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第3回 | 【アンガーマネジメント】怒りをコントロールしよう

運転中のイライラを抑える、今すぐできる対策法

大人の男のたしなみのひとつとしてあげられるドライブ。華麗なるドライビングテクニックで車を走らせ気分爽快…といきたいところだが、なぜか運転中は普段よりもイライラすることがある。「ハンドルを握ると人格が変わる」というのはよく聞く現象ではあるものの、なぜ運転中に攻撃的な気持ちになることがあるのだろう? 運転中のイライラの謎について、怒りの専門家に疑問をぶつけた。

■今回のアドバイザー
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事
長縄 史子

大学院で刑事法を専攻したのち、心理カウンセラーとセラピーの道に進み応用心理士に。2010年にアンガーマネジメントを知り、DV・虐待・体罰・パワハラ・いじめ防止に役立つと考え、加害者も被害者もつくらない教育社会づくりのためにファシリテーターとなり普及活動を始める。心に触れる実践的なアンガーマネジメントを伝え、一人一人が大切にされる社会を目指して怒りの連鎖を断ち切る活動を続けている。

車の鋼鉄のボディが気を大きくする!?

わけもなく他の車に悪態がつきたくなったり、スローペースで走っている車にイラついてしまったり…。そんな「ハンドルを握ると攻撃的になる」人が一定数存在する。運転中に怒りっぽくなってしまうのは一体なぜなのか?

長縄さん「運転中は車と自分が一体化したような感覚になるもの。普段温厚な方でも、運転中はまるで大きく頑丈な鉄の鎧をまとっているかのような感覚に陥り、気持ちが大きくなりやすくなると考えられています。また、割り込みをされたり、渋滞に巻き込まれたりするなど、車の運転自体がストレスになりついイライラしてしまう方もいらっしゃいます。

普段、顔や名前が周囲に知られている状態では、理性が働いて少しのイライラであれば抑えやすいものですが、車同士のやりとりではお互いの顔はハッキリとは見えません。ナンバーだけでは本名は特定されないという匿名性の高さも、イライラしやすくなる原因のひとつです」

イライラをエスカレートさせない工夫が大切

普段よりも怒りやすく、その怒りをぶつけやすい精神状態になりがちな運転中。しかし、つまらないことでイライラしてしまい、大事故やトラブルを招いてしまっては大変だ。危険な運転中のイライラを抑えるためには、次のような方法が有効だそう。

長縄さん「人間は思い通りにいかなかったり、許せないことがあったりするとイライラしてしまいます。危険の多い運転中の怒りは特にエスカレートしないよう、以下のような方法である程度強制的に気持ちを落ち着かせたり、気分転換をしたりする必要があります。

■飲み物を飲む、ガムを噛む
飲み物を飲むときに喉や胃のあたりに入っていくのを感じてみたり、ガムを噛むときに回数を数えたり、あえて味を確かめながら噛むことでイライラから意識が離れます。

■音楽やラジオを聞く
好きな音楽やラジオを聞くことでイライラする出来事から意識を離すことができますし、気分転換になります。

■車を停めて、気分転換をする
車を停めて気分転換をすることで、いったんその状況から離れることができます。

■ハンドルを握りながら手をグーパーする
どうしても車を停められないときなどは、ハンドルを握りながらその場で手をグーパーするとよいです。グーパーは、怒りを握りつぶして手放すイメージで行いましょう」

考え方をシフトして、ドライブを怒りで台無しにしない

強制的に気分転換をはかる事で、イライラはある程度抑制する事ができる。しかし、できれば始めからイライラする機会自体を減らしたいもの。気分良く安全なドライブを楽しむための工夫について、長縄さんは次のように語る。

長縄さん「大体の場合、イライラには個人的なパターンや傾向といったものが見られます。例えば、『割り込まれたらカチンとくる→クラクションを鳴らす』『ノロノロ運転が許せない→怒鳴る』『道が混むとイライラしやすい→不機嫌になる』など。運転中、どんな場面でイライラしやすくなるのか、その時どういう言動をとりやすいか、普段から注意深く確認してみてください。イライラの傾向を、自分自身があらかじめ理解できていると、対処がしやすくなります。

イライラを回避するコツは、『発想の転換によって、いつもと違う行動をとる』ということ。例えばこんな風に、ゆったりした気持ちで発想を転換してみましょう。

-イライラして普段ならクラクションを鳴らしてしまうケース
『割り込まれて場所を譲ったことで、“思いやりポイント”を増やしたと思おう』

-ノロノロ運転に対して怒鳴ってしまうケース
『今日はゆっくり進めということだ』

-道が混んできて不機嫌になってしまうケース
『好きな音楽をゆっくり聴ける』『目的地に着いたら何しよう?』など

同じ時間を過ごす場合でも、怒りにまみれずにいるだけで、気持ちよくドライブを楽しむことができますよ」

最後にアドバイザーからひと言

「せっかくのドライブの時間をイライラで台無しにしてしまってはもったいないです。危険な事故を引き起こさないためにも、自分のイライラのポイントをあらかじめ理解しておきましょう」

text by Takumi Arisugawa

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