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第27回 | 酒?料理?個室?目的別の接待の切り札店

銀座クラブ街の“隠れ家” 「銀座てらやま」で気のおけない接待を

銀座クラブ街での接待と聞けば、人によってはバブリーなイメージから敬遠してしまう場合もあるだろう。しかし今回紹介する「銀座てらやま」は、銀座クラブ街にあるお店のなかでも、かなり異色な存在。マスコミ関係者もよく利用するという、気のおけない雰囲気が自慢の“隠れ家”だ。

上下フロアは銀座のクラブという華麗なビルの6階に潜む、まさに“隠れ家”

ビル1Fから連なる看板を見上げれば、クラブの店名がずらりと並ぶ。外観は、この界隈ではごくあたりまえのものだが、エレベーター6階の扉が開いて目前に現れるのは小料理屋といった趣の玄関だ。

入ってすぐはたたきとなっており、右への一般客席へは下足を脱いで上がることになる。カウンターと掘りごたつ式テーブルで構成される客席は、クラブ街の店とは思えない(?)どこか家庭的な雰囲気。また、個室入口はたたき正面にあり、こちらも入室前には下足を脱ぐことになるが他の客席を通らずに直接アクセスできる。実際には一般客席との間隔がそこまで広いわけではないが、土足のたたきを挟むことで、ちょっとした“離れ”の空間となっている。これは、接待づかいでは特に魅力に感じる点だろう。

「2007年にオープンしましたので、昨年でちょうど10周年を迎えたところです。今でこそ、同じフロアの向かいにも天ぷら店さんが入りましたし、近辺のビルにも食事のできる店が増えていますが、開店当時はこうした食事のできる店は珍しかったと思います。実際、この場所もうちが入る前はクラブのテナントだったくらいですから」

そう語るのは、料理長の林田さん。場所柄か、新聞・広告系企業の会食や接待での利用も多いという。そう聞けば、気取った感じのメニューが並んでいるかと思うかもしれないが、さにあらず。和牛炙り焼き、牛タンやわらか煮わさび添えといった、いかにもな料理があるかと思えば、厚切りハムカツ、ナポリタンといった庶民的な料理まで。クラブ街にあって定食店のようにも使える、メニューの幅広さがこの店の特徴だ。実際、夕食にナポリタンだけ食べて会社に戻る常連ビジネスマンも多いという。

「おでん」「カツサンド」が2大人気料理のこの店はコースよりも、「おまかせ」で

この店の公式サイトを見れば、前菜、刺身盛り合わせ、おでん盛り合わせ、揚げ物、焼き物、漬物、シメの手打ちそばが楽しめる「季節のお料理たっぷり!おでん・焼物付6000円コース」との記述もある。しかし、料理長に聞けばこのコースにこだわるよりも、メニューのなかから特に食べたいものを挙げつつ、希望の予算を告げてのおまかせがオススメとのことだった。

そこで今回はコースではなく、常連客に人気だという料理を2つ紹介することにしよう。

・おでん盛り合わせ 大・2~3人前(2000円)。
看板メニューとなっているのがこのおでん。そのつゆは、水にもこだわり鰹節、鯖節に昆布と干し椎茸でとった店自慢の出汁を使用。醤油を加えず塩のみで薄味にまとめられており、あっさりした上品な味わいが特徴だ。出汁が程よくしみた具材は煮込まれすぎることなく、それぞれの味も生きている。

変わりダネではトマトも人気だというが、一番人気はやはり定番の大根、玉子とのこと。たしかに、南部鶏が産んだその玉子は黄身が大きく味も濃厚でとても印象的なものであった。

・景気をあげるカツサンド(1680円)
一方の人気メニュー、おでんがあっさり系なのに対し、こちらはがっつり&こってり系。薄切り肉を重ねた、いわゆるミルフィールカツなので、かじるのも大変なほどの分厚さだが柔らかい。そこに、シャキシャキの千切りキャベツ、特製ソースがいい感じに利いている。出来立てアツアツも美味いが、冷えて味が馴染んだところもまた旨い。

そば、おにぎり、お茶漬けなど一般的な「締め」もあるなか、このカツサンドを締めにする常連客も多いという。持ち帰りにも対応できるとのことで、お土産にするのもよいがなにせ限定8食。予約時、あるいは入店時には真っ先に“確保”しておきたい。

クラブ街という非日常の場所にありながら、どこかほっとする家庭的な雰囲気のあるこの店は、ある種のアンバランスさが魅力。一等地、路地裏にあるわけでもないのにどこか「隠れ家的」なのが面白い。ズラしの美学を感じさせる「銀座の接待」に、こんなお店はいかがだろう。

Text by Masayuki Utsunomiya
Edit by Kei Ishii(Seidansha)

店舗情報
銀座てらやま
住所 東京都中央区銀座8-5-10 金成ビル6F
営業 月〜金、祝前日 17:00〜翌1:00(L.O.翌0:00)
休 土、日、祝

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