メディア個別 ポルシェの最新車デザイン・性能情報をお届け | シリーズ |

editeur

検索
全40回
ポルシェの最新車デザイン・性能情報をお届け
第43回 | ポルシェの最新車デザイン・性能情報をお届け

ポルシェ パナメーラGTS──伝統の名を冠したサルーン

1963年にデビューした、ポルシェ初のFRPボディをもつレーシングカー『904カレラ GTS』。このクルマは初めて「GTS」の名を冠したモデルでもある。以来、『924 GTS』『928 GTS』と続いた伝統は、一度途絶える。復活したのは2007年、『911 カレラ GTS』からだ。今ではレース由来の誇り高きアイコンとして、『911』『マカン』『カイエン』などのスポーティなグレードに与えられている。第2世代の『パナメーラ』『パナメーラ スポーツツーリスモ』には設定がなかったが、今回、満を持して「GTS」モデルが登場した。

キーカラーはブラック。「GTS」の名を冠してスポーティさが増した『パナメーラ』

『パナメーラ』は、ポルシェ初の4ドア4シーターモデルだ。初代は2009年に上海でデビュー。現在の第2世代は2016年にフランクフルトでお披露目された。『パナメーラ スポーツツーリスモ』は、2017年にデビューした新しいボディーバリエーション。ポルシェ初のワゴンモデルだ。今回、この2車種に「GTS」がライナップとして加わった。

エクステリアはキープコンセプト。しかしその佇まいには確実にスポーティさが増した。その理由は、フロントとリアに標準装備されたスポーツデザインパッケージにある。

加えて、巧みなカラーリングが存在感を際立たせる。キーカラーはブラック。サイドウインドトリム、サイドエアアウトレット、リアエンドロゴ、テールパイプはハイグロスブラックで、鮮烈なアクセントとなっている。そして、足回りにはマットブラックの20インチホイールとレッドやイエローカラーのキャリパーを採用して全体を引き締めた。

内装もブラックを基調としており、そのなかでレッドの差し色が印象的だ。シートにはブラックレザーとアルカンターラを組み合わせた。インテリアトリムとドアエントリーガードも黒。ブラッククローム仕上げのブラッシュアルミニウムでスポーティな個性を主張している。「GTS」のロゴは、『パナメーラ GTS』ではフロントのアダプティブスポーツシートとリアシートに標準で、『パナメーラ GTSスポーツツーリスモ』ではオプションで刻印される。

十分に満足できる走り。4ドア4シーターやワゴンモデルでも、ポルシェはポルシェ

4ドア4シーターやワゴンモデルとはいえ、ポルシェである以上、ドライビングエクスペリエンスを抜きにその存在意義は語れない。

心臓部は、最高出力338kW、最大トルク620N・mを発揮する4.0L V型8気筒ツインターボエンジン。トランスミッションは、特別にチューニングされた8速PDK(ポルシェ・ドッペル・クップルング)が組み合わされ、最高速度は『パナメーラ GTS』が289 km/h、『パナメーラ GTSスポーツツーリスモ』が292km/h。0ー100km/h加速は4.1秒を実現した。

足回りには、「ポルシェトラクションマネジメントシステム(PTM)」を採用。電子制御式4WDシステムで、ロングストレート、タイトコーナー、グリップが変化する路面など、あらゆる条件下においてトルクを最適に配分し、優れた加速性能をもたらしてくれる。

『パナメーラ GTS』は、そこへ電子制御ダンパーシステム「ポルシェ・アクティブサスペンション・マネジメントシステム(PASM)」を含むアダプティブエアサスペンションが加わる。これは、路面状況やドライビングスタイルに応じ、各ホイールのダンパーの減衰力を無段階に調節するシステム。「ノーマル」「スポーツプラス」「ハイレベル」の3種類が用意され、センターコンソールのスイッチで選択する。

「ノーマル」は通常モデルよりも車高が約10mm低く、ダンパーは固めにセッティング。「スポーツプラス」では、さらに車高が10mm下がり、同時にエアサスペンションの空気量を減らすことでより固めの乗り味となる。「ハイレベル」は駐車場などに入るときに車体下部を刷らないように、車体を30mm高くすることができるモードだ。

『パナメーラGTS』はシリーズ初のヘッドマウントディスプレイをオプション準備

4ドア4シーター、ワゴンモデルとしての快適性は、通常の『パナメーラ』から受け継いだ。標準装備されるレーンキープアシストのほか、オプションでアダプティブクルーズコントロール、レーンチェンジアシスト、サラウンド付きパークアシストを搭載可能だ。また、『パナメーラ』として初めてヘッドアップディスプレイをオプション装備した。

快適でありながらスポーティ。『パナメーラ GTS』と『パナメーラ GTSスポーツツーリスモ』は、この二律背反と思われがちな価値観を成立させた。しかも、そのスポーティさは、レーシングカーに源流を持つ本格的な走りだ。価格や日本でのデリバリーはアナウンスされていないが、大人の余裕と飽くなきチャレンジスピリッツを持ち、サルーンやワゴンでも走りを妥協しないカーガイには、期待の一台になりそうだ。

Text by Tsukasa Sasabayashi
Photo by (C) Porsche AG.
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

動画はこちら
Porsche Panamera GTS オフィシャル動画

editeur

検索