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ピークの前に知っておきたい!花粉症の最新対策
第12回 | ピークの前に知っておきたい!花粉症の最新対策

毎年恒例の国民病。今さら聞けない「花粉症のメカニズム」

今年もついに、あの季節がやってきた。日本人の国民病とも言われる花粉症の季節だ。多くの人が悩まされている花粉症だが、なぜ花粉症が引き起こされるのか、そのメカニズムをご存知だろうか? 今回は、花粉症に悩まされている人もそうでない人も知っておいて損はない花粉症のメカニズムについて、耳鼻科医として活躍する梅岡比俊先生に教えていただいた。
今回のアドバイザー
梅岡比俊
医師
医療法人梅華会グループ理事長。奈良県立医科大学卒業後、勤務医を経て2008年兵庫県西宮市に梅岡耳鼻咽喉科クリニックを開設。西宮市以外にも芦屋市や尼崎市、神戸市に耳鼻咽喉科クリニック、小児科クリニックを運営。『耳鼻咽喉科領域のエキスパートとして、地域の医療に全力で貢献する』ことを念頭に、常に患者さんの「求める」医療を提供することを心がけている。著書に『経営学を学んでいないドクターのためのクリニック成功マニュアル』(中外医学社)、『クリニック開業ロケットスタート戦略-開院3年でその後の開業医人生が決まる-』(中外医学社)、『ドクターの“働き方改革”28メソッド: 開業医のための最強のタイムマネジメント』(医学通信社)など。

つらい症状に悩まされるのは、もはや春だけではない

実に、日本人の4人に1人が悩まされているという花粉症。その主な原因は、言わずと知れたスギ花粉だ。

梅岡先生「花粉症の主なアレルゲンとして有名なのは、春のスギ花粉です。主な症状は以下の通り。
・くしゃみ
・鼻水
・鼻づまり
・充血
・目や喉のかゆみ
・喉の痛み
・皮膚のかゆみ
・咳
・頭痛
・全身の倦怠感

また、こういった花粉症諸症状が引き起こす夜間の睡眠不足や集中力欠如、イライラ感なども深刻で、重症な方になると頻繁に慢性副鼻腔炎(蓄のう症)を合併することもあります。

こうした花粉症の症状は、スギ花粉以外にも約50種類以上の植物によっても引き起こされることがあります。ヒノキやブタクサ、ヨモギ、イネなど、普段の生活で見る植物の花粉で発症する場合もあるので、花粉症はもはや春だけに限らず、通年発症の可能性があるアレルギーなのです」

花粉症の症状が出る理由は、異物から体を守るための反応だった

こうしたつらい症状が起きる時、体の中でどのような反応が起きているのか? なぜ花粉症のつらい症状が起きてしまうのか、そのメカニズムについてもご解説いただいた。

梅岡先生「花粉症は、スギなどの植物の花粉がヒトの鼻や喉、目、耳などの皮膚・粘膜に接触することによって引き起こされます。その理由は、私たちの体が花粉を『異物』として認識するからです。

異物(アレルゲン)が目や鼻から入ってくると体はまず、体内にそれを受け入れることが出来るかどうかを考えます。そして、花粉が異物(アレルゲン)として認識されると、花粉に対抗するために抗体(IgE抗体)を作ります。その抗体が体の中に蓄積され一定レベルに達すると、再び体内にとりこまれた花粉が粘膜にある抗体と結合するのです。

こうして抗体と結合した花粉を体外に出そうとした結果、くしゃみや鼻水、涙などの発作的症状が起こります。また、鼻づまりによって新たな花粉を体に入れないような作用を起こすため、つらい症状に悩まされてしまうのです」

花粉症患者が増加中…その理由は?

近年になってますます花粉症患者が増加している理由について、梅岡先生は次のように語る。
梅岡先生「花粉症の患者さんが増えた大きな理由としては、全国的にスギ花粉が増加していることがあげられるでしょう。スギは30年ほどで成木となり春先に花粉を飛散しはじめますが、近年は山間部でスギの植栽を進めてきたものがちょうど成木となるタイミングと合致しています。成木となり花粉を生産するスギが増えたことによって、花粉症患者が増加している可能性が考えられるのです。

また、都市部では宅地や再開発により飛散した花粉が吸着する土壌が減って、飛散した花粉が風によって度々空気中を飛散してしまいます。

この他にも、食生活や住環境の変化によりアレルギー体質の方自体が増加していることや、大気汚染なども花粉症発症増加の一因であると考えられています」

今は花粉症ではないから…と対策を怠っている人も油断は禁物。個人差はあれど、抗体(IgE抗体)が一定レベルまで蓄積されることによって発症する花粉症は、どんな人であれ患者になってしまう可能性がある。

少しでも花粉症を予防するために必要なのは、普段の生活の中でしっかりと対策をすること。花粉症の症状で仕事のパフォーマンスを落としてしまわないためにも、マスクやメガネなどで花粉の摂取を少しでも減らすような努力をしておこう。

最後にアドバイザーからひと言

梅岡先生「一般的に、アレルギー体質の方は花粉症になりやすいと言われています。また喘息にかかったことがある方やご家族にアレルギー疾患がいる方も花粉症になる可能性は高いです」

Text by Takumi Arisugawa

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