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第8回 | 男性にもある更年期──LOH症候群を理解する

動悸やほてり。LOH症候群にもある「ホットフラッシュ」の対処法は?

動悸やほてり、発汗といった症状を指す「ホットフラッシュ」女性の更年期障害特有の症状と思われがちだが、男性の更年期障害にあたるLOH症候群でも、ホットフラッシュに注意すべきという。LOH症候群とホットフラッシュの関係や対処法について、専門家に聞いた。

■今回のアドバイザー
北青山Dクリニック院長
阿保義久さん

青森県出身。1993年東京大学医学部卒業。2000年北青山Dクリニックを設立。外科医としてのスキルを生かして日帰り手術を提供するだけでなく、病気を作らない予防医療、治癒が可能な段階で早期発見するための人間ドックの提供、生活の質を高めるための坑加齢医療・アンチエイジング療法まで、質の高い医療サービスの提供に励んでいる。

男女問わず自律神経の乱れで起こる「ホットフラッシュ」の症状

動悸やほてり、発汗などの症状があらわれるホットフラッシュ。LOH症候群になると、なぜこのような症状があらわれるのだろうか。北青山Dクリニック院長の阿保義久さんに聞いた。

「ホットフラッシュとは、女性はエストロゲンやプロゲステロン(女性ホルモン)、男性の場合はテストステロン(男性ホルモン)の低下によって起こる症状です。脳がこれらのホルモンの低下を察知すると、視床下部と脳下垂体が分泌量を促そうと体の各部位に信号を送ります。しかし、視床下部は自律神経をコントロールする働きもあるため、この部位が興奮した状態になると自律神経が乱れ、結果的にホットフラッシュの症状があらわれるのです」(阿保さん、以下同)

ただし、男性のホットフラッシュは女性更年期障害とはやや症状の現れかたが異なるという。

「女性の場合は、閉経を境に急激にホルモン量が低下するので、症状も劇的に現れることも多のですが、男性ホルモンは20代をピークになだらかに減少していくため、女性のように急に重い症状が現れるというのは非常に稀です。しかし、男性ホルモンの減少は体力やメンタルや性力にも影響を及ぼすため、ホットフラッシュと他の症状が複合的に起き、日常生活がよりつらく感じるという人もいます」

まずは深呼吸で心を鎮めて症状を緩和するのが適切な対処法

女性ほど激しくホットフラッシュの症状が現れないにしても、日常生活で度々ほてりや動悸が起きてしまえば、仕事のパフォーマンスにも影響を及ぼしかねない。もしホットフラッシュが起きてしまった場合には、どのように対処したらいいのだろうか。

「残念ながら“これさえ行えば劇的に良くなる”というような方法はありませんが、マインドコントロールによって症状を緩和することは可能です。そもそも、ホットフラッシュは性ホルモンの減少によって、脳がホルモンの分泌を促そうと興奮した状態。なので、気持ちを鎮めるために、リラックスする必要があります。具体的には、静かで落ち着いた場所で良い思い出を思い浮かべたり、楽しいことを想像したりするといった行為が有効なのです」

また、瞑想やヨガ、ピラティスなどもホットフラッシュの症状緩和に役に立つという。

「これらは静的な運動で呼吸法やマインドコントロールの仕方を学び、日常生活でも再現できるようになれば、ホットフラッシュの症状緩和が期待できます。最近では、男性もこうした教室に通うことが増えているので、休日のリフレッシュに足を運んでみるのもよいでしょう」

瞑想、ヨガは、スピリチュアルや東洋医学の領域と思われがちだが、西洋医学の見地から見ても、整合性のとれた方法だという。

過度な運動は、むしろ逆効果? 心身ともにリラックスするのが最善の対応

一方、ホットフラッシュが起きた時は、体を無理に動かしたりすることは禁物だという。

「運動は本来、男性ホルモンの分泌を促す効果があるので、LOH症候群の予防や治療としても推奨されています。しかし、ホットフラッシュは男性ホルモンを分泌させようと、交感神経が活発になりすぎている状態。そのため、体を激しく動かしたりすると、交感神経がより優位な状態となり、火に油を注ぐことになってしまいます。ホットフラッシュの症状があらわれたときは、心身ともにリラックスするようにしましょう」

■最後にアドバイザーからひとこと

「もちろん、LOH症候群になってしまったら自力で対処するだけでなく、医師の元で適切な治療を行うことも大切です」

Text by Mai Matsubara(Seidansha)
Edit by Kei Ishii(Seidansha)

取材協力
北青山D.CLINIC

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