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第2回 | 【アンガーマネジメント】怒りをコントロールしよう

キレている相手の怒りを鎮める最も効果的な対策とは?

円滑な人間関係を築こうと普段から心がけていても、時にはどうしても気持ちのすれ違いから相手とギクシャクしてしまうこともある。妻や恋人、ビジネスパートナー、友人などから激しい怒りをぶつけられて困惑した経験を持つ人も少なくないだろう。そこで、キレている相手に対してどのようにアプローチすればよいのかを、“怒りの専門家”とも言えるアンガーマネジメントファシリテーターの長縄さんに聞いた。

■今回のアドバイザー
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事
長縄 史子

大学院で刑事法を専攻したのち、心理カウンセラーとセラピーの道に進み応用心理士に。2010年にアンガーマネジメントを知り、DV・虐待・体罰・パワハラ・いじめ防止に役立つと考え、加害者も被害者もつくらない教育社会づくりのためにファシリテーターとなり普及活動を始める。心に触れる実践的なアンガーマネジメントを伝え、一人一人が大切にされる社会を目指して怒りの連鎖を断ち切る活動を続けている。

相手の怒りに隠れている「本音」は何か?

長縄さんによると、「怒っている相手を何とかしよう、相手を変えよう」としても無駄骨に終わる。大切なのは、「相手の怒りを理解すること」なのだそう。

長縄さん「怒っている人は、自分の気持ちや考えを理解してほしくて怒っていることが多いのです。怒りは“第二次感情”と言われていて、怒りの感情の裏には本当の気持ち(第一次感情)が隠れているもの。怒っていること自体を否定せずに、どうしてほしいのかを考えてみましょう。不安なのか、困っているのか、心配なのか、寂しいのか…、怒っている裏にはどんな感情があるのかをよく考え、相手の第一次感情に寄り添うことができれば、『理解しようとしてくれた』という安心感で相手の怒りが収まっていくことがあるからです。

また、怒りはパターン化しやすいものです。怒っている相手をよく知っているのであれば、相手を観察してみてください。だいたいいつも同じ言葉や態度、話題に引っかかってイライラしていませんか? 相手の怒りを鎮めるだけでなく、まず相手の怒りを引き出さないという工夫も大切です」

「怒り」への最も効果的な対策は「理解」

反対に、相手の怒りに火に油を注ぐような行動は次の通り。

長縄さん「相手に理不尽にキレられている、と感じると、怒りをぶつけられている側も冷静ではいられないものです。しかし、怒っている相手に対して『なんで』『おかしい』と責めたりすると、相手は余計に怒りを増幅させてしまいがち。ふてくされた態度をとったり、あからさまにイヤだという表情をしたりするのも相手の怒りをエスカレートさせてしまいます。

怒っている相手からすると、『分かってもらえていない』という不満や不安などの第一次感情が溜まったり、自分を守ろうとしたりするため、怒りが増幅しやすくなるからです。あなたに理解してほしくて怒っているのですから、拒絶するような言動は避けるように心がけてみましょう」

イライラに浸食されないためのテクニック

相手から直接怒りをぶつけられている場合なら、上記のように相手を理解しようとする姿勢で改善を試みることもできる。しかし、本当にやっかいなのは「職場に怒りっぽい人がいる」など、そう親しくない人のイライラに日頃から晒されている…といったケースかもしれない。

長縄さん「近くにイライラしている人がいると、こちらまでイライラしてしまうことがありますよね。感情は周囲に伝染するこのような現象を『情動伝染』といい、特に怒りや不安といった負の感情は伝染力が強いとされています。怒りっぽい人を変えることは残念ながらできませんが、対処法はあります。相手の怒りの感情にのみ込まれないようにするために、自分を防御するイメージをするのです。

例えば、『すっぽり入るドームに自分が守られている』、『怒りっぽい人と自分との間に頑丈な壁がある』というようなイメージしてみましょう。相手のイライラの伝染が和らぐはずです。怒りに対して怒りで対抗しようとすると余計に悪化しますから、それだけはやめましょう」

最後にアドバイザーからひと言

「『怒りの裏にある本当の気持ちにより添う』、『相手の怒りポイントを避ける』という2点に気をつけて、ストレスの少ない人間関係を築きましょう」

text by Takumi Arisugawa

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