大人のための最新自動車事情/息を飲む美しさ“カタール砂漠ドライブ”の醍醐味
- ドライブ旅行 -

息を飲む美しさ“カタール砂漠ドライブ”の醍醐味

ペルシャ湾に浮かぶ、秋田県ほどの面積の半島。真珠の産地としても知られるカタールは、世界最大の天然ガス田の発見をきっかけに、年々大幅な経済成長を遂げている。首都・ドーハは中東屈指の経済都市だが、郊外に行けばそこに広がるのは一面の砂漠。日本人には馴染みのない“砂の海”だ。この壮大な大自然のなかを4WDで駆け抜けるのが“砂漠ドライブ”である。息を飲むほど美しい砂の海のクルージングは、都会の日常ではけっして味わうことのできないスリルと感動をもたらしてくれる。

海水で固められた“砂の道路”を駆け抜ける

ひと昔前は「世界一退屈な都市」ともいわれたカタールの首都・ドーハ。しかし、最近では次々に観光・娯楽施設が建設され、世界有数の近代都市としてたくさんの観光客を迎えている。地上300mの超高層ビル「アスパイア・タワー」や5万人収容の「ハリーファ国際スタジアム」など、日本にはないダイナミックな建築物が立ち並ぶ姿は圧巻だ。
一方でカタールは自然も豊富。ドーハを離れると、まるで時代を遡っていくかのようにビルがなくなっていき、砂ばかりの景色が広がる。このドーハ郊外にあるのが、地元の人にも人気のドライブコース、砂漠のなかを駆け抜ける「シー・オフ・ロード」だ。

砂漠のドライブコースと聞くと、砂のなかにコンクリートで舗装された一本道を想像する人が多いかもしれない。しかし、この「シー・オフ・ロード」はコンクリートなどではなく、海水で固められた砂が「道路」だ。そのため、人工的な要素は一切ない。視界に入るのは、眩しい太陽と青空、隆起した淡黄色の地面のみ。非日常感を味わうには最高のロケーションなのである。他の車がつけていったタイヤの跡を辿りながら、「道なき道」を駆け抜けていく。

道なき道の果てにある青い海「イングランド・シー」

砂漠ドライブで使用する車は、もちろん4WDである。砂漠を移動する機会の多い中東の国々では、約8割の人が4WDに乗っている。なかでも突出した機動性で多くのファンをもつのが、トヨタの大型四輪駆動車「ランドクルーザー」だ。砂漠のなかでより一層際立つラグジュアリーなルックスも、ドライバーの気分を盛り上げてくれる。

ランドクルーザーのハンドルを握ってドーハを出発し、道なき道を駆け抜け、ひたすら南下して約60km……。待っているのは、美しく透き通った海辺「インランド・シー」。自然が作り上げた広大な砂漠と青い海の不思議な光景は、息を飲むほど美しく、見るものすべてを魅了する。

腰を下ろしてイングランド・シーを見渡せば、そこはもう贅沢なリゾートに変わる。浜辺にはカップルやピクニックする家族の姿もちらほら見える。湾のような形状なので大きな波もなく、同伴の女性と浜辺に腰を下ろせば、まるで時間が止まったかのような感覚を味わえるだろう。
木々が生い茂る森でも、轟音を上げる巨大瀑布でも、真っ白な大雪原でもなく、ひたすら広がる壮大な砂漠。その果てに突如現れる青い海。カタールの砂漠ドライブの醍醐味は、まさにこの「自然」にある。砂の海のクルージングは、40男のバカンスにふさわしい贅沢な時間といえるだろう。

Text by Yuuki Yamaguchi(euphoria FATORY)