171220 (36)
- ポルシェの最新車デザイン・性能情報をお届け -

ポルシェ718 GTS──もう初級者モデルとは言わせない

『ポルシェ718』は、伝説のレーシングマシンだ。その名声は、イタリアのシチリア島で100年以上に渡り開催されていた由緒あるレース、「タルガ・フローリオ」を1969〜1970年に連覇したことで轟いた。4気筒ボクサーエンジンを搭載したミッドシップカーはその後、ル・マン24時間レースなども制覇することになる。そして、この伝説の名は、2016年から2ドアミッドシップモデルに与えられることになった。『718ボクスター』と『718ケイマン』だ。その2車種にGTSモデルが登場した。

ポルシェの各モデルのなかでもよりスポーティなグレードと位置付けられているGTS

「GTS」は、ポルシェ初のレーシングカーに冠せられた名称だ。そのことからも分かるように、各モデルのなかでもスポーティなグレードとして扱われる。『718ケイマン』『718ボクスター』へのGTS追加を待ち望んでいたファンも多いことだろう。

『718ケイマン』と『718ボクスター』の位置付けは、クルマ好き諸兄には言うまでもないことだが、前者はクーペモデル、後者はオープンモデルと考えれば分かりやすい。

搭載されるエンジンは共通だ。2.5L 4気筒水平対向エンジンにターボチャージャーを搭載。両モデルともに最高出力は269kw(365ps)で、これは『718 S』を11kW(15ps)、NA(自然吸気エンジン)だった先代のGTSを26kW(35PS)上回る。430N・m/1900-5000rpmを誇る最大トルクの加速力と俊敏性は、さすがのひと言だ。

組み合わされるトランスミッションは、6速MTとオプション設定のPDK(ポルシェ ドッペルクップルング)。また、機械式リアディファレンシャルロックを備えた「PTV Plus(ポルシェ トルクベクトリング プラス)」、車高を10mm低く設定する「PASM(ポルシェ・アクティブサスペンション・マネジメントシステム)」などを標準で装備した。

これらの装備により、PDKとスポーツクロノパッケージ仕様車の0-100km/h加速タイムは4.1秒、最高速度は290km/hに達する。

“GTSらしさ”が全開の『718ケイマンGTS』と『718ボクスターGTS』の内外装

エクステリアにもGTSらしさが溢れている。フロントの新しいスポーツデザインエプロンは、スポーティさを強調。また、GTSならではといえる「ブラック」を際立たせる色使いも秀逸だ。

フロントライトとヘッドライトのブラックは表情を引き締める。リアではLEDテールランプにティンテッド加工を施し、リアエプロン、テールパイプをブラックで飾ることで、GTSにユニークな外見を付け加えた。

足回りでは、ダイナミックな10本スポークを持つ大口径20インチホイールがサイドビューを引き立てている。もちろん、このホイールもサテンブラック仕上げだ。
インテリアにも、GTSモデルのDNAが継承された。スポーツクロノパッケージのストップウォッチがダッシュボードの中央コンポーネントに統合され、ステアリングホイールやシフト、PDKセレクターレバーなど、直接手に触れる部分には、ほかのGTSモデルと同様に、モータースポーツでも使われるグリップ力に優れたアルカンターラ素材を使用している。

座席は、ヘッドレストに「GTS」のロゴを冠したスポーツシートプラス。2 WAYの電動調節機能を備え、サイドサポートと快適性が強化された。また、よりスポーティな走行を志向するドライバーには、PTPA(ポルシェ トラックプレシジョンアプリ)と呼ばれる機能によって、スマートフォン上でのドライビングデータの自動記録、表示、分析が可能となった。

価格は『718ケイマンGTS』が993万円〜、『718ボクスターGTS』は1032万円〜

価格は、『718ケイマンGTS』の6速MTが993万円、7速PDKが1053万2000円。『718ボクスターGTS』の6速MTが1032万円、7速PDKが1092万2000円となっている。

左ハンドルも準備されたが、これは11月18日から12月17日までの期間限定で、残念ながらすでに予約受注は終了している。

『718ボクスター』と『718ケイマン』は、“エントリーポルシェ”ともいわれるが、走行性能はお墨付きだ。ポルシェらしさ味わいたい初心者も、ポルシェをよく知る上級者も、すべてのファンを満足させてくれることだろう。

Text by Tsukasa Sasabayashi Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)