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第2回 | 人気復活「ビンテージ・ジュークボックス」の愉しみ

人気モデルはどれ? 「ビンテージ・ジュークボックス」の選び方

日本でも、近年人気が高まっている「ビンテージ・ジュークボックス」。広い設置スペースが必要となるため、まさに暮らしに余裕があるミドル~シニア向けのホビーといえる。世界中にコレクターがおり、入手ルートも幅広いだけに、初心者にはハードルが高い印象もあるが、ポイントをおさえておけば、個人でも購入可能という。専門家に詳しいアドバイスを受けた。

初めて購入するなら、コンディションが確認できる実店舗の利用がオススメ

ジュークボックスの起源を「コイン式自動演奏機」とすると1889年にまで遡ることができる。しかし、その装置はエジソン型蓄音機に4つの聴音管を付けたもので、そもそも音楽を聴かせるものではなかった。世界的に普及するきっかけとなった、複数枚の音楽レコードを選択できる機械が登場したのは、1927年にAMIというメーカーが製造。一般に浸透したのは1930年代に入ってからとされている。いずれにしてもジュークボックスはアメリカ文化が生んだもので、メーカーもマーケットもアメリカが中心となることは間違いない。

「アメリカでジュークボックスはピンボールと並びコレクターが多いアイテムです。メーカーもアメリカが中心であることや、もともとの市場規模も大きかったため、現在も状態の良い品が数多く流通しているという特徴があります。それに対し、ヨーロッパではあまり普及しておらず、かろうじて英国にマーケットが存在する程度。その点からすると、日本に結構な台数があるのは例外的かもしれませんね」(ビンテージ・ジュークボックスの輸入販売を行っている『FLAT4』の小森隆社長)

ビンテージ・ジュークボックスを購入する、もっとも手軽な方法は、オークションサイトやネットの店舗を利用することだろう。しかし人気が高いビンテージ・ジュークボックスの価格帯は、コンディションにもよるが、数十~百数十万円程度。実物を見ないで購入するには、かなり勇気のいる値段といえる。特に初めてビンテージ・ジュークボックスを購入するのであれば、『FLAT4』のような、ビンテージ・ジュークボックスを専門に扱う実店舗で商品のコンディションをチェックしたり、バイヤーのアドバイスを受けたりした上で購入すべきだろう。

「現在、ビンテージ・ジュークボックスを専門に扱っている実店舗は、かなり少なくなってきています。以前は、ジュークボックスを設置していた施設も多かったため、ある程度の知識があれば、ジュークボックスを設置していた店舗や倉庫から“発掘”することもできますが、コンディションの良い品を見つけるのは難しいでしょう」(小森氏)

メーカー、デザイン、ギミック…人気が高いジュークボックスを見極める

全盛期には多数の機種が販売されていたというジュークボックス。その中でも「ビンテージ」として、コレクターの間で人気が高い機種は限られている。『FLAT4』ショールーム担当の長岡氏によれば、Wurlitzer(ワーリッツァー)、AMI、Rock-Ola(ロッコーラ)、Seeburg(シーバーグ)といった四大メーカーのジュークボックスが人気という。
全盛期には多数の機種が販売されていたというジュークボックス。その中でも「ビンテージ」として、コレクターの間で人気が高い機種は限られている。『FLAT4』ショールーム担当の長岡氏によれば、Wurlitzer(ワーリッツァー)、AMI、Rock-Ola(ロッコーラ)、Seeburg(シーバーグ)といった四大メーカーのジュークボックスが人気という。

「やはり、人気が高いのはbubbler(バブラー)と呼ばれるWurlitzer『1015』のような40年代を代表する機種ですね。これらのモデルはアメリカンダイナー(食堂)などを演出するインテリアとしても日本では人気ですし、本場アメリカでも市場価格が高くなっています。現在『FLAT4』のショールームに展示されているものの中では、Seeburg(シーバグ)の『100J』。派手さはありませんが、アメリカで人気が高いモデルです」(長岡氏)

bubblerとは、本体のデコレーションとして光るパイプの中で泡が立ち上っていくイルミネーションが付いたジュークボックスのこと。その派手さは、いかにもノスタルジックでアメリカ的で、人気が高いのも頷ける。ただし「実用」を考えると、デメリットがないわけではないとも。

「40年代に製造されたジュークボックスは、78回転のSP盤の再生を前提に製作されている点には注意していただきたいところですね。SP盤は45回転のいわゆる『ドーナツ盤』に比べ流通した枚数や楽曲のジャンルが少ないため、楽曲を愉しむことが目的なら、やはりドーナツ盤のモデルをお勧めします。なお、当社では、下記写真の様に、本来SP盤のモデルをドーナツ盤仕様にカスタマイズも行っております」

また、ジュークボックスの大きな魅力でもある“ギミック(仕掛け)”も見逃せないところ。レコードチェンジの動きが見えるか見えないかによって、2つのタイプに分けられるが、やはりレコードチェンジが見える機種のほうが相場は高めだ。選曲ボタンを押した後に、ラック内のレコードが摘まみ出されターンテーブルにまで運ばれるあの一連の動作が、見える方がワクワク感を想像すれば、これも理解しやすいことだろう。

まずは海外のオークションサイトをチェックし、知識を高めることから始めよう

ビンテージ・ジュークボックスの購入方法として、ある程度の知識があるようならチャレンジする価値があるのが、オークションサイトでの購入。日本のオークションサイトでも出品されている場合があるが、やはり本場アメリカのオークションサイトをチェックしてみるのが、スキルを高めるうえでもオススメだという。

「オークションサイトでの購入は、実物が確認できないという点でリスクが高いのですが、思わぬ掘り出し物に巡り合うことができる可能性もあります。また、ebayなどのオークションサイトを定期的にチェックすることで、人気機種のトレンドや、価格相場の勉強にもなるでしょう」(長岡氏)

ただし、海外から個人輸入をする場合には本体価格のほか、輸送費や諸手続きに別途費用がかかる点には注意しなければならない。

「日本への発送は梱包費用やアメリカ国内の輸送費、そして港からの船便及び通関手配を考慮すると30万円前後はかかるつもりでいた方が良いと思います。手続きの面倒を考えると、初心者の方であれば、やはり国内で購入したほうが、メリットは大きいかもしれませんね」(長岡氏)

コレクターアイテムであることを考えると、実機を所有することだけでなく、マーケットやトレンドについて学ぶのも大きな愉しみとなり得るビンテージ・ジュークボックス。購入までの道程もまた、男のホビーなのだ。

Text by Koji Okamura

Edit by Kei Ishii(Seidansha)

取材協力
株式会社フラットフォー FLAT4 Co.,Ltd.
FLAT4 VINTAGEジュークボックスショールーム
住所:東京都目黒区鷹番1-1-2 1F
電話:03-6303-0065
営業時間:AM9:30~PM7:00
定休:日曜・祝日

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