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第1回 | 40男なら知っておくべき。快眠と食の関係

なぜ就寝3時間前まで? 快眠をもたらす夕食の摂りかた

睡眠の質に大きな影響を与えるとされる食事。特に夕食については「就寝の2~3時間前までに済ませること」、「脂っこいものを避けること」、「食べすぎは禁物」といった注意事項が定説となっている。その根拠はどこにあるのだろうか? 睡眠の専門家に詳しい話を聞いた。
今回のアドバイザー
安達直美
上級睡眠改善インストラクター
株式会社エス アンド エー アソシエーツ取締役常務執行役員。一般社団法人日本睡眠改善協議会認定上級睡眠改善インストラクター。国内大手航空会社にて国際線客室乗務員として勤務後、寝装品メーカーの研究所で睡眠にかかわる研究に従事。睡眠文化戦略コーディネーターを経て、現職に至る。著書に『美人を作る「眠り」のレッスン』(中経出版)

ポイントは“消化時間”! 食事が眠りを妨げるメカニズムとは

夕食と睡眠の関係で、もっとも有名な説となっている「就寝前2~3時間までに済ませる」というルール。上級睡眠改善インストラクターの安達直美さんによれば、その根拠は、就寝時に胃での消化を終えているかどうかがポイントになるという。

「食べたものを体内で消化する流れのうち、睡眠に影響を与えるのは胃でおこなわれる消化です。腸の活動(ぜん動運動)は眠っている間におこなわれますが、胃の代謝は落ちていて覚醒時のように十分に働くことができません。眠りにつくまでに胃での消化が終わっていないと、胃の負担がかかり、それが眠りの妨げになってしまうのです」(安達さん、以下同)

胃での消化活動は、約2〜3時間を要する、と安達さん。食事から就寝までに3時間以上の猶予が必要というのは、この理由からというわけだ。

それでは、快眠を得るためには夕食をどのように摂るべきなのだろうか。

「やはり、食事は就寝の3時間前までに済ませるように心がけてください。もし就寝までの時間をカウントダウンして、1〜2時間しか残されていない場合は、徹底的に消化に良いものを選び、量も控えましょう。また睡眠以外のメリットとしても、夜にはタンパク質をやや多めに摂ると、翌日の活動に備えて筋肉や骨組織、血液の造成など、身体組織の修復に関わる機能が営まれるので、合理的だと考えられています」

眠る3時間以内の食事はダメ、ということであれば、夕食のタイミングを逃した場合は食べないほうがよいのだろうか?

「まったくの空腹、という状況もオススメできません。空腹が気になって眠りの妨げになる可能性も。目を閉じても気になるようであれば、消化のよいクラッカーなどを少しだけ口にしましょう」

夕食に注意するだけでは不十分。食と睡眠の関係も理解しておこう

さらに安達さんによれば、快眠にかかわっているのは夕食だけではないという。

「近年、内臓にも生体時計にかかわる機能があることが明らかになってきました。そのため、食事は生体時計を整えるのに役立つと考えられています。つまり三度の食事を規則的に摂り、体のリズムを安定させることで、睡眠の質の向上も期待できるのです」

なかでも注意が必要なのは朝食だ。忙しさにかまけて、朝食を抜く人も多いが「朝食を抜く人は、夕食に量をたくさん食べてしまう傾向がある」と、安達さん。

「夕食を多く摂ることは、それだけ消化に時間がかかり睡眠にとっても悪影響です。また、朝食に『トリプトファン』と『ビタミンB6』を同時に摂り昼間に太陽の光を浴びると、『セロトニン』という神経伝達物質がつくられます。このセロトニンによって、睡眠ホルモンと呼ばれている『メラトニン』が生成され、夜になれば自然と眠気を感じることができるようになります。夕食だけでなく、朝食も、眠りにとって大切な習慣なのです」

ひと口に快眠といっても、眠ることだけがすべてではない。食事のタイミングと睡眠の関係を理解することで、より快適な睡眠が得られるのかもしれない。

最後にアドバイザーからひと言

「寝不足で食欲がでないという人も、朝にはヨーグルトとバナナなどの簡単なもので良いので、朝食を摂って夜の快眠に備えましょう」

Text by Miki Ohnuki(Seidansha)
Edit by Kei Ishii(Seidansha)

取材協力
株式会社エス アンド エー アソシエーツ

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