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第1回 | スマートフォン時代だからこそ始める本格一眼レフ入門

スマホでは無理?一眼レフだから撮れる写真で解説する一眼レフの魅力

急激に進化したスマートフォンのカメラ。しかし一眼レフは未だにカメラを趣味とする人や高品質な写真を必要とする人に愛されている。一眼レフでしか撮影できない写真を例に挙げながら、初心者にもわかる一眼レフの特徴を射場本健彦さんに聞いた

■この連載のアドバイザー
射場本 健彦

イベントカメラマンとして、国民的アイドルや、五輪や国際イベント、外交イベントでの公式写真経験多数。現在は撮影だけでなく、政治分野におけるコミュニケーションディレクターとして、写真・動画やSNSといったツールを用いてどう世論と対話するかの設計も行っている。

スマートフォンカメラが進化した今だからこそ伝えたい「一眼レフ」の魅力

この2,3年で急激に進化したスマートフォンのカメラ。iPhoneやGalaxyのフラッグシップモデルでは2倍ズームレンズが搭載されるようになって撮影の幅が広がり、ポートレートモードなどの機能を使って背景をぼかすことでプロが一眼レフで撮ったような綺麗な写真が撮れるようになった。Xperiaは業務用カメラを凌駕するような超高速シャッターを搭載し、水滴が水面に反射する瞬間をスローモーションで捉えることも出来るようにもなっているほどだ。

さらにすっかり定着した「自撮り」「セルフィ―」も、スマートフォンのカメラならではの文化。スマートフォンのイン(内側/画面側)カメラで自分を撮り、アプリで加工してアップロードするといった自撮りの流れは一眼レフのような単体カメラにはできない芸当と言える。

実際に「コンデジ」と言われる一般的なコンパクトデジタルカメラ市場はスマートフォンに喰われて壊滅的な状況となり、市場に残るのは、一眼レフカメラ・ミラーレス一眼・高級コンパクトカメラ、そしてGo-Proのような自撮りやアウトドアに特化したコンパクトカメラのみとなっている状況だ。

そんな時代ではあるが、この連載ではあえて一眼レフに関する知識や撮影テクニック、周辺アクセサリーなどについて、初心者の方でもわかるように、深く・わかりやすく解説していきたい。なぜなら、どうやってもスマートフォンでは撮影できない写真がまだまだあり、スマートフォンで手軽にそこそこ良い写真が撮れるから今だからこそ、スマートフォンでは撮影できない「上手い写真」がより価値を持つようになっているからである。

一眼レフでしか撮影できない写真とそのテクニック その1 -望遠レンズと圧縮効果-

さて本連載では、各回を通じて一眼レフ撮影の楽しさとテクニックをお伝えしていく。そのためにまず今回は、スマートフォンでは撮れない、一眼レフならではの写真の具体例を紹介したい。一眼レフの魅力や特徴を手っ取り早く理解してもらう方法だからだ。

まずは上の写真をご覧いただきたい。新潟のある商店街を捉えた画である。非常に多くの本数の柱が短い間隔で連なっているように見えるが、本当にこの間隔で柱が並んでいたら、お客様は店に入りにくいことだろう。

実はこの写真は、一眼レフと望遠レンズによる「圧縮効果」と呼ばれる視界の切り取りによって生まれた画である。望遠レンズを使うと前と後ろの距離が実際よりも短くなった写真を撮影することができるのだ。

この圧縮効果が効果を発揮するのは、自分からの距離が異なる複数の被写体を同時に写真に収めたいときである。近くにある被写体と遠くにある被写体をスマホで一緒に撮影すると当然遠くにあるものは小さく写ってしまう。しかし一眼レフで圧縮効果を使えば、遠くにあるものもまるで近くにあるかのように拡大して撮影することができるのだ。

もうひとつ写真を紹介しよう。上の写真では列車と踏切をわたる人が写っている。ただ普通に考えて歩行者と電車がこんなに接近していたら危ないし、この写真を撮影しようとおもったらカメラマンは線路の上にいなければならない。本来はおかしな写真なのである。

実はこれも、ものすごく遠くから望遠レンズで電車を撮影し、圧縮効果を利用した写真なのだ。

どうだろうか?読者の皆さんはこれまで数多くの写真をスマートフォンで撮影してきたと思うが、このような写真は撮影することができなかったのではないかと思う。一眼レフの凄さを感じて頂けたのではないだろうか。

一眼レフでしか撮影できない写真とそのテクニック その2 -長時間露光-

もう一つ、一眼レフカメラだから撮影できる写真を紹介しよう。下の画像をご覧いただきたい。

ご覧の通り、綺麗な花火の写真である。このような写真を見たことがある方も多いのではないだろうか。実はこの写真も、スマホでは撮影することはできない。

これは爆発して舞っていく花火の軌跡を、「長時間露光」という数秒間の光を1枚の写真にまとめるテクニックを使って撮影しているのだ。スマホで撮影すると花火の光が「点」として写ってしまうのだが、一眼レフで「長時間露光」を駆使することで、花火の舞い散る姿を「軌跡」として表現することができている。

なぜ一眼レフはスマホよりも美しい写真を撮影できるのか

スマートフォンでも、これからの技術進化によって、これまでに紹介した写真に「近い写真」であれば撮影することができるようになっていくかもしれない。
しかしこれからも、一眼レフで撮影した方が美しく撮影できる可能性が非常に高いことは変わらない。なぜなら、現代のカメラのフイルムに当たるパーツ(「CMOS」という半導体)の大きさが、一眼レフとスマートフォンを比べると数倍のサイズ差があるからだ。それにより、一眼レフカメラは多くの量の光を取りこむことができ、花火のグラデーションや色を圧倒的に美しく表現できるのである。

このようにスマートフォンのカメラがその小ささ・薄さのために限界がある物理的なアドバンテージを一眼レフはもっている。そのアドバンテージが、スマートフォンのカメラに比べて美しく繊細な写真の撮影を可能にする。

その物理的なアドバンテージと、レンズ交換可能な特性を活かした写真を撮ることが、あえてスマートフォン時代に一眼レフで撮影する意味であり、趣味としてカメラを始める方にお伝えしたい大きな魅力なのだ。

次回はカメラの構造を説明しながら、一眼レフの選び方をご紹介していきたい。

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