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第4回 | 男性にもある更年期──LOH症候群を理解する

LOH症候群のつらい症状を防ぐ秘けつは良質な睡眠にあり

男性の更年期『LOH症候群』。血液中のフリーテストステロン値が低くなることで発症し、うつ病や適応障害と似た症状があらわれるとも考えられている。そのためLOH症候群は、うつ病・適応障害と同時平行での診断・治療が重要とされており、特にLOH症候群とうつ病に共通する“睡眠”の問題は、予防や治療に大きく関わってくるという。詳しい話を専門家に聞いた。

■今回のアドバイザー
メンタルカウンセラー
見波利幸さん

外資系コンピュータメーカーなどを経て、1998年に野村総合研究所に入社。メンタルヘルスの黎明期よりいち早く心の健康に関する1日研修を実施するなど、日本のメンタルヘルス研修の草分け的な存在。研修のほか、カウンセリングや職場復帰支援、カウンセラー養成の実技指導、更に海外でのメンタルヘルス活動など活動領域は多岐にわたる。また、オリンピック委員会より委嘱されるメンタルトレーニングチームより専門のトレーニングを受け、メンタルトレーニング、目標達成に関しての造詣が深く、その関連するモチベーション、目標達成力強化研修にも定評がある。2015年、一般社団法人 日本メンタルヘルス講師認定協会代表理事に就任。睡眠健康指導士上級。

LOH症候群、うつ病、適応障害…あらゆるメンタルヘルスの根柢にある“睡眠問題”

メンタルカウンセラーの見波さんは、LOH症候群やうつ病といった病状の重さは、必ず睡眠が関係していると指摘する。

「たとえば午後10時や11時に入床する人はうつ症状の尺度が低い一方で、12時以降に眠る人は尺度が高くなるという調査結果があります。眠る時間が遅くなればなるほど、うつ症状の尺度は上がっていきます。うつ病の人が睡眠障害を併発している割合は、9割以上というデータもあるほど、睡眠とうつ病の症状は深く関係しているのです」

実際、見波さんのカウンセリングを受ける人のほとんどが、睡眠上の問題を抱えているという。

「むしろ、カウンセリングの現場では、睡眠の問題を抱えていない方に会ったことがないというくらいです。睡眠が改善しないとうつ症状が悪化する傾向があり、逆に睡眠を改善することで、症状も改善傾向に向かうことが多いと現場にいる人間として実感しています」

睡眠障害は、LOH症候群の主要な症状のひとつでもある。うつ病の治療と同時進行していく場合、睡眠をしっかり取ることは、LOH症候群に悩む人にとっても重要なポイントになるのだ。

睡眠不足によって、働く男のメンタルは静かに壊れていく

働き盛りの40代男性は、仕事やプライベートに忙しく、睡眠をおろそかにしがち。しかし、睡眠不足が続くと、体調不良だけではなく、メンタルの不調も出やすくなる。

「睡眠不足や不眠は、メンタルヘルスの症状を引き出す大きな要因。睡眠不足が続けば、うつ状態になり、やがて本格的な睡眠障害となります。そして、うつ症状もさらに悪化していく…という負のスパイラルに陥ることが多いのです」

そのスパイラルを断ち切るためにも、しっかりとした睡眠をとることが何よりも大切なのだ。

副交感神経をしっかり高めてから眠るのが、快適な睡眠が得られるポイント

すでに、眠る直前に不安が襲ってくる、熟睡しにくいなど、睡眠状の悩みを自覚している人もいるかもしれない。ただちに病院に行くほどではない場合、自分で睡眠を改善させるにはどうすればいいのだろうか?

「寝る前に交感神経が働いていると、入眠できないばかりか、寝付いても浅い睡眠になってしまいます。深い睡眠をとるためにも、寝る前は副交感神経を高めることが重要です」

副交感神経を高める方法はさまざまだが、見波さんは、「自分が一番リラックスできる状態を作り出すことがベスト」だという。

「家族団らんを楽しむ、ぬるめのお風呂にゆったり入る、好きな曲を聴いてくつろぐ、ペットを抱きしめるなどが、簡単にできる副交感神経の高めかたです。ほかにも、涙を流したあとや、笑ったあとに副交感神経が高まります。うるっとくるドラマを観たり、お笑い番組を観て大笑いしたりするのもいいですね」

最後にアドバイザーからひと言

「寝る前に、ペットを抱きしめると、副交感神経が一気に高まるのでぜひ試してみてください」

Text by Shimano Miho(Seidansha)
Edit by Kei Ishii(Seidansha)

取材協力
日本メンタルヘルス講師認定協会

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