大人のための最新自動車事情/アメリカの富の象徴「キャデラック」高級SUV
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アメリカの富の象徴「キャデラック」高級SUV

GM(ゼネラルモーターズ)の最高級レンジを担う「キャデラック」。100年以上の歴史を持ち、各時代において成功のシンボルとして扱われてきた。21世紀の今、そのシンボルを担うのが、1999年デビューのフルサイズの高級SUV『キャデラック エスカレード』だ。

ファーストクラスを思わせるラグジュアリーな室内空間

第四世代にあたる新型『エスカレード』は、基本的にキープコンセプト。全長:5195×全幅:2064×全高:1910mmで車重:2650kg。その威風堂々とした佇まいは、恐竜時代と形容されていた巨大キャデラックを生産していた当時のDNAを感じさせる。

エクステリアのデザインは、細かいクロームメッキのグリルを採用したフロントスタイルが印象的。セダンである『ATS』や『CTS』に通じるデザインで、一目で「キャデラック」であることがわかる。

足回りには、シルバーとブラックのコントラストが美しいウルトラブライトシルバー&クロームインサートの専用22インチホイールを標準装備。また、キャデラック初のLED縦型ヘッドランプやテールランプを採用するなど、斬新な挑戦も見られる。

インテリアは、職人技が光るラグジュアリー感あふれる作りだ。特に最上級モデルである『プラチナム』は、1列目と2列目のシートに革本来の味を生かしたセミアニリン仕上のナパレザーを使用。ダッシュボードとアッパードアパネル、センターコンソールは手縫いレザーで覆われており、飛行機のファーストクラスでくつろぐ錯覚に陥るかもしれない。

『プラチナム』の快適性は、革へのこだわりだけではない。フロントはヒーターとベンチレーション機能の両方を備えた18ウェイの電動シート。ドライバーズシートは、マッサージ機能まで備えている。

また、全グレードに標準装備された「ボーズ・センターポイント・オーディオシステム」も秀逸だ。計算されつくされた配置の16個のスピーカーは、まるでコンサートホールのような音響を再現してくれる。

大排気量ながらラグジュアリーらしい静粛性を再現

動力性能は全モデル共通。その巨体を0-60mph/5.96秒で加速させるエンジンは、6.2LV8の迫力だ。最高出力426PS(313kW)、最大トルク623Nmは、従来比でパワーが約4%、トルクが約10%向上。直噴やシリンダー休止システム、無段階可変バルブタイミングなどの採用により圧縮比を引き上げたことで、燃費も17%改善させた。組み合わされるトランスミッションは、従来の6速に代わり8速ATが採用されている。

これだけの大排気量だと、エンジン音や走行音が気になるが、強固なボディ構造と多用された吸音材、ラミネートガラス、ボディサイドにフィットする3重シールドドア、そして、ノイズを逆位相の音で打ち消して低減する「ボーズ アクティブノイズキャンセレーション技術」の採用などにより、室内の静粛性は高まっている。

乗り心地は、剛性感が高く滑らか。サスペンションは、電磁コイルの制御によって減衰力を瞬時に変化させるマグネティックセレクティブライドコントロール(磁性流体減衰力システム)を標準装備。路面状況に素早く反応する。また、レーダーと超音波センサーを利用した安全性能も充実しており、衝突軽減ブレーキや全車速追従機能、車線逸脱や後退時安全確認の警告機能なども備える。

都会的で洗練された雰囲気と世界的なSUVブームなどを背景に、実業家やセレブリティに愛される『キャデラック エスカレード』。アメリカンラグジュアリーの象徴は、欧州車とはひと味違う独特の雰囲気を持つ1台だ。

Text by Tsukasa Sasabayashi