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魅惑のボディで注目のスーパーモデル
第34回 | 魅惑のボディで注目のスーパーモデル

サラ・サンパイオ──抜毛症を告白したヴィクシーエンジェル

企業のトップや有名俳優といった成功者にも、自分ひとりで抱え込んできた悩みがあるものだ。同じように、誰もが目を奪われるスタイル抜群の美女にも、人知れず苦しんできた悩みがある。それは多くの女性たちの憧れであるスーパーモデルも変わらない。サラ・サンパイオは、ヴィクトリアズ・シークレットのエンジェルとして活躍する極上の美女である。しかし、じつは10代のころから「抜毛症」に苦しんできたのだという。

ヴィクトリアズ・シークレットのショーに立つことを夢見てきたポルトガル美女

ヴィクトリアズ・シークレットの専属モデルであり、ブランドのトップモデルに位置づけられる「エンジェル」に選ばれることは、スーパーモデルにとって最高の栄誉だ。

多くのモデルは、少女のころにテレビで見た豪華絢爛なヴィクシーのファッションショーに憧れを抱き、いつか自分もこの舞台に立ってみたいと願う。2015年にエンジェルに抜擢されたサラ・サンパイオもそのひとりだ。モデルを志したときから、ヴィクシーのショーに出演することを夢見てきた。エンジェルは常に憧れであり、目標だったという。

とはいえ、サラは173cmのスキニーな長身に、黒髪のストレートヘアが映える美しい背中の完璧なモデル体型をもつ。グリーンの瞳に肉厚の唇も魅力的だ。まるでヴィクシーのランウェイに立つことが約束されていたかのようなエキゾチックな美女なのである。

その彼女が「エンジェルになることが目標だった」といっても、多くの人は謙遜と感じてしまうかもしれない。しかし、スタイル抜群の美女が公私にわたってすべて順風満帆とは限らない。じつは、サラは人知れず「抜毛症」という疾患に悩んでいたのである。

(C) ZUMA Press/amanaimages

つい眉毛を抜いてしまう。サラ・サンパイオは10代から「抜毛症」に苦しんできた

サラ・サンパイオはポルトガル北部の港湾都市、ポルト出身の27歳。少女時代はヴァイオリンを習う一方、空手に打ち込んで茶帯まで獲得するスポーティな面もあった。

モデルになったのは15歳のときだ。16歳のときにヘアケアブランド、PANTENE(パンテーン)のコンテストに出場して優勝し、モデルとしての活動を本格的にスタートさせた。2012年にポルトガル語版『ヴォーグ』の表紙を飾って世界の注目を集め、その翌年には早くもヴィクトリアズ・シークレットのランウェイショーへの出演をはたしている。

さらに、2014年には『スポーツ・イラストレイテッド』の超人気企画、スイムイシュー(水着特集号)に登場し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。ヴィクシーのショーとスイムイシューへの出演は、いずれも多くの超一流モデルがたどってきたプロセスだ。こうなると夢が実現するのも時間の問題で、2015年、ついにサラはエンジェルに抜擢される。

成功と同時に身辺も騒がしくなった。イギリス出身のボーイズバンド、ワン・ダイレクションのハリー・スタイルズと抱き合う姿がパパラッチされ、サッカーブラジル代表のスーパースター、ネイマールとの交際も噂になった。また、本命とされるミリオネアの実業家、オリヴァー・リプリーとの関係もゴシップメディアの誌面をたびたび飾った。その一方、母国ポルトガルで開催された「ゴールデングローブ ファッション・アワード」では、ベスト女性モデル賞を受賞し、国民的人気モデルといっていいほどの注目を集めるのだ。

まさに順風満帆。一点の曇りもない見事なキャリアである。しかし、その影でサラはひとりで苦しんできたという。それが心の病気というべき障害、「抜毛症(抜毛癖)」だ。

抜毛症は「トリコチロマニア」とも呼ばれ、その行為がよくないとわかっていても、自分では抑えることができず、つい無意識に毛を抜いてしまう衝動制御障害の一種のこと。抜毛は髪の毛だけではなく、眉毛やまつ毛などにも及ぶこともあり、原因もいまだにはっきりしていない。サラは10代のころから、この抜毛症に悩み続けてきたという。

この事実は、サラ自身が明かしたものだ。7月の終わり、インスタグラムで「つい眉毛を抜いてしまって、隙間だらけになってしまう。なので、メイクするときはアイブロウペンシルで埋めているの」と告白。そして、15歳のときに医師に相談したところ、抜毛症と診断され、現在も衝動を抑えるための処方薬を服用していることを打ち明けたのだ。

(C) Sipa USA/amanaimages

サラ・サンパイオいわく「抜毛症を隠さなくていい。ためらわず誰かに相談して」

このカミングアウトは、当然のことながら大きな反響を呼んだ。彼女と同じように抜毛症に苦しんでいるファンやフォロワーから多くのコメントが寄せられたのである。

しかし、サラは深刻な顔を見せず、あくまでも明るく振る舞う。「この障害を恥ずかしいとは思っていない」と語り、抜毛症に悩んでいる人々に向けて「それを隠さなくていい。誰かに相談することをためらわないで」とポジティブなメッセージを送った。

もともと彼女は裏表のない性格だ。これまでも「モデルになりたくて、夢をかなえたけど、体型を保つのがこんなに大変だとは思わなかった」と正直に告白したり、「私は痩せ体型で、ボディにカーブがないから、常にお尻を突き出すようにして、背中にアーチを作るような姿勢を取るというトリックを身に着けているわ」と話したりしたこともあった。

そんなサラにとって、モデルというサイレントな仕事はやや窮屈らしく、もっと自分の個性を発揮したいという理由から、新たに「女優」への道を進み始めているという。

現在は映画やドラマのオーディションに通う日々。障害を受け入れて前向きに生きるサラ・サンパイオのまぶしい笑顔をスクリーンで目にする日は、そう遠くはないだろう。

Text by Kiyoshiro Somari
Photo by (C) Pacific Coast News/amanaimages(main)
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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