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第5回 | 住まいをもっと豊かにする家具家電

開発費49億円を投じたダイソンのロボット掃除機

すっかり日本の家庭にも浸透した「ロボット掃除機」。出始めの頃は、オモチャのようなモノと感じる人も多かったというが、その進化のスピードは早く、掃除機としての機能も向上。いまやフローリングの多い家屋の必需品として定着している。それだけに市場も大きくなっており、これまではロボット掃除機に特化したベンチャー企業が主要なプレーヤーだったが、大手の家電業者も主力商品として続々と新製品を投入。その開発競争も激しくなっている。ユーザーだけでなく、メーカーにとってもホットなロボット掃除機業界に、ついにあの「テクノロジーカンパニー」が、満を持して参入を発表した。

263億円をかけて開発した独自のデジタルモーター

世界初のサイクロン掃除機を開発し、クリーナー業界に文字通りの「革命」を起こしたジェームズ・ダイソン率いる「ダイソン」は、ロボット掃除機にも、まったく新たな進化を起こそうとしている。ダイソンが発表した新機種『Dyson 360 Eye robot vacuum (以下、360 Eye) 』は、いままでのロボット掃除機にあった問題を解決している。

そもそもダイソンは、いままでのロボット掃除機は「掃除機としての機能を全く考慮していない」と断言する。従来機はバッテリーをなるべく消費しないような出力の低いモーターを使用しているため、ゴミを十分に吸い取ることができていないというのだ。

そこで『360 Eye』は、ダイソンが1億5000万ポンド(約263億円)をかけて開発した独自の「ダイソン デジタルモーターV2」を搭載。さらにダイソンの独自技術「Radial Root Cyclone™テクノロジー」によってゴミと空気を分離し、0.5ミクロンもの微細なゴミまで捕え、1回の走行でもっとも床をキレイにしてくれるのだ。

まるでゴミを駆逐するために開発された「兵器」

そしてロボット掃除機の「ロボット」といわれる所以である、自立性能にも革新的な機能が搭載されている。従来機は、いわば手さぐりでゴミを探していただけだが、『360 Eye』にはクリーナー本体上部に設置されたレンズに赤外線センサーと連動して動く全方位パノラマカメラが内蔵されており、周辺環境を「視認」する「360°ビジョンシステム」を搭載し、自分の位置を常に把握しながら部屋を規則正しく隅々まで掃除することができる。

もちろん「足回り」にもぬかりはない。従来機は主に車輪で駆動しているので、床の段差や材質差の影響を受けてしまっていたが、『360 Eye』はベルト駆動式転輪を採用。ATV(全地形対応車)のように、凹凸のある表面であっても速度と方向を維持できる。

これはもはやゴミを駆除するために開発された「兵器」だ。その開発規模も兵器並みで、延べ200人以上のエンジニアが、16年もの月日をかけて研究し、その開発費は2800万ポンド(約49億円)。デジタルモーターと合わせれば、総予算300億円以上という途方もないスケールだ。 発売時期、価格ともまだ発表されていないが、ロボット掃除機というカテゴリーの中では、最大級のインパクトを持ったマシンとなることは間違いないだろう。

Text by Gen Ohtani(Seidansha)

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