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BMW X2City──未来から来た電動キックスクーター

ひと昔前のSF映画に出てきた乗り物やデジタル機器は、10年を経ずに現実の世界に登場することがよくある。それはメーカー・タイアップによって、開発段階のコンセプトモデルやスタディモデルをスクリーンに露出し、ブランド戦略として未来を開拓しているからだ。ここで紹介する『X2City(エックスツー シティ)』も、昔のSF映画で見た既視感のある乗り物に近い。これはBMWモトラッド初の電動キックボードであり、ゼロ・エミッションによる新たな都市型モビリティなのだ。

BMWモトラッド初の電動キックスクーター『X2City』が通勤スタイルを変える!?

『X2City』は、キックボードであって、キックボードではない。正確には、後輪を駆動させる電動モーターを搭載した「電動アシストキックスクーター」だ。

そして、『X2City』は通販サイトなどで売られている中国や台湾製の少しヤバ目のそれではなく、BMWモトラッドが手がけた同社初の電動キックスクーターでもある。もしかすると、これによって通勤スタイルが変わるかもしれない。

『X2City』の最大の特徴は、その古くて新しいスタイルだろう。フレームやランニングボード部分に、408Whのリチウムイオンバッテリー、後輪を駆動する電気モーターをコンパクトに収納し、20kgという重量を実現。折り畳み式ステアリングユニットにより、小型車の荷室にスッポリと収まるサイズとなっている。

理想とされる利用法は、都市部に入るところまでクルマで移動し、そこから『X2City』に乗って都心に移動すること。もちろん、広大なコンビナートやウエアハウスなど、広い敷地を移動するにも威力を発揮してくれるだろう。

電動キックスクーター『X2City』の最高速度は25km/h、走行可能距離は25〜35km

『X2City』の最高速度は25km/h。ハンドルの操作ユニットによって、「8km/h」「12km/h」「16km/h」「20km/h」「25km/h」の5つの速度に調整が可能だ。電動アシスト自転車と同様に、搭載される電気モーターは6km/hの速度に達すると作動し、ライダーをアシストしてくれる。そして、この電動アシストはブレーキレバーを握れば即座に解除される。

航続可能距離は25〜35km。この走行距離は当然、ライダーの体重や、移動する場所の高低差などによっても左右される。

ランニングボード下の防水ハウジングに収納されたリチウムイオン電池は、簡単に取り外せ、家庭用コンセントから充電が可能だ。また、取り外さなくともスクーターの外部充電ソケットを使っても充電できる。空のバッテリーを100%の満充電にするために要する時間は、およそ2時間30分とのことだ。

電車で持ち運びもできる『X2City』、しかし日本ではクローズド施設内のみの利用に

価格は約33万円。BMWモトラッドの販売チャンネルではなく、指定自転車販売店と「Kettler Alu-Rad Gmbh」のオンラインショップからの購入となる。ドイツ本国では2017年末から販売されるが、日本国内での発売は未定だ。

そして、仮に購入しても、『X2City』は日本の道路運送車両法で原動機付自転車に分類されるため、歩道や車道を走行することはできない。車両本体に保安設備やナンバーの取得が必要になり、ヘルメットの着用義務もある。そのため、国内では残念ながら公道ではなく、クローズドの施設での利用に限定されそうだ。

とはいえ、この電動キックスクーターは、そのコンパクトなサイズから電車やバスに乗っての持ち運びも可能で、都市部を移動する際の理想的なツールとなり得る。この先、SF映画に登場した未来により近づけば、日本でも当たり前のモビリティとなるかもしれない。

Text by Katsutoshi Miyamoto

Photo by (C) BMW Motorrad