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これぞフレンチSUVの決定版だ──ルノー カジャー

人気を集める国内のCセグメントSUV市場に、フランス生まれの洗練されたモデルが主役候補として上陸をはたした。ルノーのコンパクトSUV『カジャー』である。2017年に100台のみの『カジャーBOSE』が日本国内向けに導入されたが、これはあくまでも先行限定モデル。今回は正式なカタログモデルとしての販売となる。フランス人のライフスタイルから生まれたアクティブにヴァカンスを愉しむためのSUVの登場だ。

BMW『X1』、トヨタ『C-HR』…先行するライバル車に挑むルノーの最新SUV

ルノーのSUVというと、『コレオス』や『キャプチャー』が思い浮かぶ。しかし、前者は日本市場から姿を消してしまい、後者が属するのはBセグメント。つまり、ルノーでは日本向けのCセグメントSUVが不在だったのだ。

しかし、2017年にライバルのプジョーが2代目となる新型『3008』を日本向けに投入。そこでルノーが急遽日本に送り込んだのが100台限定の『カジャーBOSE』だった。おそらく、この限定車の販売が好調だったのだろう。今回、満を持して『カジャー』が正式にカタログモデルとして導入された。

日本の同クラスでは、ほかにもBMW『X1』、レクサス『NX』、トヨタ『C-HR』、マツダ『CX-3』『CX-5』、スバル『XV』などがしのぎを削る。そこへ乗り込んでくるからには──コンパクトSUVにまだ需要があると判断したのだろうが──ルノーには自信があると見ていいだろう。

筋肉質で彫刻的な曲線を描くルノー『カジャー』の注目度抜群のスタイリング

『カジャー』のデザインには、『キャプチャー』の力強さとダイナミックさ、『ルーテシア』の情熱的で魅惑的なタッチが取り入れられている。曲線で描かれたシルエットは、フランス車らしいファッショナブルさとたくましさを併せ持つ。

特徴的なのはボディサイドの筋肉質なラインだ。張り出したフェンダーから絞り込まれるような曲線を描き、ドアの彫刻的な抑揚とモールのアクセントによって、ダイナミックかつ緊張感のあるシルエットを作り出している。

このボディ下部の全周をSUVらしい樹脂製のボディプロテクターによってカバー。19インチの大径ホイールを収めるホイールアーチの裏側全面には吸音ライナーが貼り付けられ、タイヤが発するノイズを車内に届きにくくしてくれるという。

フロントフェイスはするどい目つきが印象的。ルノーデザインを象徴する左右の“C”シェイプLEDデイタイムランプをつなぐように配されたクロームのラインが、ロー&ワイドなボディを強調する。リアランプにもフロントと同じデザインのLEDランプが採用され、デザインに統一感を生み出している

ボディサイズは、全長4455mm×全幅1835 mm×全高1610 mm。スポーティーな低いプロポーションを実現しながら、最低地上高は200 mm、アプローチアングルは18度、デパーチャーアングルは28度と、SUVに相応しいフォルムとなっている。

自然のなかでアクティビティを愉しむために考えられた『カジャー』の室内

フランスのヴァカンスは長い。多くの人は家族とともに街を離れ、自然のなかでさまざまなアクティビティを愉しむ。当然、『カジャー』もその点について考慮された。室内は、ヴァカンスに出かける家族や友人の人数や荷物の量に合わせて、最適なスペースを作り出せるラゲッジとリアシートが備わっている。

シートはすべてフルレザー。背中と腰の部分で硬さが異なるパッドを採用するなど、ロングドライブの疲労を軽減する工夫が施された。ヒップポイントは地上から669mmと、SUVならではの目線の高さで安心感を与えてくれる。

ラゲッジルームは、リアシートを倒したフラットモードなら1478Lの広さとなる。通常時でも527Lと十分なスペースを確保した。6:4の分割可倒式リアシートは、ラゲッジの両サイドにあるハンドルを引くとそれぞれ別々に、簡単に倒すことができる。

さらに、2分割のラゲッジボードをアレンジすることで、仕切り状にした垂直モードとなり、買い物の荷物が車内で暴れないようにすることもできる自由度の高さが魅力だ。

コクピットも高いアイポイントを確保し、ブラックを基調にシルバーのベゼルやサテンクロームのアクセントが配された。ステアリングホイールやシフトノブはナパレザー張り。ダブルステッチのインナーハンドルなど、随所に見られるこだわりの意匠によって、上質な雰囲気を醸し出している。

メーターパネルにはフルカラーTFTパネルが採用され、「レッド」「ブルー」「ブラウン」「グリーン」「パープル」と、気分に合わせて5色のカラーを自由に変更することが可能。メーター中央の画面には、スピードメーター、タコメーター、オーディオ、運転支援システム「ADAS」を映し出せる仕様となっている。

『カジャー』のパワートレインは、パワフルでエコなダウンサイジングターボ

パワートレインは、パワフルで低燃費な1.2L直噴ターボエンジン。最高出力131ps/5500rpm、最大トルク205Nmを発揮し、オーバーブースト機能により2速と3速の低速域ではトルクが増大し、2.0Lクラスの加速感が味わえる。組み合わされるトランスミッションは、2組のクラッチシステムを持つ電子制御7速AT(7EDC)だ。

「ADAS」についても触れておこう。これは、2台のカメラ、12個のセンサー、ミリ波レーダーによって、車両周辺の状況をリアルタイムで分析し、安全なドライブをサポートしてくれる運転支援システムである。

具体的には、車線逸脱警報「LWD」、自動ブレーキを作動させる「エマージェンシーブレーキサポート」、前後2個ずつの超音波センサーがサイドミラーで見えない死角を検知する後側方車両検知警報「BSW」、さらに、ステアリング操作を自動で行い、並列・縦列駐車をアシストする「イージーパーキングアシスト」といった内容だ。これらの操作は、センターコンソールの7インチマルチファンクションタッチスクリーンに表示される「R-link2」で行う。

『カジャー』の価格は347万円から、アウトドア派の40代男性に最適なSUV

グレード展開は「INTENS(インテンス)」のみ。ボディカラーは、先行限定車の『カジャー BOSE』ではホワイト系の「ブランナクレメタリック」の1色だったが、正式導入となったことで、レッド系の「ルージュフラムメタリック」、ブルー系の「ブルーコスモスメタリック」、グレー系の「グリチタニアムメタリック」の計4色から選択可能となった。

価格は347万円。ただし、「ブランナクレメタリック」だけは特別塗装色として、プラス2万1600円の349万1600円となっている(いずれも税込み)。

40代以上の世代では今、キャンプやアウトドアスポーツが人気を集め、自動車メーカーもそうしたユーザーをターゲットにしたモデルを続々と市場に投入している。そのなかでも、アクティビティヴァカンスをコンセプトにしたルノー『カジャー』は主役になりうる一台だ。フレンチSUVの決定版といえるだろう。

Text by Taichi Akasaka
Photo by (C) Renault S.A.
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)