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第21回 | 「離婚」を乗り切るための方法

40男の岐路──交際相手がいる状態で妻に離婚を切り出すベターな手順とは

最近、なにかと世間を賑わせている「不倫」。妻と離婚し、交際女性との再婚を考えている男性は意外に多いのかもしれない。そんな男性の立場に立って、円満離婚のためのアドバイスを「丸の内ソレイユ法律事務所」代表の中里妃沙子弁護士に聞いた。

■今回のアドバイザー
「丸の内ソレイユ法律事務所」代表
中里妃沙子さん

東北大学法学部卒業後、南カリフォルニア大学ロースクールLLMコース(法学修士)卒業。2009年に「丸の内ソレイユ法律事務所」を開設。日本全国から年間600件以上の問い合わせが寄せられ、とくに離婚に悩む相談者の再出発を手助けしている。著書に『なぜ男は妻よりも美しくない女性と浮気をするのか?』(宝島社)、『女性弁護士がわかりやすく書いた!離婚したいと思ったら読む本』(自由国民社)など多数。

意外と多い40代男性の離婚願望。ライフプラン的にもよいタイミングといえる?

離婚関連の相談を受けることが多いという中里さんによれば、40代を迎え離婚を考える男性は、意外に多いという。

中里さん「40〜50代前半は、自分の人生を振り返るターニングポイント。この時、結婚生活も冷静に見つめ直して、人生をやり直したいと思い始める男性が多いようです。仕事ではまだまだ昇格や昇給も見込める年代なので、離婚時の財産分与や、再婚後の生活を考えても計算が立ちます。そこで、別の交際相手をつくって、妻との離婚を真剣に考えるというわけです」

やはり難しい離婚を切り出す手順。交際相手がいることを正直に打ち明けるのが得策??

すでに結婚を前提とした交際相手がいる状態で現在の妻に離婚を切り出す場合、離婚成立までの過程をスムーズなものにするためには、慎重な判断が必要になるとも。

中里さん「妻に『ほかに好きな女性ができたから別れてくれ』と、正直に打ち明けることは、原則的にNGだと思います。もし妻が離婚に同意しなかった場合、不貞行為を行った『有責配偶者からの離婚請求』となり、離婚のハードルが高くなってしまうからです。一方で、それでは離婚請求の理由がなくなってしまうので、客観的に見た上での離婚原因を立てる必要があるでしょう」

もちろん正直に打ち明けたことで互いに良い結果につながることもあるのだろうが、中里さんが推奨する手順の第一歩は「別居」だ。

中里さん「真剣に離婚したい場合は、『性格の不一致』などを理由にして、なるべくすみやかに別居することをお勧めしています。別居期間に決まりはありませんが、数年間の『長期間の別居』があれば、法律上の『婚姻を継続しがたい重大な理由』に該当し、離婚原因と判断されることが多いのです。とはいえこの場合も『有責配偶者』の立場になってしまうと、離婚に必要な別居期間がさらに長くなってしまうので注意が必要です」

この場合、離婚が成立するまでに一定の期間が必要になるのが難点。もし、なるべく早く離婚を成立させたい場合は、どうすればよいのか?

中里さん「『長期間の別居』が難しい場合、解決策となるのはお金でしょう。実際には、多額の慰謝料を提示することで妻の同意を得て、『協議離婚』に持ち込むパターンが多いんです。つまり、離婚は『お金を取るか、時間を取るか』の二択ということになりますね」

交際相手がいる状態での離婚では、慰謝料の請求に“時効”がある点に要注意

男性の場合は法律上、離婚後すぐに再婚することが認められている。なかには、元妻との離婚届を出したその当日に、別の女性との婚姻届を提出したというとんでもない事例もある、と中里さん。しかし、再婚生活に浮かれてばかりはいられない。

中里さん「浮気行為に対する慰謝料請求の時効は、被害者がその事実を知った時から3年間。離婚後もその義務は生じます。たとえば、円満に離婚した数年後、元妻が偶然、元夫の子どもの存在を知り、その年齢から逆算したところ、実は結婚期間から不倫していたことが発覚したというケースがありました。結果的に、元妻は元夫の不貞を理由に、慰謝料を請求しています。もし交際相手の存在を隠したまま再婚する場合は、離婚後も元妻にバレないようにする覚悟が必要ということです」

最後にアドバイザーからひと言

「世の中には、交際相手の存在を隠したまま、妻と離婚をしている男性もいます。離婚問題はケースによって様々なので、まずは弁護士に相談してみてください」

Text by Mai Tachikawa(Seidansha)

Edit by Kei Ishii(Seidansha)

取材協力
丸の内ソレイユ法律事務所

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