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第8回 | ピークの前に知っておきたい!花粉症の最新対策

2〜5年の治療で花粉症にサヨナラ!? 話題の「舌下免疫療法」とは

毎年、花粉症のつらい症状に悩まされる人ならば、症状を緩和する程度にとどまる対症療法ではなく、根本的な治療の道を考えるようになるはず。そこで注目したいのが、時間はかかるものの根治の可能性も高いという、近年話題の「舌下免疫療法」だ。治療法の詳細や注意点について専門医に聞いた。

■今回のアドバイザー
大和高田市立病院 小児科
清益功浩さん

医学博士。日本小児科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医・指導医。現役医師として多くの人々に正確な情報を提供するため、さまざまなメディアでも活躍中。

花粉症の原因・アレルゲンを舌の下に垂らして体を慣らす「舌下免疫療法」

そもそも「舌下免疫療法」とは、どのような治療法なのだろうか?

清益さん「『舌下免疫療法』とは、花粉症の原因となるアレルゲン(アレルギー症状を引き起こす物質/この場合はスギ花粉)を一定量、舌の下に垂らして投与する治療法です。花粉症のほかにも、アレルギー性鼻炎の治療にも用いられている手法で、医師の指導のもとアレルゲン量の増量期、維持期を設定してコントロールしながら摂取を続けます。これを継続することで、体が少しずつアレルゲンに慣れて反応しなくなり、症状を抑えられるため『減感作療法』とも呼ばれています」

体をアレルゲンに慣らし、体質を改善することで根治を目指す「舌下免疫療法」。他の治療法に比べ、どのようなメリットがあるのか?

清益さん「免疫という根本にはたらきかけるため、70%以上という高い有効率を示します。正しく継続して治療を行えば、症状の軽減だけでなく、花粉症の完治も期待できます。その一方で、通院は慣れてくると1~3カ月に1回程度で済み、自宅で簡単に服用できるという手軽さがメリットです」

治療スタートは花粉シーズンが終わってから! 2〜5年かけて根気よく継続

花粉症患者にとって、メリットの多い「舌下免疫療法」。今すぐにでも始めたい! という方も多いだろうが、ちょっと待ってほしい。

清益さん「これから治療を始める場合は、今年の花粉シーズンが終わってからになります。免疫療法は花粉の飛散時期、症状が現われている時には行えないため、アレルギーを専門としている医療機関では例年6月頃〜12月頃に来院いただき、治療をスタートさせています。その際は、『舌下免疫療法』が継続を前提とした治療法ということを理解し、花粉のシーズン外や、症状が軽くなってからも自己判断で中止せずに2〜5年にわたって根気よく続けられるかどうかを確認してください。費用については、保険適応3割負担の場合で、初回はアレルギー検査などを含み5000円程度、以降は1カ月あたり2500円程度の負担になります」

今年の花粉シーズンを無事に乗り越えたら、来年を見越して早めに受診してみてはいかがだろうか。

持病や薬の飲み合わせによって、治療NGの場合も

しかし、誰でも「舌下免疫療法」を受けられるわけではないため注意が必要だ。

清益さん「自己免疫疾患がある方や重症のぜんそくのある方、個人の免疫や薬の飲み合わせによって治療を受けられない場合もあります。必ず医師に相談してください。また『舌下免疫療法』は、どの病院、どの医師でも行えるものではなく、投与資格のある医師に限られているので、来院前に一度確認してみてください」

最後にアドバイザーからひと言

「『舌下免疫療法』は画期的な治療法ですが、花粉症の治療法は年々進化しています。今後はもっと手軽に治療ができるようになるかもしれません」

Text by Mai Tachikawa(Seidansha)
Edit by Kei Ishii(Seidansha)

取材協力
大和高田市立病院

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