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- 車でスマホで家で「音楽」にこだわるための逸品 -

世界的建築家がデザインした、幾何学形状のワイヤレススピーカー

高い性能とデザイン性を誇るヘッドホンやイヤホンを数多くリリースしている、ニューヨークのブランド「MASTER & DYNAMIC」が、同社初となるスピーカー「MA770 WIRELESS SPEAKER」を発表した。奇抜なデザインからも想像できるとおり、従来のスピーカーとは一線を画す、この商品について紹介しよう。

デイビッド・アジャイ卿が手がけた、サウンドのための新しい幾何学

天然皮革をふんだんに使ったハイグレードのヘッドホンや、筐体に真鍮を使用したイヤホンなど、他のメーカーと一線を画するユニークでスタイリッシュな製品を生み出しているMASTER & DYNAMIC。驚いたことに、これまでスピーカーを手掛けたことがなかったそうだ。

今回満を持してリリースされたのが、世界的な建築家であるデイビッド・アジャイ卿がデザインを手掛けた「MA770 WIRELESS SPEAKER」だ。なんと素材にコンクリート複合材を使用、非常に独創的な形状をした、見た目からしてただものではないスピーカーなのだ。
タンザニア生まれでガーナ人の両親を持つアジャイ卿は、これまでに住宅や公共建築、インスタレーションなど数多くの作品を発表。アフリカの文化や美術、現代アート、留学先であった日本で学んだ茶室建築など多様なカルチャーから影響を受けており、現代建築をアップデートさせ、素材と色彩を大胆に組みあわせるなど、世界から注目を集めている。
アジャイ卿はMA770について、こうコメントしている。

「このスピーカーは “箱”という伝統的な考え方ではなく、方向性のある形をしています。私は三角形を使って箱の大きさを分解し、彫刻のディテールを通してボリュームの感覚を取り消していく、その構築過程にとても魅了されました。そして、このスピーカーのための新しい幾何学を作りあげました。サウンドのための新しい幾何学です」

素材にはコンクリート複合材を使用。Bluetooth接続のほかChromecastも内蔵

ボディには音響特性に優れたコンクリート複合材が使われ、音質に悪影響をもたらす定在波の発生を防ぐため幾何学デザインを採用、カバーには美しいスチール製のグリルを使うなど、他のスピーカーのどれにも似ていないMA770。

さらに高域特性に優れた約38mm径のチタンツイーター、ロングストロークのため約101mm径ケブラーコーンウーファーを2発搭載。100WのCLASS Dデジタルアンプを内蔵しているので、パワーも十分だ。
ワイヤレスの方式はBluetooth4.1、そしてChromecastが内蔵されているので、Wi-Fi経由での各種ストリーミング再生にも対応している。外部入力は3.5mmアナログ音声入力端子、TOSLINK光デジタル入力端子を備えている。
サイズは幅約41cm、高さ約51cm、奥行き約24.5cm、重量は約16kg、大きな音を鳴らしても負けない、存在感のある佇まいとなっている。プレイやストップなどのスイッチは、全面下側のパネル部分にデザインに溶け込むよう、さりげなくまとめられている。
価格は20万円を超えるハイエンドなモデルだが、唯一無二のデザイン、独自の質感、そして極限まで無駄なものを削ぎ落とす茶の湯の精神をまとったようなMA770は、ひと目であなたを虜にすることだろう。

Text by Tamotsu Narita
Edit by Kei Ishii(Seidansha)