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第3回 | 人気復活「ビンテージ・ジュークボックス」の愉しみ

資産としての価値も。「ビンテージ・ジュークボックス」メンテの基本

古き良きアメリカの空気を伝えてくれる、インテリアとしても好適なビンテージ・ジュークボックス。日本でもコレクターが増えているが、世界的にみると、単なるコレクションアイテムという側面だけでなく、時代とともに価値が高まる「資産」としての魅力もあるという。ただし、その価値を下げないためにも、定期的なメンテは欠かせない。ビンテージ・ジュークボックスをより長く愉しむために覚えておきたい、メンテナンスの基本を専門家に聞いた。

資産として売却するなら、市場規模が大きい海外を相手にするのがオススメ

今回お話を伺ったのは、目黒にショールームを持つ、ビンテージ・ジュークボックスの輸入販売を行う『FLAT4』。国内でも有数の専門店として、名機を数多く取り揃えている。『FLAT4』といえば、VWワーゲンのレストア販売でも知られる会社。社長の小森隆氏によれば、『FLAT4』でビンテージ・ジュークボックスの取り扱いを始めたのは、2014年頃のこと。そもそも小森氏の個人的な趣味が、仕事にまで発展してしまったのだという。

「そもそも『FLAT4』会社の本業は、VWワーゲンビートルやカルマンギアを中心にしたクルマの整備販売。ジュークボックスは、完全に私個人の趣味だったんです。仕事で海外に行ったりした際に、良いジュークボックスを見つけると、つい購入してしまうのですが、モノが大きいだけに数が増えてくると、倉庫の保管代もかさむようになって…。会社の経理からも苦情が出るまでになってしまったので、それならいっそ商売にしてしまおうということで、目黒通り沿いにショールームを構え、会社の業務として独立させたんです」

その結果は上々。取り扱いを始めて3年ほどだが、100万円前後のビンテージ・ジュークボックスが、すでに80台近い販売実績があるというから、ビジネスとしても十分成立するものになったわけだ。

『FLAT4』では、ビンテージ・ジュークボックスの販売だけでなく、買取も行っている。小森氏よれば、所有するジュークボックスを売却する方法は、店舗による買取のほか、オークションサイトへの出品も考えられるという。

「日本国内で売却する場合は、『FLAT4』のような専門店に買取を依頼するか、ヤフオクのようなネットオークションに出品するのが手っ取り早いと思います。もし、投機的な目的があって、購入時以上の価格で売却したいのであれば、海外のネットオークションやアンティーク系のイベントに出品する方法もあります。日本でも人気が復活しつつあるとはいえ、市場規模でいえば、圧倒的にアメリカのほうが大きいわけですから、その分、需要も見込めるわけです」(小森氏)

紫外線、湿度に注意することが基本。交換パーツは意外と容易に入手できる

ビンテージ・ジュークボックスのように「実際に動かす」ことが前提となるアンティーク品にとって、個人的に愉しむのはもちろん、資産としての価値を維持、または高めるために欠かせないのがメンテナンスだ。最低限注意したいのが保管場所。リビングに設置して楽しむ場合には、特に「日当たり」に注意しなければならないという。

「紫外線が当たることによりプラスチックパーツが傷むため、設置や保管は、なるべく陽の当たらない場所が基本となります。サビも大敵なので湿気にも注意したいところ。ウッドキャビネット(木製外板)がある機種の場合は、乾燥のし過ぎもいけません。ワックスなどを使い定期的なお手入れを心がけてください」(小森氏)

ちなみに意外なところでは、ジュークボックスに収納されるレコードの管理にも気を遣う必要があるという。レコードに親しんだ世代なら覚えているかもしれないが、レコード盤は意外とカビやすいのである。

実際に動かして愉しむ上では、状態が悪くなった部品の交換も重要だ。ビンテージ・カーの例で考えると、同様に現行品ではないジュークボックスは、交換パーツの入手に苦労しそうなイメージがあるが、その点に関しては、意外と問題が少ないという。

「コレクターが多いジャンルということもあり、交換パーツや補修に必要なツール類をアメリカ等から比較的容易に入手できる点は、ジュークボックスの特徴と言えるかもしれません。60年代までに製造された機種の場合、アンプに真空管を用いているのですが、こちらも実はまだ製造を続けているメーカーが複数あり、十分入手が可能です」(小森氏)

もちろん、購入した店舗にメンテンナスやパーツ交換の相談をすることもできるが、これもビンテージ・カーと同様に、ある程度は自分で世話をすることができてこそ、一人前のオーナーといえるだろう。最新のデジタル・プレイヤーとは違い、すべての機構がアナログであるビンテージ・ジュークボックスは、メンテをすること自体も愉しみのひとつ。愛する資産として、末永く可愛がってあげてほしい。

Text by Koji Okamura

Edit by Kei Ishii(Seidansha)

取材協力
株式会社フラットフォー FLAT4 Co.,Ltd.
FLAT4 VINTAGEジュークボックスショールーム
住所:東京都目黒区鷹番1-1-2 1F
電話:03-6303-0065
営業時間:AM9:30~PM7:00
定休:日曜・祝日

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