40男のMemories/バンドを支えた「5人目のビートル」その半生に迫る
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バンドを支えた「5人目のビートル」その半生に迫る

今春、ビートルズ時代の来日公演から49年ぶりとなる武道館公演を敢行したポール・マッカートニー。夏に入ってからも精力的に活動を続けており、7月末にはシカゴで開かれるロックフェス、ロラパルーザでヘッドライナーとしての出演が控えている。一方、日本では、ビートルズファン注目のグラフィックノベル(コミック)がまもなく発売される。その主役は、かつてポールが「5人目のビートル」としてその名を挙げた、マネージャーのブライアン・エプスタイン(写真右から2人目)だ。

出会いから死まで濃密な晩年を描く

物語の主役であるエプスタインが、リヴァプールのキャヴァーン・クラブでビートルズと出会ったのは1961年。バンドはまだリーゼントや革ジャンというルックスだった。ほどなくして彼はバンドのマネージャーに就任することに。そして、一介のローカルバンドに過ぎなかったビートルズの快進撃が始まる。エプスタインの支えを得た彼らは世界的なスターとなり、ポップ・ミュージックの歴史を塗り替えていった。しかし、1967年8月、エプスタインは32歳の若さでこの世を去ることになる。

グラフィックノベル『ザ・フィフスビートル ブライアン・エプスタイン ストーリー』(ジュリアンパブリッシング)で描かれるのは、エプスタインがバンドと出会ってから亡くなるまでの数年間。ビートルズを成功に導く一方で、大きな孤独を抱えてもいたというエプスタインの知られざる物語が明かされる。

すでに映画化企画も進行中

本書は海外ですでに高評価を受けており、2014年アイズナー賞最優秀ノンフィクション部門や同年のハーベイ賞グラフィックノベル・伝記・歴史部門といった優れたコミックに贈られる賞を獲得。ニューヨークタイムズのベストセラーリストに掲載されてもいる。映画化も企画されており、原作者のヴィヴェック・J・ティワリーが脚本と制作を担当。レノン=マッカートニー名義のビートルズ楽曲の使用許可も獲得しているそうで、期待が高まるばかりだ。

また、本書には巻末特典として、原作者ティワリーのコレクション集やイラストを手がけたアンドルー・C・ロビンソンによるラフスケッチ集も収録。ポールに「5人目のビートル」と言わしめた重要人物の半生にまずはコミックで迫ってみてはいかがだろうか。

Text by Fumio Miyata

Photographs by ZUMA Press/amanaimages