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BMW K1600 B──“バガースタイル”のロングツアラー

近年のBMWモトラッドは、驚くほどにはっちゃけている。2014年に『R nineT』をデビューさせて以降、メーカーとは思えないようなカスタムを施した機種を次々と登場させ、ファミリーを充実させているからだ。そうしたなかで2017年10月から販売が開始されたのが、ロングツーリング向きのKファミリーに新たに加わえられた『K 1600 B』である。BMWでは禁じ手のはずの“バガースタイル”にチョップした、このニューモデルに、BMW乗りたちが騒然となっている。

ライバル社をリスペクトした“禁じ手”バガースタイルのツアラー、BMW『K 1600 B』

バガースタイルの「バガー」は「バッグ」が語源とされ、車両の後部左右にサドルバッグ(パニアケース)を装着し、高さの低いウインドスクリーンが付いたカウルを装備するバイクを指す。

BMWにとってバガースタイルがなぜ禁じ手かというと、このスタイルの原点がハーレーダビッドソンのツーリングファミリーである『ストリートグライド』にあるからだ。いってみれば、ライバル社のカスタムをリスペクトしたのである。

そう聞いて、かつてBMWが発売して失敗作に終わった、プルバックハンドルを採用したアメリカンテイストの『R1200C』というモデルを思い出すバイク乗りもいるかもしれない。

しかし、その二の舞いになると思いきや、『K 1600 B』が想像以上にかっこいいのである。ひと目見て欲しくなってしまったくらいだ。

LEDインジケーターとブレーキライトが一体化した『K 1600 B』の専用パニアケース

モデル名にある「B」はバガーの頭文字を意味する。その名のとおり、『K 1600 B』の特徴はなんといってもバガースタイル定番の手法で仕上げられていることにある。

カウリングのウインドスクリーンを低くカットし、リアフレームの設計変更によりタンデムシートの位置を下げ、バイク後部両側にパニアケースを装備するというのは、まさにバガースタイルそのもの。漆黒のブラックストーム・メタリックカラーと、様々なブラックトーンを組み合わせたカラーリングには絶妙なハズし感があり、色気さえ感じられる。
また、専用設計のパニアケース(容量37L)も「すごい」のひと言だ。このパニアケースはLEDインジケーターとブレーキライトを一体化させ、これまでにない印象的なリアビューを実現しているのだ。

バイク本体のリアには、ナンバープレート灯と反射灯しかない潔さである。当然、パニアケースは固定式で取り外すことはできない。独自設計のこのパニアケースに“BMWの矜持”を見るのは、筆者だけだろうか。

価格は約345万円、優等生のBMWのツアラーにピンと来なかった人も食指が動く!?

車体と同色のブラックに塗装された直列6気筒エンジンは、最高出力118 kW(160ps)/7750 rpm、最大トルク175 Nm/5250 rpmを発揮。ライダーの意に沿ったアグレッシブな走りを約束してくれる。

また、BMWならではの“うれしい装備”も充実。電動調整式のウインドスクリーン、ダイナミックESA(電子制御サスペンション)を標準装備し、加えてダンピングを自動調整するモード(ロード/クルーズ)やシフトアシスタントプロ(クラッチ操作なしで変速可能)等々、安全性と快適性を高めた装備でライダーを喜ばせてくれる。

優等生然としたBMWのツアラーにピンと来なかったバイク乗りも、この『K 1600 B』なら食指が動くに違いない。価格は344万9000円(税込み)。ぜひ、最寄りのBMW正規ディーラーに行って、実車のかっこよさを感じ取っていただきたい。

Text by Katsutoshi Miyamoto