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- 相談しにくいセクハラ・パワハラ対策【初級編】 -

裸踊りの強要もNG! 特に注意すべき「同性間」のセクハラとは?

「セクハラ」と聞くと、日本ではまだまだ異性に対する嫌がらせというイメージが強いはず。しかし、当然ながらセクハラは同性間でも成立する。特に男性同士のセクハラについては、まったく無意識だった人も多いのではないだろうか? 訴訟の対象にもなり得る、同性間のセクハラ行為について専門家に詳しく聞いた。

今回のアドバイザー
弁護士
高畑富大さん

西村綜合法律事務所所属の弁護士。第二東京弁護士会登録。

無理に風俗店に連れていくなど、男性同士の「あるある」もセクハラの対象に

厚生労働省は、平成26年7月1日に「男女雇用機会均等法」の指針を改正し、職場におけるセクシャルハラスメント(以下、セクハラ)が異性間に限らず「同性に対するものも含まれる」ことを明示した。これまであまり意識されていなかった同性間のセクハラ。どのような行為が対象となるのだろうか?

高畑さん「セクハラは異性間に限った話ではありません。相手が嫌がることをすれば、男同士でも当然セクハラになります。たとえば、後輩や部下を無理やり風俗店に連れて行く行為が典型的ですね。相手が嫌がっているにもかかわらず、性的な話をすることや、そういった内容の話を相手に話すように求めることもセクハラに当たる可能性があります」

高畑さんによれば、この他にも飲み会の席で盛り上がりすぎて、ふざけて男性同士のキスをあおったり、裸踊りなどの宴会芸を強要したりすることも、セクハラにつながるという。

“自分もされたから”は通用しない、同性のセクハラ

加害者はふざけていたつもりでも、被害者にとっては苦痛となる同性間のセクハラ。特に多いのが“無自覚”にセクハラをおこなっているケースだという。

高畑さん「『自分も上司にそうされたから』『それを見てきたから』という理由で、同じような行為(セクハラ)をしてしまっている人は意外と多いのでは? 同性間のセクハラについては、自分が無自覚だったことを前提に、まずは対人関係の基本から勉強する必要があると思います」

もしも男性の部下から対価型セクハラで訴えられた場合は、どうなってしまうのだろうか?

高畑さん「セクハラ内容や相手が受けた不利益、被害などによって異なりますが、裁判になった場合でも100万円を超える慰謝料が認められるケースは少ないと思われます。ただ、それほど多額の慰謝料が求められないとはいえ、セクハラをしていいというわけではありません」

最後にアドバイザーからひと言

「男女関係なく“人が嫌がることはしない”。それができないのであれば、上司として人の上に立つ適性があるとは言えないでしょう」

Text by Miki Ohnuki(Seidansha)

Edit by Kei Ishii(Seidansha)