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【なぜ?】ネガティブな人ほど早期退職・アーリーリタイア向き

早期退職やアーリーリタイアに興味はあるものの、やはり、気になるのはその後の生活。リタイアしても、食べていけるだけの稼ぎを保つことができるのか、安定的な生活が続くものか…と。不安は考えだしたら切りがない。しかし、「そうしたネガティブな考えこそアーリーリタイアには大切」というのは、アーリーリタイア経験者であり、中小企業診断士の西條由貴男さん。いったい、どういうことだろう?

■今回のアドバイザー
中小企業診断士
西條由貴男さん

2010年に講師を志しアーリーリタイアして独立開業。合同会社Finescopeを立ち上げ、現在は、岡山と東京の行政機関にて、アーリーリタイヤして起業を目指す人の支援を行う。著書に『起業のツボとコツがゼッタイにわかる本』『独身★40代で会社を辞めましたが、何が?』など。

アーリーリタイアからの独立危険パターン「未経験業種への挑戦」

細かいことを考え過ぎず、明るく前向きな気持ちを持っていなければ、アーリーリタイアへの踏ん切りがつかなそうだが、「それこそが危険」と西條さんは話す。

「ポジティブすぎる人は要注意ですね。新しい環境に飛び込む時、ボジティブさはとても大切ですが、ポジティブすぎると勢いだけで会社を辞めてしまったり、採算性などを考えずに大きな投資をしてしまうことがあります。『悲観的に計画し、楽観的に実行する』という言葉もあり、行動を起こす前に、多少ネガティブに計画を立て、実行段階になったらポジティブに行動ことが重要です」(西條さん、以下同)

小さいことから大きなことまで、リスクは考えだしたら切りがない。しかし、そうしたリスクを事前に洗い出し、その時のためにどんな備えをしておき、どう回避したらよいのか。それらを考えることはリスクヘッジとなり、安定的な生活へとつながる。先々を見こした行動を起こせる点は、ネガティブ思考の強みでもあるというわけだ。

周囲に感化されてアーリーリタイアの危険性

ポジティブ思考よりもネガティブ思考である方が、アーリーリタイア向きであることはわかったが、西條さんは、その他注意すべきタイプの性格も教えてくれた。

「周囲に感化されやすい人も注意が必要ですね。これまでに『うちの主人が、急に会社を辞めてしまいまして…』という奥様からの相談を、数回受けたことがあります。ちなみにそのご主人、会社を辞めた後、特に何もせず自宅でテレビゲームをする日々が続いていたらしく…。おそらくアーリーリタイアを煽る自己啓発セミナーなどを受講して、とりあえず会社を辞めることだけを実行したのではないか、と思います」

インターネット上には、「誰でも簡単に稼げる!」や「〇〇であなたの自己実現を!」などと、耳当たりの良いキャッチコピーを標榜するセミナーや情報商材ウェブサイトが数多く、怪しいものも少なくない。そうした情報に惑わされることなく、しっかりと自分自身の人生を見据えることが大切だと西條さんは話す。

周囲からのアドバイスはあったとしても、最終的に決めるのは自分自身。他人に肩を押されることはきっかけになっても、成功につながることにはならないと肝に銘じておこう。

Text by Daisuke Suzuki(KOUMUTEN)

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