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ベストなバランスは? 筋トレマシンとトレッドミルの効果的比率を理解する

ジムトレーニングで定番中の定番となるのが、マシンを使った筋トレとトレッドミルを使ったランニング。1回のトレーニングで両方をこなす人が大半だろうが、目的により使う比率を調整するのがベストだという。筋トレマシンとトレッドミルを効率的に使いこなすバランスについて、パーソナルトレーナーの内田英利さんに聞いた。

■今回のアドバイザー
株式会社フィットネス・ゼロ代表
内田英利さん

日本大学卒業後、立命館大学に進学。立命館大学在学中に運動生理学などを学び、その後、米国の栄養学修士課程を経る。全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(NESTA)認定講師、日本成人病予防協会認定講師、健康管理士一般指導員、健康運動指導士。京都造形芸術大学非常勤講師。大相撲の貴乃花親方との共同開発プログラム「シコアサイズ」を販売。株式会社フィットネス・ゼロ代表取締役。パーソナル・フィットネススタジオ「コア・フォレスト」運営責任者。マラソン歴17年。ベストタイムは2 時間45 分01 秒。年2回のグアムでのランイベントには、2010年から7年続けて、ツアー参加者のペースメーカーとして出場。

目的が異なる2つのトレーニング。使いこなしのバランスは基本的に2パターンある

筋力アップと持久力アップという、異なる効果を持つ筋トレマシンとトレッドミル。内田さんによれば、使い方の基本的なバランスは2パターンに分類されるという。

内田さん「トレーニングは、ある程度知識をもって計画的に挑めば効率よく鍛えることができます。ジムでのトレーニングメニューは無数にありますが、スタンダードな方法を試すなら、トレッドミルの日と筋トレマシンの日を、日別でローテーションする方法と、筋トレマシンとトレッドミルを毎回両方使う方法の2通りがあります。目的に応じて自分に合った方法を選びましょう」

トレーニングによる極端な疲労を避けたいなら日によってローテーションさせるのがオススメ

ひとつめのパターンは日によって行うトレーニングを完全に切り分ける方法。筋トレマシンかトレッドミルのどちらかのトレーニングに集中することで、疲労を溜めない生活を送る事が可能になるという。

内田さん「まず、トレッドミルの日と筋トレマシンの日を決め、交互にトレーニングする方法ですが、こちらの目的は、常に疲労感を感じない生活を送ることにあります。例えば、毎日筋トレマシンだけを使い続けて同じようなメニューをこなしていると、疲労が抜けにくくなります。疲労を重ねた状態でトレーニングをしても、効果はあまり得られません。そこで、トレッドミルと筋トレマシンによるトレーニングを日によって交互に行い、うまく休養を取り入れるようにすれば、疲労を回復させつつ無理なく運動パフォーマンスを高めていくことができるのです。その理由は、筋トレマシンとトレッドミルを使った運動は、それぞれエネルギーの消費システムが違うからです。

 短時間で高強度レベルの筋トレマシンを使っての運動では、主に糖質が使われます。一方、筋トレよりも長く時間をかけるトレッドミルは中強度レベルの運動となり、運動中に酸素が不可欠になるため、糖質、脂質、たんぱく質が使われます。どちらの方法も、筋肉を鍛えるエネルギー源(アデノシン三リン酸)は同じですが、使われるエネルギー源がやや異なるので、日によってそれぞれ別のエネルギー消費システムを使うことになり、疲労が溜まりにくくなるのです。こちらはマイペースに鍛えられるので、ジム初心者の方でもやりやすい方法です」

「疲れにくい体」を目指すなら、両方のトレーニングを同量ずつ行うのがポイント

もうひとつのパターンは、1回のトレーニングで筋トレマシンとトレッドミルの両方を、少しずつ行う方法。同じ強度のトレーニングを繰り返すことで運動パフォーマンスを向上させながら、疲れにくい体づくりができるという。

「このルールでトレーニングを行えば、短時間で高強度レベルの筋トレマシンでの運動と、長時間で中強度レベルのトレッドミルを使った運動という、異なるエネルギー消費システムに対して刺激を与え続けるわけですから、常に筋肉が緊張を感じ活性化している状態となります。たとえば、日常生活においても、転びそうな時に踏ん張れたり、ぶつかりそうなシーンで素早く避けられたりなど、ケガの防止にもつながるわけです。こちらは、運動上級者やアスリートにも取り入れられる方法で、体が“なまる”のを防ぐことが可能なトレーニング方法といえるでしょう。

運動パフォーマンスを維持したい時は、筋トレマシンとトレッドミルの両方を活用しトレーニングを続けていれば体も疲労しにくく抵抗力も強くなります。もし運動パフォーマンスの向上を図るなら、筋トレマシンとトレッドミルの両方を、パフォーマンスが高まったと感じるタイミングで強度を上げて、トレーニングを継続していくと良いでしょう。ただし、疲れが溜まる場合も多いため、疲れたら思い切って数日間休養をとることも重要です」

どちらの場合も大切なのは、無理なく徐々に強度を高めていくこと

内田さんによれば、どちらのパターンでトレーニングを行う場合でも大切なのはペースを守りながら、徐々に強度を上げていくこと。無計画に強度を変えたりトレーニングのバランスを変えたりするのは非効率的なのだ。

内田さん「毎回同じ強度で運動を行えば、ある時点で運動効果が上がらなくなってしまいます。例えば、トレッドミルなら、毎日同じ速度と時間でランニングをしても、体がその強度に慣れてしまえば、そこから先は脂肪の燃焼率が向上しなくなってしまうものです。今以上に体を絞り、運動パフォーマンスを向上させたいのであれば、前回より少しでもペースを上げるか走行時間を増やし、運動量そのものを増やすようにしましょう。筋トレの場合、初心者なら重量は軽めにして多めの回数をこなすようにします。運動強度を上げる時には、回数は少なくしてもいいので、重量を上げるようにしましょう」

最後にアドバイザーからひと言

「トレーニングはどのタイミングで休養を入れるかも大切です」

Text by Mai Matsubara(Seidansha)