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第54回 | メルセデス・ベンツの最新車デザイン・性能情報をお届け

メルセデスAMG GLC 63──マカンターボをねじ伏せろ

メルセデスAMGのモデルに与えられる2桁の数字、たとえば『C63』や『E63』などは、排気量に由来する。「63」という数字は、排気量6.2Lの自然吸気エンジンンを搭載する車種につけられていた。排気量によって課税される自動車税や排気ガス規制の問題もあり、今では数字=排気量ではないが、6Lエンジンに比肩するパワーを目指す高性能モデルであることに変わりはない。その「63シリーズ」に、ミドルサイズSUVが仲間入りした。メルセデスAMG『GLC 63』である。

メルセデス・ベンツのミドルサイズSUVとして初の“AMGモデル”となる『GLC 63』

『GLC』『GLCクーペ』は、ベストセラーモデルである『Cクラス』と同等の安全・快適装備を備えるプレミアムミドルサイズSUVだ。高いアイポイントと低い重心による乗用車のような乗り心地を併せ持つ。

この『GLC』『GLCクーペ』をメルセデス・ベンツのハイパフォーマンスブランド「AMG」がチューニング。同社のミドルサイズSUVとして初のAMGモデルとなるメルセデスAMG『GLC 63』が誕生した。

ラインナップは、「4MATIC+」「S 4MATIC+」「4MATIC+クーペ」「S 4MATIC+クーペ」の4つが準備されている。

心臓部には、スーパースポーツ『メルセデスAMG GT』と同じ高性能エンジンを搭載

最大の特徴はエンジンだ。AMGエンジンの哲学である“One man -one engine”、つまり、厳格な品質基準に従い、ひとりのマイスターが一基のエンジンを最初から最後まで責任を持って手作業で組み上げる手法は、もちろん継承されている。

搭載されたのは、「M177」。メルセデス・ベンツのフラッグシップスポーツ『AMG GT』と基本設計を共通とするAMG 4.0L V8直噴ツインターボエンジンである。軽量・コンパクトでありながら高強度。V8らしく低回転から吹き上がるレスポンスの良さ、そして独特のエンジン音も魅力だ。

そのポテンシャルを数値で示すと、『4MATIC+』『4MATIC+クーペ』が最高出力476hp(350kW)、最大トルク650Nm、『S 4MATIC+』『S 4MATIC+クーペ』が最高出力510hp(375kW)、最大トルク700Nm。

これは、同セグメントのベンチマーク的存在であるポルシェ『マカンターボ』の最高出力440ps(324kW)、最大トルク600Nm(61.2kgm)を大きく上回り、クラストップレベルを実現している。

『GLC 63』の動力性能はセグメントトップレベル、0-100km/h加速は4秒以下を実現

トランスミッションは、9速ATの「AMGスピードシフト MCT(マルチ・クラッチ・テクノロジー)」。通常のATよりもレスポンスが良く、シフトダウン時に回転数を調整する自動ブリッピング機能や停止状態からの加速を最大化させるレーススタート機能を搭載するため、ダイナミックな走りが愉しめる。

足回りには、「AMG スポーツサスペンション」を採用。コーナリングやブレーキング時に硬いスプリングレートへ瞬時に切り替ることで、高い安定性と俊敏なハンドリングを実現した。また、センターコンソールのスイッチで「Comfort(コンフォート)」「Sport(スポーツ)」「Sport+(スポーツ プラス)」の3つのモードを選択可能。高速走行時には、車高を下げて走行安定性を向上させる。

車名にもある「AMG 4MATIC+」も大きな特長だ。4MATIC(4マチック)は高性能エンジのパワーを四輪に最適配分するAMG開発の新しい四輪駆動システムで、前後トルク配分を50(前):50(後)から0(前):100(後)の範囲で可変トルク配分できる。発進時はもちろん高速走行、ハイスピードのコーナリング、そして立ち上がりの加速などにおいて絶対的安定性を誇り、思いのままのドライビングを手助けしてくれる。

これらの高性能エンジンとトランスミッション、安定性が高い足回りによって、0-100km/h加速は『4MATIC+』『4MATIC+クーペ』が4.0秒、『S 4MATIC+』『S 4MATIC+クーペ』は3.8秒と、セグメントトップレベルの動力性能を実現した。

1950年代の伝説のレーシングカー『300 SL』のDNAを受け継いだフロントマスク

外観にも特別感が押し出されている。『4MATIC+』『4MATIC+クーペ』では、スーパースポーツの『AMG GT』以外で初めて、クロームメッキを施した15本の垂直フィンを基本デザインとする「AMGパナメリカーナグリル」が用いられた。

これは、1952年にメキシコで開催された伝説の公道レース、カレラ・パナメリカーナ・メヒコで優勝したレーシングカー、メルセデス・ベンツ『300 SL』で初めて採用された由緒あるものだ。

『S 4MATIC+』『S 4MATIC+クーペ』の特長は足元。21インチAMGクロススポークアルミホイール(鍛造)とレッドブレーキキャリパーを組み合わせ、張り出したフェンダーと相まって、俊敏ながらたくましい足元を演出している。

車内では、ステアリングの形状が目を引く。リム下部がフラットな形状の「AMGパフォーマンスステアリングホイール」はスポーティーな雰囲気で、ドライビングプレジャーを高めてくれそうだ。

また、シートもAMGらしく、スポーツ走行を念頭に置いたもの。運転席・助手席は横倒れ防止のラテラルサポートが強化され、高速走行時にも体をしっかりと保持してくれる。

『GLC 63』は人気セグメントの勢力図を大きく変えるプレミアムミドルサイズSUV

価格は、『GLC 63 4MATIC+』が1247万円、『GLC 63 S 4MATIC+』が1455万円、『GLC 63 4MATIC+ クーペ』が1284万円、『GLC 63 S 4MATIC+ クーペ』が1485万円となっている。

プレミアムミドルサイズSUVには、アウディ『SQ5』やポルシェ『マカンターボ』、ジャガー『Fペイス』といった人気車種がひしめき合う。今最も熱いセグメントのひとつだが、後発だけにライバルの一歩先をいくポテンシャルで、注目の一台になることは間違いない。

Text by Tsukasa Sasabayashi

Photo by (C)Daimler AG

Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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Mercedes-AMG GLC 63 オフィシャル動画

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