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40代よ、キャデラックもいいぞ──XT4クロスオーバー

キャデラックはGM(ゼネラル・モーターズ)の高級車ラインで、世界を代表するラグジュアリーブランド。アメリカ大統領専用車に最も多く採用されている。当然、プレミアムSUVも手がけており、フラッグシップは『エスカレード』だ。エッジが効いたマッチョスタイルは威風堂々、多くのセレブに愛されている。一方、稼ぎ頭の『XT5クロスオーバー』は、一転してヨーロッパで流行の流麗なデザインを取り入れ、新世代のキャデラックを感じさせた。この『XT5クロスオーバー』をさらに今風にしたのが、『XT4クロスオーバー』だ。各ブランドが力を入れるコンパクトプレミアムSUVカテゴリーに属する。

『XT4クロスオーバー』のターゲットは、都市部で生活する裕福な若年世代

キャデラックは「豊かで強いアメリカ」の象徴だった。イメージは、デカくてゴージャス、年齢を重ねた成功者が威張って乗るクルマ。しかし、それは過去の話だ。

まったくキャデラックらしくない『XT4クロスオーバー』をみれば、一目瞭然だろう。コンパクトプレミアムSUVはキャデラックが初めて参入するセグメントで、新たな拡大戦略を担う一台だ。それだけに力が入っている。

ターゲットは、おもに都市部で暮らす裕福な若年層。そのため、ターゲットと同世代の若手デザイナーチームが指揮を取ったという。見た目の印象は『XT5クロスオーバー』に近いが、より丸みを帯び、流麗でスタイリッシュなイメージだ。全長4599×全幅1881×全高1627mmという車高が低くワイドなボディも相まって、若々しさを感じさせる。

ただし、キャデラック独特の縦型のL字型ライトが水平方向に伸びるなど、DNAはしっかりと受け継ぎ、プレミアム感は損なわれていない。
室内も、若々しくスポーティな仕上がりだ。伸びやかな曲線とゆるやかなカーブを描くラインがゆったりとした感覚をさらに強め、落ち着いた雰囲気を生み出している。

なにより驚きなのは、コンパクトプレミアムSUVとは思えないゆとりのある室内空間である。特にリアシートの1004 mmのレッグルーム、最大容積1385 Lのラゲッジスペースは、セグメントでもトップクラスを誇る。

乗り心地が良く、スポーツドライビングまで愉しめる『XT4クロスオーバー』

これらの若々しさは、ドライビングにも反映された。心臓部には新世代の2.0L ターボ・エンジンを採用。最高出力は237hp(177kW)、最大トルクが258lb-ft(350 Nm)で、すべての回転域で高い応答性を発揮する。

このエンジンに組み合わされるトランスミッションは、9速オートマチック。また、直感的な操作でシフトチェンジを可能にする、次世代型の電子制御式のエレクトロニック・プレシジョン・シフトも備わっている。

足回りは、フロントにストラット、リアに5リンク・インディペンデントのサスペンションを採用。標準装備のドライブモードセレクターによって走行モードや路面状況に応じた車両特性を選ぶことができ、上質な乗り心地と素早いレスポンスのバランスが取れたドライビングが可能となっている。

上位グレードの「XT4 スポーツ」にはアクティブ・スポーツ・サスペンションが採用された。CDC(コンティニュアス・ダンピング・コントロール)が備わっており、電子センサーでリアルタイムに路面状態をモニターして2ミリ秒ごとに減衰力を調節することで、ドライビング・ダイナミクスと制御性を大きく向上させる。

キャデラックの「新たな稼ぎ頭」として期待されるプレミアムコンパクトSUV

キャデラックのヨハン・ダ・ネイシン社長は、「『XT4』はキャデラックの拡大戦略と製品価値をより高めていくためのスタートとなる一台であり、これを皮切りに、2021年まで半年ごとにニューモデルの情報を発信していく」と明言している。

その言葉通り、『XT4クロスオーバー』は、グローバル展開を見据えた「Y」トリム戦略が初めて採用された一台だ。個性的な「プレミアムラグジュアリー」と「スポーツ」の両モデルからなり、それぞれに合わせて用意されたコンテンツとスタイリングで、顧客の多様な嗜好に対応できるという。

2019年には、フラッグシップセダン『CT6』の新モデルにも「Y」トリムが採用されるという。

ジャーマン3、レクサスに並ぶプレミアムコンパクトSUVの新たな選択肢に

日本への導入時期や価格は未定だが、従来のキャデラックに比べると、コンパクトプレミアムSUVの『XT4クロスオーバー』は日本の道路事情にもマッチしやすい。

BMW、メルセデス・ベンツ、アウディ、レクサスと、このセグメントに力を入れる自動車メーカーは多いが、選択肢が広がるのはユーザーにとってうれしい話だ『XT5クロスオーバー』が売れていることを考えると、期待が持てる一台といえるだろう。

Text by Tsukasa Sasabayashi
Photo by (C) General Motors
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)