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第8回 | 「離婚」を乗り切るための方法

なるべく我が身を守りたい! 財産分与で損をしないテクニックはある?

離婚時の手続きで特に面倒な財産分与。一般的に、収入が多い男性側が「損」を感じるケースが多いという。では、なるべく「損」を感じないような方法はあるのか? 財産分与に備え覚えておきたい事柄を弁護士の本橋美智子さんに聞いた。

■今回のアドバイザー
本橋総合法律事務所・弁護士
本橋美智子さん

1975年東北大学法学部卒業。第一東京弁護士会所属。相続、離婚、成年後見などの相談や事件を多く扱っている。著書に『男性のための離婚の法律相談』(学陽書房)、『新版 要約離婚判例』(学陽書房)など多数。

やはり難しい離婚時の財産分与。男性が「損」と感じるケースが多いとも

本橋さんによれば、離婚時の財産分与で、互いに納得がいく、50%ずつの分与になるケースは多くないという。

本橋さん「離婚時の財産分与を行う際、通常ならまずは話し合い(調停)をし、そこで決着がつかなければ裁判へと進む流れになります。話し合いだけで済めば一番楽ですが、お互いがすべての財産を正直に開示し、50%で分けるというのはなかなか難しいようです。仮に夫婦間の財産が1億円あってその内訳が、夫が8000万円、妻が2000万円だったとしても、夫は5000万円しか手元に残らなくなりますからね。『なぜ稼ぎが違う嫁と折半にしなきゃいけないんだ』と不満を感じる男性も多いようですが、今の司法ではそういう仕組みになっているのです」

実は“所得隠し”も可能!? 離婚時の財産分与で「損」をしない方法とは?

では、財産分与の際に男性側が「損」と感じないような方法はあるのか? “道義的な善し悪しはさておき”という前提で、本橋さんにアドバイスをもらった。

本橋さん「財産が残っていれば分与の対象になりますが、買い物や遊びで使い切ってしまったという場合、現時点で存在しないお金を折半することはできません。よく『贅沢するが勝ちですね』と言われますが、実際のところそうなんです。

そして財産分与でトラブルになりやすいのが“所得隠し”。当たり前の話ですが、離婚裁判は刑事でなく民事裁判なので、財産隠しを警察に捜査されることもないですし、バレたからといって逮捕もされません。さらに妻が夫に財産分与を求められる期間は離婚後2年と決まっているので、それを過ぎれば逃げ切れてしまうという現実もあります」

妻の所得隠しを防ぐためには、事前に財布を分けておくことも大切

一方、夫側が自分よりも稼ぎの多い妻の所得隠しを防ぎたい、と考えるケースもあるだろう。その場合はどうすれば良いのか。

本橋さん「結婚した時から双方の財布をしっかり分けておく“契約”を、あらかじめ結んでおくことも一つの手かもしれません。夫と妻がそれぞれ自分の収入、預金帳を管理し、必要生活費は2人が一定のルールで負担するといった場合、各自の預貯金が財産分与の対象にならないと判断される可能性もありますからね。今の時代は共働きの家庭も多く、稼ぎも夫婦で同じぐらいというケースが増えてきたので、今後はそういった結婚の形も十分ありえると思います」

最後にアドバイザーからひと言

「慰謝料と違って、財産分与は財産に応じて額も大きくなっていくので、しっかり押さえておきましょう」

Text by Mitsuo Okada(Seidansha)

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