171218 (30)
- フォルクスワーゲンの最新車デザイン・性能情報をお届け -

特別仕様のゴルフGTI/R──このホットハッチは買いだ

Cセグメントの世界基準がフォルクスワーゲン『ゴルフ』であることに異論を唱える者はいないだろう。この『ゴルフ』シリーズのトップグレードを担っているのが、走りを重視した『ゴルフGTI』と『ゴルフR』である。しかし、より高性能なモデルを求めるドライバーには、この2車種でも満足できない人がいるようだ。そこでVWは、限定車の『ゴルフGTIパフォーマンス』『ゴルフRパフォーマンス』を新たに追加。「GTI」と「R」の走りをさらに磨き上げ、魅力的なプライスタグをつけた争奪戦必至のホットハッチの登場だ。

パワーアップした心臓部と7速DSGで走りを高めた『ゴルフGTI パフォーマンス』

限定2車種の特徴は、「Performance(パフォーマンス)」という名が示す通り、より磨きをかけたその「走り」にある。

『ゴルフGTI パフォーマンス』が搭載するのは、通常の『ゴルフGTI』と同じDLB型「2.0TSI」エンジン。しかし、専用チューニングによって、最高出力は230psから15psアップとなる245psに高められている。

トランスミッションは6速から7速DSGに変更された。DSGは「Direct Shift Gearbox(ダイレクト・シフト・ギアボックス)」の略で、VWが採用する2ペダルMTのことだ。「GTI」に7速DSGが搭載されるのは初めてで、ギア比は『ゴルフGTI パフォーマンス』のための専用設計となっている

オプション設定だったアダプティブシャシーコントロールのDCCは標準搭載となり、これによってダンパーの減衰力や電動パワステの特性をスイッチ操作のみで変更し、走りのキャラクターを変えることが可能となった。ほかにも電子制御油圧式のフロントデフ、大径ブレーキディスクなどを特別装備する(下は通常モデルの本国仕様『ゴルフGTI』)。

専用チタンエキゾーストシステムで走りの質感を高めた『ゴルフRパフォーマンス』

『ゴルフRパフォーマンス』も、搭載するのは通常モデルと同じ「2.0TSI」エンジン。最高出力310psを発揮するスペックも変わらないが、その代わりに走りの質感を向上させる手法が採用されている。

その目玉となるのが、欧州最大級のエキゾーストメーカーである「Akrapovič(アクラポヴィッチ)」社とVWが『ゴルフRパフォーマンス』のために共同開発した「専用チタンエキゾーストシステム」の採用である。

これは排気効率を最適化するとともに、ドライビングプロファイル機能(走行モード)と連動してエンジンサウンドを変化させる高機能装備だ。エコモードでは2本のテールパイプから通常サウンドを響かせ、レースモードでは4本のテールパイプをフルに活用した迫力あるサウンドに変化する。

さらに、放熱性に優れた穴開きブレーキディスク、安定した制動力を発揮するパフォーマンスブレーキパッドを採用した『ゴルフRパフォーマンス』専用のブレーキシステムなども装備し、レーシーな足回りを演出している。

内外装に施された「ハイパフォーマンスの特別限定車」であることを示す数々の仕様

視覚的にも、両モデルともにハイパフォーマンスのスペシャルモデルであることが感じられる仕様となっている。

『ゴルフGTIパフォーマンス』は、エクステリアに専用の19インチアルミホイールを装備。大型化されたホイールは225/35R19というワイド&扁平化されたタイヤと組み合わせ、前後のブレーキディスクもビッグサイズとなった。

インテリアには、「GTI」伝統のタータンチェック柄ではなく、フロントグリルのハニカム形状を模した「専用マイクロフリーストップスポーツシート」が採用された。ほかにも、モバイルオンラインサービス「Volkswagen Car-Net」を特別装備。純正インフォテイメントシステム「Discover Pro」、デジタルメータークラスター「Active Info Display」といったテクノロジーパッケージも標準化されている(下の写真)。

『ゴルフRパフォーマンス』は、専用エクステリアとしてブラックフロントグリル、前後バンパー、リアスポイラーを装備し、ドアミラーをカーボン化。インテリアにも、カーボンパターンのナパレザーシートを採用した。

足元にはブラックアウトされた10スポークの19インチホイールを装着。通常の『ゴルフR』より1インチ大型化され、ホイールからのぞくフロントのブレーキキャリパーには、シルバープレートに「R」の文字が誇らしげに輝く(上の写真)。

『ゴルフGTIパフォーマンス』は限定500台、『ゴルフRパフォーマンス』は100台

価格は、『ゴルフGTIパフォーマンス』が通常モデルの399万9000円から約56万円アップとなる456万円、『ゴルフRパフォーマンス』は同559万9000円から約40万円アップの599万9000円(いずれもDSG搭載グレード比、税込み)。

内容を見るかぎり、この2車種は目先を変えただけの特別仕様車ではなく、スポーツモデルとしての正常進化が感じられる極めて魅力的なモデルだ。それだけに、いずれも間違いなくバーゲンプライスといえるだろう。

また、両モデルが同時に登場したことで、『ゴルフGTIパフォーマンス』と『ゴルフRパフォーマンス』のどちらを選ぶべきか、ホットハッチファンを大いに悩ませるに違いない。

ただし、希少性という意味では、『ゴルフGTIパフォーマンス』より『ゴルフRパフォーマンス』のほうが少々上回る。『ゴルフGTIパフォーマンス』の販売台数は、「GTI」の定番カラーである「ピュアホワイト」が200台、専用色となる「ダークアイアンブルーメタリック」が300台。一方、『ゴルフRパフォーマンス』は、従来から「R」の専用カラーだった「ラピスブルーメタリック」が70台、今回が初設定となった「ターメリックイエローメタリック」はわずか30台だ。

間違いなく争奪戦が予想されるので、このクルマのステアリングを握ることのできたドライバーは幸運といえるかもしれない。

Text by Taichi Akasaka