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- 【40代向け】若年性アルツハイマー・認知症 -

何を食べる? どんな運動をする? 記憶力が衰えない生活習慣

加齢やストレスによって進行していく物忘れ。ビジネスの一線で活躍する40代にとっては死活問題だが、物忘れを治すことは可能なのだろうか? 記憶力を保ち続けるための日々の心がけについて、桜川ものわすれクリニックの山本先生にアドバイスをしてもらった。

今回のアドバイザー

山本大介

精神科・心療内科・内科・ものわすれ外来・カウンセリングの「桜川ものわすれクリニック」院長。桜川ものわすれクリニックでは、認知症に対して早期発見と早期治療を行い、家族の負担度も定期的に聴取。通院される方が笑顔溢れて幸せな毎日を送れる様な診療を心がけている。

記憶力の低下は完治しない! 物忘れと上手に付き合う方法

やるべきことを忘れてしまったり、取引先の名前が覚えられなかったり…。記憶力の低下が招くパフォーマンスの悪化は、ビジネスマンにとって憂慮すべき事態だ。しかし、悩みのタネである記憶力の低下は、完治させることは難しいという。

山本先生「物忘れを完全に治すことはできません。記憶力がこれから20代の頃よりも良くなる…というのは、実際のところ難しいでしょう。記憶力や仕事を同時処理する能力は、誰でも必ず年齢と共に低下してしまうものなのです。しかし、ガッカリすることはありません。物忘れにお悩みの場合でも、様々な工夫を重ねることで仕事のミスを減らすことは可能です。

まず大切なのは、ご自身の物忘れのパターンを認識することです。どんな種類のことをよく忘れてしまうのか、一定期間ご自身の生活を振り返ってみてください。そして、よく忘れてしまうことはあらかじめしっかりメモを取っておくなどして対策をし、上手に物忘れと付き合っていく習慣をつけましょう。メモを見直すことすら忘れてしまう場合は、スマホのリマインダーなどを活用するのも良いと思います」

適度な飲酒は認知症予防になる? 記憶力キープ生活を始めよう

記憶力の低下と上手く付き合っていく一方で、これ以上記憶力を衰えさせないための生活を送ることも大切だ。

山本先生「記憶力を衰えさせない生活習慣としては、次のようなことが挙げられます。

1.週3回以上の運動
有酸素運動により毛細血管が活性化し、脳細胞が長持ちします。

2.バランスの取れた食事
バランスの取れた食事は、毛細血管と脳細胞を健康に保つために不可欠。特に、極端な糖質制限は避けた方が安全です。脳は、糖質が分解されて出来るブドウ糖を唯一のエネルギー源としています。極端に糖質を制限した場合、脳がエネルギー不足になり悪影響を与える可能性があるのです。

3.魚介類を多く摂る
魚介類の中でも、青魚は積極的に摂りたいメニューです。青魚には、脳の毛細血管を保護する働きを持つDHAが豊富に含まれています。DHAの摂取は認知症予防に効果アリという報告もあります。

4.禁煙
喫煙は非喫煙の5倍の危険因子となります。現在喫煙をされている方は、禁煙にトライしてみましょう。

5.飲酒はほどほど
タバコの場合は禁煙が鉄則ですが、アルコールについては、全く飲まない人よりも少量飲む人の方が認知症になりにくいというデータがあります。しかし、あくまでも『ほどほど』の場合のみ。アルコール摂取量が大量である場合は、やはり認知症になりやすくなります。

6.自宅に閉じこもらない
自宅に閉じこもる人は認知症になりやすいという結果が出ています。特に、定年を迎えた男性は自宅に籠もりがちになり、認知症へ向けて一気に加速する…というのはありがちなケースです。40代の場合でも、早期リタイヤをし、休日に全く予定がないという方は注意してください」

何事にも言えることだが、運動、食事、睡眠をバランスよく取ることは、体にとっても脳にとってもやはり大切なこと。上記のような健康的な生活を送っていても物忘れがひどくなるという人は、認知症の疑いもあるため迷わずものわすれ外来を受診しよう。

最後にアドバイザーからひと言

「物忘れでミスをしてしまうという人は、アタマの健康診断を受けるつもりで一度ものわすれ外来に足を運んでみてください」

Text by Takumi Arisugawa