■今回のアドバイザー
大和高田市立病院 小児科
清益功浩さん
医学博士。日本小児科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医・指導医。現役医師として多くの人々に正確な情報を提供するため、さまざまなメディアでも活躍中。
水道水はNG、鼻の粘膜と同じ浸透圧の食塩水で行うのが基本
鼻がムズムズする、鼻水が止まらないなど、花粉症の症状に効果的な鼻うがい。初めて行う人は「ツーンとしそうでちょっと怖い…」と思うかもしれない。しかし、清益さんは、正しい方法でやればそんな心配は無用で、鼻の痛みもほとんどないという。
清益さん「鼻うがいは、鼻のなかに侵入した花粉を洗い流す効果があります。鼻には鼻甲介といって穴が狭くなっている部分があり、そこに花粉が溜まりやすくなっているのです。ただし、水道水でするのはNG。よく鼻に水が入るとツーンと痛むことがありますが、あれは粘膜と水では浸透圧(塩分の濃度を一定に保とうとする力の差)が違うからです。人間の体は、痛みや刺激が発生すると、免疫反応が働いて炎症を引き起こしてしまいます。そういったリスクを回避して鼻うがいをするためには、粘膜と同じ浸透圧の生理食塩水で行う必要があるのです」
清益さん「鼻うがいは、鼻のなかに侵入した花粉を洗い流す効果があります。鼻には鼻甲介といって穴が狭くなっている部分があり、そこに花粉が溜まりやすくなっているのです。ただし、水道水でするのはNG。よく鼻に水が入るとツーンと痛むことがありますが、あれは粘膜と水では浸透圧(塩分の濃度を一定に保とうとする力の差)が違うからです。人間の体は、痛みや刺激が発生すると、免疫反応が働いて炎症を引き起こしてしまいます。そういったリスクを回避して鼻うがいをするためには、粘膜と同じ浸透圧の生理食塩水で行う必要があるのです」
鼻うがい液は市販の生理食塩水を買う、または自作することも可能
通常、鼻うがい用の食塩水や注入器は薬局に売っているが、自宅にあるものを使って行うこともできる。用意するものは、ぬるま湯、塩、洗面器だ。
清益さん「食塩水の作り方は簡単です。まずはお湯を沸騰させた後、30度前後まで冷まします。体温と同じぐらいが適温という話もありますが、例えば40度になると、お風呂のお湯と同じなので、けっこう熱く感じます。次に、ぬるま湯のなかに食塩を入れて溶かします。だいたい1Lのお湯に対して9gの食塩という比率です。できた食塩水は洗面器に入れてください」
清益さん「食塩水の作り方は簡単です。まずはお湯を沸騰させた後、30度前後まで冷まします。体温と同じぐらいが適温という話もありますが、例えば40度になると、お風呂のお湯と同じなので、けっこう熱く感じます。次に、ぬるま湯のなかに食塩を入れて溶かします。だいたい1Lのお湯に対して9gの食塩という比率です。できた食塩水は洗面器に入れてください」
1日1〜2回程度、風呂場で鼻うがいを実践してみよう
食塩水の準備ができたら、次は実践だ。初めてやる場合は、むせて服が濡れてしまうこともあるため風呂場で行うと良いだろう。
清益さん「喉の痛みや鼻づまりがひどかったり、鼻の粘膜が傷んでいる時は控えましょう。では、鼻うがいのやり方です。まずは指で片方の鼻の穴を押さえながら、洗面器(食塩水)に顔を近づけ、もう片方の鼻の穴で食塩水を吸い込みます。その時に大きく上を向いてしまうと、食塩水が耳に入って外耳炎になる恐れもあるため、やや前かがみで行うのがポイントです。次に洗面器から顔を外して、吸った鼻の穴から食塩水を出します。慣れてきたら、今度は反対側の鼻の穴でもやってみてください。また、大量の花粉が胃のなかに入ってしまうと、アレルギー反応を引き起こす場合もあるため、鼻から吸い込んだ食塩水を飲み込まないように注意も必要です」
清益さん「喉の痛みや鼻づまりがひどかったり、鼻の粘膜が傷んでいる時は控えましょう。では、鼻うがいのやり方です。まずは指で片方の鼻の穴を押さえながら、洗面器(食塩水)に顔を近づけ、もう片方の鼻の穴で食塩水を吸い込みます。その時に大きく上を向いてしまうと、食塩水が耳に入って外耳炎になる恐れもあるため、やや前かがみで行うのがポイントです。次に洗面器から顔を外して、吸った鼻の穴から食塩水を出します。慣れてきたら、今度は反対側の鼻の穴でもやってみてください。また、大量の花粉が胃のなかに入ってしまうと、アレルギー反応を引き起こす場合もあるため、鼻から吸い込んだ食塩水を飲み込まないように注意も必要です」
最後にアドバイザーからひと言
「鼻うがいをした後の爽快感はクセになると思いますよ」