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第13回 | シトロエンの最新車デザイン・性能情報をお届け

シトロエンから生まれたDS、現行からオールドモデルまで愛された車たちに迫る

1955年のデビューから約60年。いまだに多くのファンを魅了してやまない「DS」。フランス車と聞いて往年の「シトロエン DS」のフォルムをイメージする自動車ファンも少なくないのではないだろうか。現在も進化を続ける「DS」ブランドの歴史を紐解き、その魅力に迫ってみよう。

シトロエンから生まれたDS、現行からオールドモデルまで愛された車たちに迫る

シトロエンから生まれたDSの足跡を辿る

シトロエンDSとは、1955年にシトロエンが発表したフランスの高級セダンのことだ。1938年当時の社長であったピエール・ブーランジェの「トラクシオン・アヴァンの後継車を」という命を受けて、ルフェーブル技師が開発した車である。

関連リンク:色褪せることのないシトロエンDSの魅力を探る

当時の開発コードネームはVGD

高級セダンとして発表されたモデルだが、当時の開発コードは大衆自動車を意味する「VGD(Véhicule de Grande Diffusion=大量普及自動車)」であった。これは、トラクシオン・アヴァンと同じ量産型乗用車として生産するという意図が明確だったためである。

もともと量産車として企画されたモデルだったが、DSに組み込まれた技術は驚嘆に値するほど先進的だった。ルフェーヴルが策定した「居住性」「安全性の追及」「路面状況を問わないロード・ホールディングの能力確保」「空力面の追及」の4つのコンセプトの元で開発されていたからである。
このコンセプトには「前後輪重量配分は2:1」「軽量・低重心かつモダンで個性的な空力ボディを採用」「トレッドは前輪を広く、後輪を狭く」「サスペンションには革新的なシステムを導入」が後に追加されている。

1970年台まで生産されるほどの大ヒット

宇宙船を思わせるデザインと革新的な機構が注目を浴び、1955年のデビューから1970年代半ばまで販売されるロングセラー車となった。総生産台数は実に145万台を超えている。

数々の映画にも登場、大統領の公用車にも使用されるなどフランスを象徴する車だったといっても過言ではないだろう。

ラリーで魅せる走り

1956年以降、初代DSはプライベーターとともに数々のラリーにも出場。モンテカルロ・ラリーでは2度の優勝を果たしている。
1959年には、ポール・コルテローニがドライブするID19で優勝。ID19はDSの廉価版であり、ほとんどノーマル状態だったというから驚きだ。
1969年のモロッコ・ラリーでは、従来のDSの全長をホイールベースごと縮小、低いルーフのクーペボディを纏ったDSクーペがデビュー。初代DSとともに、1位から6位までに入る(4位を除く)という快挙も成し遂げている。

歴代のシトロエンDSシリーズ

シトロエンDSの歴史を見ていくと歴代の車種も気になる方もいるだろう。「DS」の歴史を飾る魅力的な歴代車種を紹介していく。

【シトロエンDS 6】
DS6は中国専用車だ。ラインナップは1.6Lのガソリンターボのみで、ディーゼルモデルは販売されていない。

【シトロエンDS 6WR】
プレミアムSUV市場への参入を目的に開発されたのが「シトロエンDS 6WR」。コンセプトカーだった「ワイルドルビー」を発展させたモデルだ。
フロントマスクは「DS 5 LS」を発展させたものを採用、ルーフレールはCピラーに統合されるデザインになっている。
パワートレインは直噴とツインスクロールターボで、最高出力160psのe-THP 160と200psのTHP 200の2種類。トランスミッションには6段ATだ。

【シトロエンDS 19 シャプロン】
シトロエンDS 19 シャンプロンは、アンリ・シャンプロンがハンドメイドで制作した車だ。
販売期間は1960年~1971年まで、総生産台数は1365台の希少車となっている。

【シトロエンDS 21】
1955年~1975年まで製造されたアッパーミドルクラスの乗用車が「DS 21」。先進的なボディデザインに独自の油圧機構「ハイドロニューマチック・システム」を搭載。ゆっくりと体が沈み込むソファのようなシートを採用することで、船のようだとも例えられる乗り心地を実現した。
FF方式で直列4気筒OHVエンジンを搭載、最高出力は109psに達する。

【シトロエンDS 23】
水冷直列4気筒OHVエンジン搭載。最大出力130ps。油圧制御4段MT変速機。全長4870mm、全幅1800mm、全高1460mm。

派生モデル

【シトロエンDS パラス】
既存のフランス車にはみられなかったデコレーションを施したモデルが、1964年に誕生した「シトロエン DS パラス」。
厚みをもたせ背もたれが大きくなったシートやクローム仕様のドアハンドルなどの豪華絢爛な装備が好評を博した。数々のセレブや大物政治家も愛用していたことで知られている。

【シトロエンDS ブレーク】
1958年に発表されたのが、IDをベースにしたワゴンモデルの「シトロエンDS ブレーク」。
2列5人乗りで後部座席が折りたたみ仕様になっていたコルメシアルの荷室に、2列の横向きジャンプシートが追加されている。
上下分割式のテールゲートや高めの屋根、縦並びのテールランプがついた両側フィンなどアメリカ製のステーションワゴンの影響を受けていたことが垣間見える。

【シトロエンDS デカポタブル】
フランスのカロシェであるアンリ・シャプロン等がDSをベースに作成したのが、「シトロエンDS デカポタブル」。
当初は正規モデルではなかったが、好評を博したことで1960年には正式なカタログモデルに採用。長めのボディとホイールベースは変更せずに客室部を縮小、2+2の座席を合わせた豪華なレイアウトが上流階級の人達の心を掴んで離さなかったのだ。
後継車の「シトロエンSM」が発売される1971年までの期間で1375台が限定生産されている。

DSがシトロエンと袂を分かつ日

2009年以降、「DS」はシトロエンのサブブランドとして展開していたが、2014年6月1日、新しいブランド「DS」がフランスに誕生。「DS Automobiles」になることが公表された。
高級車セグメントをフランスの乗用車産業に復活させるというコンセプトを掲げ、シトロエンから独立したブランドとなった。
シトロエンからの独立に伴い、エンブレムも変更された。慣れ親しんだダブルシェブロンを廃止し、DS独自の新DSロゴマーク「DS WING」を採用している。

DSエンブレムの秘密

DS WING」はシトロエンのロゴであるダブルシェブロンをアレンジして「DS」を表したものだが、フロントとリアに付いているエンブレムに違いがあることをご存知だろうか。
フロントは「D」と「S」をあわせたデザイン、リアのエンブレムは「S」の横に車種名を表す数字が入っているのだ。

DSの現行モデル

「DS」の現行モデルを紹介していこう。ブランドとして独立した現在も個性的なラインナップを揃えているので要チェックだ。

DS 3

ハードトップでハッチバックになっているのが、「DS 3」。フロントグリルのDSウイング、シャークフィンとよばれるサイドピラー、宙に浮いているかのように見えるフローティングルーフなどが特徴的だ。
パワートレインは1.2L 直列3気筒DOHC+ターボのピュアテック ターボエンジンを搭載。最高出力110ps/5,500rpm、最大トルク20.9kgm/1,500rpmを誇る。

販売価格は、DS3 chicが259万円~。

関連リンク:オリジナリティーを追求するなら「DS3」を選べ

DS 3 CABRIODS(カブリオ)

DSの顔とも言えるのが「DS 3 CABRIODS(カブリオ)」。ソフトトップであり、オープントップとなるモデルである。中央に配置されたエンブレムから左右に広がるクロームメッキの「DS WING」と「LEDビジョン」と名付けられたヘッドランプが特徴的だ。

パワートレインには、ピュアテックと呼ばれる1.2L直列3気筒ターボエンジンとトルコン式6段ATのオープンエアモータリングが搭載されている。

価格は304万円~。

DS4

DSシリーズの中核車種としてだけでなく、DS3の上級モデルともいえるクロスオーバーモデルが「DS4」。快適なアイポイントや流れるようなボディスタイルなど、クロスオーバーSUVのデザインが統合されたフォルムが特徴的だ。第26回国際自動車フェスティバルでは「もっとも美しいクルマ」にも選出されている。

パワートレインはガソリンだと1.6L直噴ターボ、出力によって120PS、163PS、200PSの3種類が用意されている。

販売価格は317万円~。

DS4 CROSSBACKDS

C4から派生したモデルが「DS4 CROSSBACKDS」。エクステリアはDS4を踏襲しているが、メタル製ルーフレールや専用バンパー、黒く塗装されたホイールを採用しているため、クロスオーバーの雰囲気を感じ取ることができる。インテリアに関しては、通常のDS4と大きな変更は見られない。

エンジンは1598cc 直列4気筒 DOHC ターボ、最高出力165馬力/6000回転、最大トルク24.5kg-m/1400~3500回転。トランスミッションは6ATだ。

販売価格は338万円~。

DS5

DSシリーズの中で最大のハッチバックモデルが「DS5」。エクステリアは通常の5ドアハッチバックモデルとは異なり、フロントからリアハッチまで流れる単一フォーム(モノフォルム)になっている。航空機にインスピレーションを受けてデザインされたインテリアは、ゆるやかな傾斜になっているダッシュボードやセンターコンソール、フラットボトムのステアリングなどが特徴的だ。

ガソリンエンジンは1.6L 直列4気筒ダウンサイジングターボ 165PS THP165の1種類のみだが、ディーゼルエンジンはチューニングと排気量の違いで3種類、そのほかディーゼルハイブリッドのAWDモデル「Hybrid4」がある。

販売価格は409万円~。

関連リンク:高級車を体現したモデル、それが「DS5」

DS7 CROSSBACK

DSオートモービル車のプレミアムSUVが「DS7 クロスバック」。フラッグシップモデルであり、シトロエンから独立後に初めて開発されたモデルだ。ヘッドライトの「アクティブLEDビジョン」やLEDを42個配置しているリアランプなど、エクステリアでは灯火類が特に目を引く。DSのコンセプトである「リュミナス・シグネチャー」を具現化したモデルと言えるだろう。

パワートレインは、ガソリンエンジンが130psのPuretech 1.2リッター直列3気筒ターボ、180psのTHP180 1.6リッター直列4気筒ターボ、230psのTHP225 1.6リッター直列4気筒ターボの3種類。
ディーゼルエンジンには、BlueHDi130 1.5L 直列4気筒ディーゼル 130PSとBlueHDi180 2.0L 直列4気筒ディーゼル 180PSの2種類がラインナップ。

トランスミッションは1.2Lガソリンと1.5Lディーゼルが6速MT、その他には新開発の8速AT(EAT8)が搭載されている。

販売価格は589万円~。

クラシックなシトロエンDSを手に入れたい

ここまで見てくるとシトロエンを手に入れたいと考えている人も多いだろう。中古市場でも出回っているので、まずはネットなどでチェックしてみるといいだろう。

シトロエンDSの中古の相場価格は

基本的に、シトロエンDSの中古相場は年式の古いものほど価格が安くなる。ただ、車種によってグレードや車体の大きさが異なるため、価格に差が出ることは知っておく必要があるだろう。

DSの認定中古車という選択肢

認定中古車とは、新車登録されてから9年以内のディーラー車で点検整備されている車のことを指す。DSに精通した正規ディーラーによって厳選された高品質の車が認定中古車なのだ。
認定中古車には1年間の保証がついている。保証期間中の走行距離も無制限だ。全国のDS正規ディーラーネットワークで保証・修理してもらえるというメリットもある。
保証期間中であれば、24時間365日体制のサポートを受けることができる。万が一のトラブルに見舞われても安心だ。

117項目に及ぶ徹底された納車前点検整備

納車前には、DS車専用の故障診断器を使用した専任メカニックによる徹底的な点検整備を実施。67項目にわたる点検・整備に加え、50項目の独自点検も実施してくれる。高い品質管理にこだわった車を手にすることができる。

消耗部品15品目点検交換

主要な消耗部品15品目は随時点検。必要であれば交換をしてくれる。

ライフスタイルに合わせたローンプログラムの設定

ライフスタイルに合ったローンプログラムを設定することができる。「通常ローン」「残価設定ローン」「残債型ローン」などが用意されているので、無理のない支払いが可能だ。

関連リンク:公式の認定中古車はこちら

クラシックなシトロエンDSはフルレストアされたもので普段使いも可能に

クラシックなDSがドライブや買い物などの普段使いには適さないのではないかと杞憂しているのであれば心配無用。長時間のアイドリングを避けるなどの諸々の注意点はあるが、熟練のエンジニアによるフルレストアを施せばクラシックなDSを新車のように蘇らせることも可能だ。

関連リンク:諦めるのはまだ早い。ヴィンテージカーはフルレストアで蘇えらせろ

シトロエンDSの維持費・故障した時の修理費も考慮しておく

本国フランスではタクシーなどとして使用されるなど、耐久性に優れた車として高評価されていたDS。しかし、機械に故障はつきもの。シトロエンDSの維持費や故障した時の修理費などの考慮は必ずしておかなければならない。

シトロエンDSを愛する人のために存在する販売専門店

シトロエンDSを愛してやまない人のためのシトロエンDSの販売専門店も存在する。シトロエンDSの購入を考えているのであれば、一度訪れてみてほしい。より深くシトロエンDSの世界を知ることができるだろう。

シトロエンDS、見て楽しむだけなら

実際には実物のシトロエンDSの入手は厳しいとお思いの方もいるだろう。見て楽しむだけでもいいからシトロエンDSが欲しい。そんな人にはミニカーやプラモデルがおすすめだ。

シトロエンDS ミニカー

シトロエンDSシリーズのミニカーは、「ノレヴ」「パラス」などの会社によって販売されている。

シトロエンDS プラモデル

1/16スケールのシトロエン DS19が、フランスのエレール社より定価11,000円前後で販売されている。開閉できる前席のドア、独特のサスペンション、エンジン横に設置されている前輪ディスクブレーキなどDSの構造を的確に再現。思わずニヤッとしてしまう仕上がりになっているのだ。

DSの他にもPSAグループを代表するブランドが

「DS」のブランドの立ち位置はPSAグループ傘下の企業ということになる。PSAグループは「シトロエン」「DS」「プジョー」などのブランドから構築されている。「DS」のように既存のメーカーから独立し、グループ傘下の企業となるパターンも珍しいものではない。過去には、「インフィニティ」や「レクサス」が1989年に独立している。

それぞれのブランドが示す違いとは何か

「DS」が独立することにより、「シトロエン」は普及価格、「プジョー」が中価格、「DS」が高級価格に位置づけられることになった。これにより、それぞれのブランドに明確な役割が与えられたことになる。

プジョーとシトロエン、それぞれを代表する個性的なモデルを紹介

「DS」が属しているPSAグループの全体像もご理解いただけたところで、同じ傘下の「プジョー」「シトロエン」の代表的な車種もご紹介しておこう。

プジョー 308

プジョーのアッパーミディアムモデルが「プジョー308」。
エクステリアでは、グリルの内側にエンブレムを移動したことで存在感が増したフロントグリルやシャープになったバンパーなどが特徴的。
インテリアのインストゥメンタルパネルにはi-Cockpitを採用。ステアリングの上からメーターを覗き込むデザインになっている。
レーンディパーチャーウォーニングやASBなどの予防安全も充実、運転支援システムは8つ搭載されている。

パワートレインはガソリンが直列3気筒のpure tech 130 S&S、6速MTも用意。ディーゼルはGTグレードに搭載、BlueHDi 180S&Sで8速ATだ。

販売価格は2,799,000円~。

シトロエン C4ピカソ

5シーターモデルのMPV(multi purpose vehicle)が「シトロエン C4 ピカソ」。
スポーティーワゴンを彷彿とさせるスタイリッシュなフォルムが特徴的だ。多彩なコンビニエント機能やセーフティ機能が追加されたことで、ファミリーカーとしての魅力を存分に味わうことができる。

パワートレインは1.6Lツインスクロールターボ 直列4気筒DOHC、最高出力は121kw/6000rpm。トランスミッションはEAT6だ。

販売価格は347万円~。

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