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- 40代からの身近な病気 内容と対策を知っておこう -

人間ドックだけでは不十分? 40代が「脳ドック」を受けるべき理由

男の40歳は、健康への関心がいよいよ高まるお年頃。通常の健康診断に加え、人間ドックでより詳細な健康状態の確認に気をつけている人もいるだろう。しかし、人間ドックに行っているだけで満足していてはいけない。通常の人間ドックでは、体の全てを司る臓器である「脳」のチェックはできないからだ。そこで考えなくてはいけないのが「脳ドック」の受診。40代が脳ドックを受ける必要性について、桜川ものわすれクリニックの山本先生に伺った。

今回のアドバイザー

山本大介

精神科・心療内科・内科・ものわすれ外来・カウンセリングの「桜川ものわすれクリニック」院長。桜川ものわすれクリニックでは、認知症に対して早期発見と早期治療を行い、家族の負担度も定期的に聴取。通院される方が笑顔溢れて幸せな毎日を送れる様な診療を心がけている。

「脳の病気には、なってみてから考える」という危機意識の無さは危険!

厚生労働省の発表した最新のデータ「死因順位別にみた年齢階級・性別死亡数」によると、40~50代の男性の死因第4位は「脳血管疾患」。不慮の事故で亡くなる可能性よりも、脳の疾患で命を落とす人の方が多いことからも分かるように、脳の健康に関心を持つことは40代にとっても非常に重要だ。

山本先生「生活習慣病予防やがんの早期発見のために、人間ドックを定期的に受けているという人は多いですよね。しかし脳に関しては、大切な臓器であるにも関わらず『病気になるまで頭を健康診断で調べた事がない』という方がほとんどです。脳ドックは、脳に関する重大な疾患の予防に欠かせない検査です。脳ドックを定期的に受けていると、脳出血を未然に防いだり、脳腫瘍を早期発見できたりするのです」

脳の病気で大切なのは「早期発見」。脳ドックでのチェックが命を救う

人間ドックでは生活習慣病をはじめとした病気を見つけることができるが、脳ドックで分かるのは次のような病気だ。

山本先生「脳ドッグでは頭部MRI等を撮影して、脳や血管に異常があるかないかの確認をします。

例えば、認知症の場合は記憶担当の脳が小さくなりますが、脳ドックではそういった症状を視覚的に確認することが可能です。また、脳出血の前には脳の血管には動脈瘤というコブが出来ます。高血圧が続く事により動脈瘤が徐々に大きくなり、いつかは破裂します。破裂すると命にかかわりますので、脳ドッグで動脈瘤が小さいうちに発見する事が大事です。脳腫瘍も、小さいうちに発見すると大きな後遺症は残りません。

脳は一度病気になると取り返しのつかない臓器です。何事も、軽症のうちに発見しておく事が大事です」

問題がなければ毎年受ける必要はナシ。数年おきの定期的な受診がオススメ

脳に関する病気は、命にかかわる重要なものであることが多い。そのため、「なるべく多くの人に脳ドックを受けてほしい」と山本先生は語る。

山本先生「脳の病気の多くは、自覚症状がありません。そのため、『脳ドックをいままでに一度も受けたことがない』という方は一度は受診してみた方が良いでしょう。特に、くも膜下出血、脳出血、脳梗塞といった脳卒中の病歴をお持ちのご家族がいる方や、成人病を患っている方には強く受診をおすすめします。

脳ドックの金額は自己負担です。各医療機関によって金額は違いますが、3~5万円ぐらいが相場です。少々お高いかもしれませんが、一度脳ドックを受診して異常がなければ、その後は定期的に脳ドックを受けておけば安心と言えると思います」

気軽にチャレンジするのには確かに少々ハードルが高い金額ではあるが、頻度もそこまで高くないため実際の負担はそこまでではないだろう。何より、定期的な脳ドック受診で重大な脳の疾患を早期発見できるのなら安いもの。脳卒中は40代でも決して珍しくない病気。これからもますます精力的な人生を過ごすためにも、何年かに一度は人間ドックに脳ドックをプラスしておこう。

最後にアドバイザーからひと言

「40代で脳梗塞や脳出血を来たす方は少なくはありません。定期的に脳ドックを受診して早期発見することが望ましいです」

Text by Takumi Arisugawa