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第2回 | 有事に備える。不倫のダメージ軽減法

慰謝料が“W”になる可能性もある! “W不倫”の恐ろしさ

互いに配偶者がいる者同士が恋愛関係に陥る“W不倫”。フィクションの題材に選ばれがちなことから、とりわけ甘美なイメージを抱く人も多いようだが、現実は、そう甘くないようだ。“W不倫”のリスクについて、専門家の意見を聞いた。

■今回のアドバイザー
東京永田町法律事務所代表
長谷川裕雅さん

弁護士・税理士。早稲田大学卒業後、朝日新聞に入社。事件記者として多忙な日々を送るなか、弁護士になりたいと一念発起し、司法試験に合格。大手渉外法律事務所や外資法律事務所を経て独立の後、相続問題や危機管理などを戦略的に解決できる専門家として活躍。著書に『不倫の教科書』(イースト・プレス)、『なぜ酔った女性を口説くのは「非常に危険」なのか?』(プレジデント社)などがある。

互いに“割り切った関係”を続けられるという錯覚が、W不倫の大きな罠

ドラマや映画の世界ではありがちな、いわゆる“W不倫”。長谷川さんによれば、現実にはそれほど多い事例ではないという。

長谷川さん「W不倫という事例は統計的にはそう多くありません。しかし、一般的に相手が既婚であるとお互い認識していれば、『家庭を守りつつ恋愛を楽しむ』というセーフティな関係を維持できるため、リスクが少ないように感じる人は少なくないようです。仮に不倫関係が終わったにしても、互いに元の家庭に戻ればいいだけの話で済んでしまうという考えもあるのでしょう。しかし実際にはどちらか一方の配偶者にバレてしまい、修羅場に発展する可能性があります。不倫が発覚して修羅場になるリスクは2倍なのです」

発覚後のコストも“W”。不倫相手と配偶者の双方から慰謝料を請求されるケースも

とはいえ長谷川さんは、発覚後のコストの高さを指摘する。

長谷川さん「W不倫は一方が既婚者、他方が未婚者である不倫と比べて、コストが2倍にもなり得ます。双方に配偶者がいる以上、不倫が発覚した場合、不倫相手の配偶者と自身の配偶者の2人から責められることになるからです。

不倫相手の配偶者から不法行為に基づく損害賠償請求をされる可能性はもちろんのこと、自身の配偶者からも離婚を突きつけられ、最終的には慰謝料や養育費を支払わされるケースに発展することも実際にはあります。

また、自身が離婚しないにしても、不倫相手が離婚をして『あなたも離婚して一緒にいたい』などと迫られる可能性もあるでしょう。双方が既婚者であるという安心感がかえって、大きな足かせに変わってしまうのです」

裁判になった場合には、相当の覚悟が必要。W不倫の代償はかなり大きい

このようにコストも倍になってしまうW不倫。泥沼化した場合、末路の悲惨さも大きいようだ。

長谷川さん「訴訟になる前に、まず配偶者を取るのか、不倫相手を取るのかを最優先で決めるべきです。さらに、不倫相手側が自分と同じ意向であるかどうかも重要。たとえば、こちら側だけが舞い上がり、別れて一緒になる気でも相手がそのつもりではなかった場合、相手が配偶者を利用して損害賠償を請求してくることもあり得ますので気をつけましょう。

また、W不倫の場合、すでにお互いの夫婦関係が壊滅寸前にあることも少なくありません。もし不倫をめぐる裁判になれば、夫婦関係が破綻していたのかどうかが争点になります。そのため、相手夫婦の破綻状態を裏付ける証拠を残しておくことで配偶者の不倫相手からの不法行為の慰謝料請求を防ぐことも可能です。

しかし、その証明は、非常に困難なのが実情ですので、W不倫は、慰謝料を支払うことを覚悟した上で行う危険なものだと考えてください」

最後にアドバイザーからひと言

「W不倫はリスク倍増の覚悟が必要ですので、無闇に飛び込まないようにしましょう」

Text by Akihiro Fukuda(Seidansha)
Edit by Kei Ishii(Seidansha)

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