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- 男性にもある更年期──LOH症候群を理解する -

女性以上に対策が大切! 男性の更年期障害「LOH症候群」の特徴

若い頃と比べて「疲れがとれない」「集中力が落ちた」「性欲がなくなった」と感じる40男も多いだろう。それは「LOH症候群」と呼ばれる男性の更年期障害かもしれない。更年期障害というと女性の病気と思いがちだが、男性の更年期障害とどのような違いがあるのだろうか? LOH症候群の特徴について、専門家に聞いた。

■今回のアドバイザー
メンズヘルスクリニック東京
医師 小山太郎さん

男性更年期&AGA治療が専門。最新の知見に基づいた診療を心がけている。日本医科大学大学院医学研究科にて、形成再建再生医学の非常勤講師を務める。

LOH症候群の潜在患者は7人に1人。自覚している人はほとんどいないのが現状

正しくは『加齢男性性腺機能低下(LOH)症候群』という病名となるLOH症候群。メンズヘルスクリニック東京の小山太郎さんによれば、男性ホルモンの減少が原因で発症するという。

「『LOH症候群』は、おもに精巣で作成される男性ホルモン『テストステロン』の加齢による分泌低下が原因で発症する更年期障害です。テストステロンは睡眠不足や重度のストレスによっても低下するため、働き盛りの40・50代で発症するケースが多いという特徴があります」(小山さん、以下同)

欧米では古くから認識されており、現在は多くの人が治療を受けているLOH症候群。日本では、あまり知られておらず、潜在患者は約600万人(日本人男性の7人に1人)ほど存在するともいうが、自覚している人はほとんどいないのが現状だ。

「なんとなくだるい」「疲れやすい」……。原因不明の体調不良は「LOH症候群」の可能性も

日本ではまだ充分に周知されていない「LOH症候群」。具体的にどのような症状が表れるのだろうか?

「男性にとって必要不可欠なホルモン『テストステロン』が低下すると、心身にさまざまな不調が表れます。「性欲の減退」や「ED」といった性的な症状、精神的には「やる気が出ない」「イライラしてしまう」「集中力がなくなる」といった、うつ病に近い症状があらわれます」

また、「筋力が落ちる」「疲れやすい」「なんとなく体がダルい」といった、身体的な症状があらわれることもあるという。

「そのほか、肩や腰など、体の節々が痛くなる男性もいます。整形外科では『異常ナシ』と診断され、当院の検査でLOH症候群とわかり、治療で痛みが改善したというケースもあります。検査を受けたけれど異常が見つからず「なんとなく体が不調」という男性は、LOH症候群の可能性を疑ってみるとよいでしょう」

女性よりも対策&予防が重要。LOH症候群が自然に完治する可能性は低い

日本では、女性特有の症状だと思われがちな更年期障害。女性の更年期と男性のLOH症候群との違いはどこにあるのだろう?

「女性の更年期障害の場合は、閉経にむかって女性ホルモンが急激に減少し、自律神経失調症などを発症します。男性の場合は、年齡を重ねるごとに、テストステロンが徐々に減ってくるものの、、閉経のような目安がないのでわかりにくい点が特徴です。また、女性の更年期障害は、一定期間だけ症状が現れ、時間が経過すれば自然に治ることがありますが、男性の場合は正しい対処をとらないと症状が悪化したり、長期化することがあります」

長期間にわたって症状が続く可能性がある男性の更年期障害。女性以上に対策や予防が重要といえるのだ。

最後にアドバイザーからひと言

「男性の更年期はまだまだ認知されているとは言い難い状況です。もしLOH症候群と疑わしい症状を自覚したら、専門医院で診察を受けてみることをオススメします」

Text by Katsuya Hokonoki(Seidansha)
Edit by Kei Ishii(Seidansha)