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第8回 | 美しく輝く世界のディーバたち

ジェーン・チャン──世界が熱視線を注ぐC-POPの歌姫

中国発の様々なプロダクトやサービスが近年登場しているが、それは音楽も例外ではない。2017年11月に上海で開催されたヴィクトリアズ・シークレットのランウェイショーをチェックした男性なら、あの豪華絢爛なステージで輝きを放ったC-POPのキュートなディーバを覚えているはずだ。彼女の名はジェーン・チャン。今世界が注目している中国の国民的アーティストである。

ヴィクシーショーの圧巻パフォーマンスで話題を集めた中国の国民的アーティスト

スーパーモデルたちの艶やかなランジェリー姿とトップアーティストによるライブパフォーマンスが繰り広げられ、アパレルブランドの新作発表会という枠を超えた豪華絢爛な一大イベントとなっているヴィクトリアズ・シークレットのランウェイショー。2017年11月には初のアジア上陸を果たし、中国・上海で開催されたことは、エディトゥール読者ならご存じだろう。

この動きの背景には、巨大な中国市場がある。ヴィクシーが中国のマーケットを大いに意識しているのは、11月のショーに中国人スーパーモデルを多数出演させるなど、様々なチャイナシフトを仕掛けたことでも明らかだ。

なかでもその目玉となったのが、中国が誇る国民的アーティストで、C-POP(チャイニーズポップ)を代表するディーバであるジェーン・チャンだった。

ジェーンは、イギリスのボーイズバンド、ワン・ダイレクションのメンバーであるハリー・スタイルズ、さらにアメリカの人気R&Bシンガーのミゲルなどと同列に扱われ、鍛え上げたボディを見せつけるようにダンスと歌声を披露。その圧巻のパフォーマンスは世界中で大きな話題となった。

ハリウッド映画の主題歌によって、英語圏にまで拡大したジェーン・チャンの人気

ジェーン・チャンは1984年生まれの33歳だ。四川省の成都出身で、子どものときから歌に親しみ、10代の頃から様々なコンテストに出場していたという。

19歳のときに四川大学に進学するが、すでに各種のコンテストで賞を獲得。特に、2005年にオーディション番組『超級女声』に出場した際には、社会現象といえるほど中国国内で大きな注目を集めた。ステージでイルカの鳴き声のような超高音域を披露したのだが、これが話題となって「イルカ姫」と呼ばれるようになるのだ。

そして、このコンテストで3位に入賞したジェーンは、プロダクションと契約を結び、念願の歌手デビューを果たすことになる。

以来、キュートなルックスと本格派のボーカルで人々を魅了し、映画やテレビドラマの主題歌を担当してヒットを連発。じつは、2007年に中国のオーディション番組の日本大会ゲストとして初来日し、2008年にも中国青年代表団の一員として来日しているのだ。このとき首相官邸で開かれた晩餐会では、日本のダンス&ボーカルユニット、W-inds.らと共演して歌声を披露した。

日本の音楽業界関係者からの評価も高く、2009年には本格的な日本デビューが計画され、「ジェーン Z.」としてショーケースライブが開催されたほどだ。

もっとも、このプロジェクトはその後、凍結されることとなる。理由は明らかにされていないが、そこには日本を含む海外での活動が困難になるくらいに、中華圏での人気が沸騰しているということがあると思われる。

実際、近年のジェーンを見ると、オリジナル曲のリリースをはじめ、大作映画の主題歌、ナショナルスポンサーのCM曲、さらには北京オリンピックや上海万博のテーマソング…と、その活躍ぶりはまさしく国民的アーティストそのもの。2015年にはハリウッド映画『ターミネーター:新起動/ジェニシス』の主題歌を担当するなど、その人気は英語圏にまで拡大している。

しかし、「好事魔多し」という言葉があるように、普通のアーティストなら勢いに乗ると、なんらかの落とし穴が待ち構えているものだ。ところが、ジェーンは逆だった。同じころに、彼女のプライベートでも「大きなドラマ」が起きるのである。

ステージ上で公開プロポーズ! 私生活も話題の“C-POPスター”ジェーン・チャン

湖南省の長沙でコンサートを行っていたときのこと。「終于等到你」(「最後まであなたを待ちます」)という曲を歌っていると、ジェーンが突然感極まり、こう叫んだのだ。

「18歳から30歳まで12年間、あなたはずっと私の傍にいてくれました。そして、私を見守ってくれていました。もう私は1人でいたくない。もし気持ちがあるのならステージに上がってきて!」

すると、戸惑った様子を見せながら、1人の男性がステージに登場。男性はジェーンが所属するプロダクションの代表であり、デビュー当時から彼女を担当してきた人物だった。

コンサート会場は「プロポーズ!」の大歓声に包まれ、男性は「みなさん、ありがとうございます。私たちはとても幸せです」と挨拶。そして、ジェーンと男性は、ステージ上で熱いキスを交わしたのだ。

この映画のワンシーンのようなプロポーズ劇を経て、ジェーンと男性は婚約し、2016年11月にはイタリアで盛大な結婚式を挙げた。

ジェーンがヴィクシーのランウェイショーで披露した楽曲は、さっそく世界各国のダウンロードチャートを賑わしており、世界市場へ向けての格好のプレゼンテーションとなった形だ。

公私ともに充実するC-POPの旗手、ジェーン・チャン。この先、さらに大きなステージに向かっていくのは間違いないだろう。このチャイニーズディーバをご存じない大人の男性は、早めにチェックしておいたほうがよさそうである。

Text by Kiyoshiro Somari

Photo by (C) Sipa Press/amanaimages(main)

Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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