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- 【40代向け】若年性アルツハイマー・認知症 -

「ニオイ」の変化にも要注意! アルツハイマー病と嗅覚の関係性

早期発見と治療が重要なアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)。最近の研究では、アルツハイマー病の初期症状に“ニオイがしなくなる”ことが判明したという。アルツハイマーと嗅覚の関係について、精神科医の朝田隆先生に聞いた。

■今回のアドバイザー
精神科医師、メモリークリニックお茶の水院長
朝田隆先生

日本老年精神医学会副理事長、日本認知症学会理事、東京医科歯科大学特任教授。30年以上にわたって認知症の研究や臨床に携わり、2015年からは「もの忘れ外来」を設けた「メモリークリニックお茶の水」を開院。認知症の予防・治療の第一人者として、著書に『効く!「脳トレ」ブック』(三笠書房)や『専門医が教える認知症』(幻冬舎)など多数。

早期発見につながる可能性も!? アルツハイマー病と嗅覚以上の関係

まだ医学的に解明されていない謎も多い人間の嗅覚。しかし、最近の研究では、アルツハイマー病と嗅覚の因果関係が指摘されているという。

朝田先生「アルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)では、大脳の海馬が萎縮することにより記憶障害などの症状が発生します。この海馬の近くに、ニオイを伝達する嗅覚路が通っていることから、アルツハイマー病の初期症状に嗅覚異常が見られることが、最近の研究で明らかになりつつあります。アルツハイマー病の早期発見や治療につながることが期待されています」

今まで気になっていたニオイを感じなくなったら要注意。嗅覚異常の目安とは

日常生活で、ふと“ニオイがしない”ことに気がつくシーンは多くある、と朝田先生。

朝田先生「たとえば『用を足した際に自分の排泄物のニオイが分からない』『鼻が利かないので食べ物の味がしない』などが、アルツハイマー病の嗅覚異常のサインとなっている可能性があります。また『秋のキンモクセイ、春のジンチョウゲなど、四季折々の花の香りを感じにくい』など、些細なきっかけでアルツハイマー病を発見できる可能性もあります。日頃から、身の回りのニオイに意識的に過ごすように心がけてみてください」

仕事が進まない、道に迷う…嗅覚異常以外にも気を付けたい初期症状の例

もちろん、アルツハイマー病の初期症状は、嗅覚異常だけではないという。

朝田先生「一般的に、アルツハイマー病=記憶障害というイメージがありますが、それ以前の小さなサインに気がつくことが大切です。嗅覚のほかに『以前と比べて仕事や家事の要領が悪くなる』『夜間の運転中に道に迷ってしまう』なども、アルツハイマー病の初期症状として挙げられます。少しでもおかしいなと思うことがあったら、早めに医療機関を受診してください」

最後にアドバイザーからひと言

「アルツハイマー病は、早期発見が重要です。日常の中の小さなサインに気づいて、治療につなげてください」

Text by Mai Tachikawa(Seidansha)