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第5回 | Jeepの最新車デザイン・性能情報をお届け

ジープ コンパス──新型SUVは“ミニグラチェロ”だ

4WDブランドの「Jeep(ジープ)」は、日本市場で好調な販売をキープする唯一のアメ車だ。フラッグシップはプレミアムSUVの『グランドチェロキー』。しかし、『グラチェロ』は大人の所有欲をくすぐる一方、全長約5mと、狭い日本で乗るにはやや大きすぎるのも事実だろう。「グラチェロのプレミアム感と使い勝手の良さを併せ持つSUVがほしい…」。フルモデルチェンジした新型『コンパス』は、こうしたニーズに応えるべく登場したコンパクトSUVだ。

『グランドチェロキー』の意匠を受け継いだ新型ジープ『コンパス』のスタイリング

日本を含めた世界のSUV市場は、先代の『コンパス』が登場した2012年当時に比べてさらに拡大し、ユーザーのニーズもますます多様化している。

ジープも、フラッグシップモデルの『グランドチェロキー』、大型SUVの『チェロキー』、取り回し抜群の最小SUV『レネゲード』、そして本格派オフローダーであり、その高いデザイン性から国内販売台数の約4割を占める人気モデルの『ラングラー』と、幅広いラインナップを取り揃える。

それでも、ユーザーのニーズに応えるにはまだ十分ではなかったのだろう。特にコンパクトSUVは各メーカーが力を注ぐ激戦区だ。そのため、フルモデルチェンジした『コンパス』は、デザイン、ボディ、走り、機能、快適性、安全性と、すべての面で先代モデルを上回る進化を遂げている。

車格としては、これまで同様に『チェロキー』と『レネゲード』の中間に位置するが、その外観は明らかに先代と異なる存在感を放つ。最大の特徴は、『グランドチェロキー』の意匠を受け継いだプレミアム感溢れるスタイリングだ。

フロントマスクには、『グランドチェロキー』を彷彿とさせる7スロットグリルとヘッドライトを採用。同時に、クラブシェルタイプのエンジンフード、台形のホイールアーチなど、ジープ伝統のデザイン要素も取り入れている。

後方に向かって下降するルーフラインは、SUVとしてはコンパクトなボディと相まってクーペライクなスタイルを実現。全体的に先代モデルよりも“強め”のデザインとなり、ラグジュアリーさ、スポーティさともに増した印象だ。

街乗り向けから本格派オフローダーまで、新型『コンパス』に設定された3グレード

日本に導入されるのは、「Sport(スポーツ)」「Longitude(ロンジチュード)」「Limited(リミテッド)」の3グレード。パワーユニットは全車、2.4L直列4気筒マルチエアエンジン(自然吸気)を搭載する。

アメリカンブランドのクルマにはどうしてもV8エンジンをイメージしてしまうが、環境への配慮は自動車業界の共通テーマだ。2.4L直4マルチエアは最高出力129kW(175ps)/6400rpm、最大トルク229Nm(23.4)kgm/3900rpmを発揮。V8に比べれば見劣りするが、意外なほど力強いスペックを持つ。

トランスミッションは「スポーツ」「ロンジチュード」が6速ATで、駆動方式はFFのみ。最上級グレードの「リミテッド」は本格派を求めるニーズに応えるべく、トップエンド9速の多段ATを搭載し、駆動方式にはジープ・アクティブドライブ4×4システム(4WD)を採用する。

ドライバーがダイヤルひとつで選択できるドライブモードには、前後タイヤの駆動配分を自動で行う「オート」のほか、「スノー」「サンド(砂)」「マッド(泥)」が用意された。

ちなみに、ボディは全長4400mmと、先代モデルに比べて75mm短くなり、都市部での取り回しに配慮。モノコックボディの採用により、車両重量も1490〜1630kg(車両総重量は1765〜1905kg)に抑えられている。DNAを受け継ぐとはいえ、2トン超の『グランドチェロキー』に比べればかなりスリムだ。

機能的で安心感のあるインテリア、あらゆるシーンに対応する先進技術の安全性能

インテリアは、ジープいわく「先進装備を整然と配置した機能的でクラフトマンシップを感じさせるデザイン」。奇をてらわず、安心感が漂う内装だ。

ダッシュボード中央には、第4世代目となる車載情報システムの「Uconnectシステム」を配置。新システムは従来に比べて画面の視認性や操作性が大幅に向上している点が特徴だ。

また、「スポーツ」には7インチタッチパネルモニター付ラジオ、「ロンジチュード」「リミテッド」には8.4インチオーディオナビゲーションシステムをそれぞれ搭載。もちろん、Apple CarPlayとGoogle Android Autoに対応しており、スマートフォンと連携した様々な用途に使用可能だ。

センターコンソールには、電子制御パーキングブレーキやSTART&STOPシステムのメインスイッチ、メディア充電・接続ポートなどを配置(「スポーツ」「ロンジチュード」)。さらに、「リミテッド」にはBeats Audioプレミアムサウンドシステムが搭載され、本格的な音響空間を愉しむことができる。

日常の使い勝手という意味では、シートや収納の機能も重要だろう。新型『コンパス』は多彩なシートアレンジが可能で、「パワーリフトゲート」「可倒式助手席」「高さ調整機能付きカーゴルーム」「助手席下収納」「センターコンソールポケット」といった装備も充実。買い物や通勤、そして家族や友人と過ごす休日のレジャーと、あらゆるシーンにも難なく対応してくれる。

お買い得モデルは「リミテッド」をベースにした限定車の「ローンチエディション」

安全装備では、各種エアバッグ、ESC(横滑り防止装置)、トラクションコントロール、リアパークアシストを標準装備。さらに「リミテッド」には、ブレーキアシスト付きの前面衝突警報、死角にいる車両を警告灯と警告音で知らせる「ブラインドスポットモニター/リアクロスパスディテクション」、縦列・並列駐車を支援する「ParkSenseフロント・リアパークアシスト」、そして「Parkviewリアバックアップカメラ」など、先進の安全機能が標準装備される。

加えて、停止から自動再発進(停止状態から2秒以内)にも対応したアダプティブクルーズコントロールを備えているので、渋滞路でも快適性は抜群だ。

新型『コンパス』の価格は、「スポーツ」が323万円、「ロンジチュード」は315万円、「リミテッド」は419万円(いずれも税込み)。なかでもお買い得なのは、「リミテッド」をベースとする「ローンチエディション」だろう。

通常はオプションのラグジュアリーパッケージ(デュアルペインパノラミックサンルーフ、パワーリフトゲート)、パールコート塗装のボディカラーを装備しながら、価格はベースモデルより10万円アップの429万円(税込み)となっている。

ただし、これは「ブリリアントブラッククリスタル」「ヴォーカルホワイト」の2色がそれぞれ50台の導入時限定モデル。気になる人は急いだほうが良さそうだ。

街乗りからワイルドなオフロード遊びまで、多様化するユーザーのニーズに一台で応える“ミニグランドチェロキー”。世界的な激戦区のコンパクトSUV市場に勝負を挑む「ジープの本気」がわかる一台である。

Text by Tetsuya Abe

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