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- ダイエットに新たな趣味に「ロードバイク」入門編 -

“初心者丸出し”に見られたくない! ロードバイクの正しい乗り方

同じ自転車でも、シティサイクルとロードバイクは似て非なるもの。高速で走行することを目的として作られたロードバイクは車体が軽いだけでなく、ハンドルやサドルの位置もシティサイクルとは大違い。普段からシティサイクルに頻繁に乗っているという人でも、ロードバイクを乗りこなせるようになるには時間がかかることもありそうだ。そこで、ロードバイクの基本を習得するためのコツについて、サイクリストの日向涼子さんに教えてもらった。

■今回のアドバイザー
サイクリスト、モデル
日向涼子

ヒルクライムレースでの入賞経験を持つなど、モデルにして本気のサイクリスト。モデルとしてCMや雑誌で活動する一方、アスリートフードマイスターとしてサイクルイベントのMCや一般企業での講演など、マルチに活躍中。欧州二大グランフォンド「エタップ・デュ・ツール」「ラ・ピナ・サイクリングマラソン」も完走。書籍に「<坂バカ式>知識ゼロからのロードバイク入門」(SB新書)、日向涼子のヒルクライムナビ (エイ出版社)」がある。

ママチャリとは一味違う、How to ロードバイクの基本を覚えよう

高速長距離移動に特化したマシンであるロードバイク。その形は体の負担を最小限に減らすよう設計されているが、これまでシティサイクルにしか乗ってこなかった初心者にとっては戸惑うことも多い。そんなロードバイクの基本の乗り方について、日向さんは次のように語る。

日向さん「シティサイクルとロードバイクは、またがり方や漕ぎ方一つとっても違うことばかり。シティサイクルに慣れているという人も、次のような点に注意してください。

【1.またがり方】
シティサイクルは足で漕ぎ出してからまたがる『ケンケン乗り』をする人もいますが、フレームの上部・トップチューブの位置が高いロードバイクでは大変危険。停止した状態でまたがるようにしましょう。この時、車体を少し自分側に傾けると、またぐ高さが軽減されて楽になります。

ロードバイクのサドル位置は高く、ハンドルは低い方が見た目がカッコイイですが、始めたばかりの頃は視界が低いことに違和感があるかもしれません。そんな時は無理をせず、サドルを低めに設定して、慣れてきたら適正な高さまで上げましょう。適正な高さは、足をペダルから外した時に足先が地面につくかつかないかがおおよその目安。個人差もあるため、購入したショップやフィッティングの専門家に相談すると安心ですね。

【2.姿勢】
ロードバイクの特徴は、前傾姿勢で乗ること。腕は伸ばしすぎず肘をやわらかく曲げる。背中は反らないよう、自然と丸くなるように。ペダルは足の裏全体ではなく、親指の付け根の母指球で踏みつける。これらのことに気をつけて、ハンドルとサドルの高さを同じくらいに揃えたら、ハンドル・ペダル・サドルそれぞれにバランス良く体重を分散させましょう。

しかし、初心者の中には、慣れていないうちから無理に前傾姿勢をしようとして腕にばかり体重がかかり、上半身が硬くなっている人も時々見受けられます。無駄な力が入っているとハンドルやブレーキの操作に余裕がなくなり、咄嗟のアクシデントに対応できないことも。初めから前傾姿勢にこだわらず、ロードバイクに慣れてきたら前傾姿勢を意識する…くらいの心持ちでいいと思います。走り続けるうちに体幹が鍛えられ、前傾姿勢が取りやすくなるはずです。 

【3.ペダリング】
ペダルの回転数のことを『ケイデンス』といいますが、ロードバイクのペダリングはシティサイクルよりも高いもの。ケイデンスが高いとペダルを踏む力が小さくなるので、筋肉への負担が減り長時間走り続けることができます。ただし、有酸素運動としての不可は高まるため、最初から速い回転数で走ろうとすると息切れしてしまうことも。初心者の方は、『今日は前回より少し回転数を高く走ろう』と目標を立てて少しずつレベルアップしていきましょう。

【4.ブレーキング】
日本で販売されているバイクは、右のブレーキレバーが前ブレーキと、左のブレーキレバーが後ろブレーキと繋がっていることが多いです。走行中は薬指と小指の2本をブレーキレバーに添え、とっさに対応できるようにしておきましょう。前ブレーキの方がよくきくため、ブレーキングの時にはタイヤがロックされないよう、前後のバランスがよい状態でゆっくりブレーキをかけましょう。

どうしても急ブレーキをかけなくてはならない状況では、体の重心を極力後ろにかけてください。落車の危険性が低くなります。停車時はお尻をサドルから下ろして片足をつき、もう片足はペダルの上に乗せたままにします」

事前のマシン整備は、正しい姿勢よりも先に身に付けたい習慣

正しい乗り方を習得しても、ロードバイクそのものが危険な状態にあっては元も子もない。「ロードバイクに乗る時には、姿勢やテクニックを復習するよりも前にバイクにしっかりと目を配るべき」と日向さん。

日向さん「走り始める前に、バイクに異常がないか乗車前点検をすることはとても重要です。チェーンやギアは、しゃがんで同じ目線の高さになって、緩みやサビがないかをしっかりチェックしましょう。

他にも、フレームに亀裂がないか、ブレーキがきくか、各パーツ部分がきちんと締まっているか、タイヤに異物が刺さっていないか、などをチェックします。バッチリ点検をした上でも、走行中に異音を感じたら走るのをやめて音の原因を探りましょう。

走り終えた時も、乾いた布で表面についた泥や土、ほこりを拭きとりながらチェックします。日常的に整備を欠かさないことで、バイクの安全性が保たれるだけでなく、バイクに馴染んで行くはずですよ」

初心者を脱する一番の近道は、とにかくバイクに触れる機会を絶やさないこと。一人黙々と乗りつづけるも良し、仲間を作り一緒に走って切磋琢磨するも良し。ロードバイクの楽しさを感じ、バイクに愛情を注ぐことで、基本のフォームやテクニックも自然と身についていくはずだ。

最後にアドバイザーからひと言

「最初は『お尻や腰が痛い!』と感じる前傾姿勢も、バイクに乗り続けて体幹が鍛えられると楽に感じるようになります」

Text by Takumi Arisugawa