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- 【40代向け】若年性アルツハイマー・認知症 -

認知症を防ぐために! 血液検査でわかる「MCI」とは

加齢とともに物忘れが多くなったことから、認知症(アルツハイマー型認知症)を心配する人も多いはず。しかし、その症状は認知症の一歩手前にあたるMCI(軽度認知障害)の可能性もある。MCIの段階で適切な対策をとれば、認知症を防ぐことも可能という。詳しい話を専門家に聞いた。

■今回のアドバイザー
株式会社MCBI

認知症の早期発見や予防に関する事業をメインに行うベンチャー企業。認知症の予防につなげる血液検査「MCIスクリーニング検査」および「APOE遺伝子検査」を提供している。

MCIを放置すると、約5年で半数が認知症を発症する?

認知症の前段階と言われているMCIとは、そもそもどういった状態なのか?

担当者さん「MCIとは、健常者と認知症の中間の段階を指します。物忘れがちょっと増えるぐらいで、日常生活にはあまり支障はありませんが、適切な予防を行わずに過ごすと5年で約半数の方が認知症を発症すると言われています。

最近の研究では、MCIの段階で適切な予防や治療を行えば、認知症の発症を防ぐことや遅らせることができると分かっているので、この時期をなるべく早く察知することが認知症を防ぐために最も重要なのです」

MCIは簡単な血液検査で調べることが可能?

認知症予防にとって重要なMCIだが、どうやって調べることができるのか?

担当者さん「『MCIスクリーニング検査』という血液検査で調べることができます。アルツハイマー病は、発症する約20年前から主な原因物質であるアミロイドβペプチドが脳内に蓄積します。そのアミロイドβペプチドの蓄積を防いだり、毒性を防御する3種のタンパク質の血中量を測定することで、MCIのリスクを統計学的に判定することが可能となっています。

検査は全国1400以上の医療機関で受けることが可能で、費用の目安は2~3万円ほど。人間ドックのオプションメニューとして導入している医療機関もあります。検査は少量の採血のみ。結果が出るのは2~3週間後になるため、再来院して医師から報告と説明を受けていただきます。※結果報告の方法は受診される医療機関によって異なる場合があります。


検査結果はMCIのリスクが低い順に「A、B、C、D」の4段階で評価されるのですが、リスクが高い「C」や「D」と判定された場合は、より詳しい二次検査を受けることをオススメします。

肝硬変や自己免疫性疾患(急性肝障害、腎障害、自己免疫性腎疾患など)をお持ちの方は、正確な判定ができない可能性があるので注意が必要。また、ダイエット中で栄養不足の方も検査結果に影響を及ぼす可能性があります」

同時に受けられる「APOE遺伝子検査」で、認知症の先天的な発症リスクを判別可能? 

MCIスクリーニング検査と同時に、希望すれば「APOE遺伝子検査」を受けることもできる。この検査では、先天的なアルツハイマー病の発症リスクを調べることが可能だという。

担当者さん「国内外の観察研究によって、『アポリポタンパク質E(APOE)』という遺伝子に認知症のリスクを高める遺伝子型があることが明らかになりました。『APOE2』『APOE3』『APOE4』の3種類あり、そのうち『APOE4』が認知症の発症リスクが高いといわれています。両親から1つ受け継いだ場合の発症リスクは約3倍、2つの場合は発症リスクが約12倍まで上がります。ただ、2つ受け継いでいるからといって、将来必ずしもアルツハイマー病を発症するわけではありません。

現在、認知症の根本的な治療薬はなく、認知症の初期段階まで症状が進行してしまうと治療は容易ではありません。検査の結果を受けて、生活習慣の改善などの予防に取り組むことが一番の治療になるのです」

最後にアドバイザーからひと言

「“自分はまだ大丈夫”と思っている40代男性は要注意! 元気なときにこそ生活習慣を改善し、病気にならない体づくりを心がけましょう」

Text by Katsuya Hokonoki(Seidansha)