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- スーパーカーブランド【アウディ】 -

ピュアリストたちへ──後輪駆動車のアウディR8 V10

1980年3月3日、アウディがジュネーブショーで発表した一台のクルマ。それが、『quattr(クアトロ)』だ。当時、オフロードカーの技術であった4WDをスポーツクーペに搭載。雪道やオフロードなど厳しい条件下の走破だけでなく、スポーティーに走らせるための機能として成立させた。その後、スポーツモデルにおける駆動方式の概念が大きく変わったのは、言うまでもあるまい。「quattro」はフルタイム4WDシステムの名称として受け継がれ、アウディの代名詞となった。だからこそ、このクルマの発表には驚きを禁じ得ない。『R8 V10 RWS』は、公道用モデルとしてはアウディ初となる後輪駆動車だ。

『R8 V10 RWS』はレーシングカーのコンセプトで公道走行を可能にした限定モデル

筆者の友人に後輪駆動至上主義者がいる。クルマに乗る目的は「スポーツドライビングを愉しむため」と割り切り、どんなにスタイリングが気に入ったクルマがあっても、FFや4WDには食指が動かないという。

そんな彼にとって、999台のみの限定車、アウディ『R8 V10 RWS』のデビューは朗報だろう。そして、アウディSport GmbH社のCEO、ステファン ヴィンケルマン氏のコメントを聞くと、小躍りしてしまうかもしれない。

「『R8 V10 RWS』は、ピュアリストのためのクルマです。スポーツドライビングの愉しさをひたすら追求する顧客に向けた、このうえなくエクスクルーシブなオファーといえるでしょう」

『R8 V10 RWS』は、『R8 LMSレーシングカー』のドライビングコンセプトをそのままに、公道走行を可能にした一台だ。心臓部は、ミッドマウントされた5.2L V10エンジン。FF、FRといった言い方をすれば、MRという方式になる。

ボディタイプはクーペとスパイダーの2種類。クーペモデルの最高出力は397kW(540hp)、最大トルクは540Nm/6500rpm。0-100km/hの加速は3.7秒で、最高速度は320km/hに達するモンスターマシンだ。

後輪駆動にすることで『R8 V10クーペ』より50kgも軽量化した1590kgのボディを実現

この動力性能には、通常の『R8 V10 クーペ』より50kg軽い1590kgボディも一役買っている。軽量化の実現は、後輪駆動になったことで、フロントに駆動力を伝えるプロペラシャフトやマルチプレートクラッチ、センターデフなどが不要になったからだ。

ハンドリングも後輪駆動に合わせてアレンジ。電動パワーステアリングを採用することで、正確なハンドリングを実現している。

標準装備されるアウディドライブセレクトで「dynamic」モードを選択し、さらにESC(エレクトロニックスタビリゼーションコントロール)のモードを「Sport」に設定すれば、ドリフトコントロールを自在に愉しめる。

もしもドリフトコントロールが限界に達したら、ESCが介入してドライバーをサポートするので、心おきなくドライビングプレジャーを追求して欲しい。

アウディ『R8 V10 RWS』の価格はベースモデルよりも手に入れやすい2000万円前後

エクステリアで目立つのは、レーシング仕様の『R8 LMS GT4』を模した赤いフィルムだ。ボンネット、ルーフ、リヤエンドに貼られており、オプションではあるが、是非選びたい。

また、マットブラックでペイントされたシングルフレームグリルとフロントとリヤのエアアパーチャーもスポーティーな雰囲気を醸し出す。ホイールは、5スポークのVデザインを採用したブラック仕上げの19インチ鋳造タイプが標準装備された。

インテリアでは、運転席と助手席用に、レザーまたはアルカンターラを組み合わせたスポーツシートを装着。オプションでより本格的なバケットシートも設定されている。ダッシュボードには「1of999」のシリアルナンバーを刻印したエンブレムが装着される予定だ。
ベース価格は『R8 V10 RWS クーペ』が14万ユーロ(約1848万円)、『R8 V10 RWSスパイダー』は15万3000ユーロ(約2020万円)。これはベースモデルよりも抑えられた価格だ。

限定とはいえ、999台と販売台数も多く、『R8』のラインナップが拡充したと捉えても良いだろう。日本導入が待たれる一台だ。

Text by Tsukasa Sasabayashi