pixta_27975083_S_R(2)
- 40代からの身近な病気 内容と対策を知っておこう -

尿の切れ、尿漏れを予防・改善! 骨盤底筋トレーニングとは

年齢を重ねると、排尿を調節する働きのある骨盤底筋が衰え、残尿感や尿漏れに悩む男性が増えてくる。数ある対策の中で、効果的なのが場所を選ばずに骨盤底筋を鍛えられる『骨盤底筋トレーニング』だ。泌尿器科医の関口由紀さんに詳しく聞いた。

■今回のアドバイザー
女性医療クリニックLUNAグループ理事長
関口由紀さん

山形大学医学部医学科卒業、横浜市立大学大学院医学研究科修了。2005年横浜元町女性医療クリニック・LUNA(現:婦人科)開業、2008年女性医療クリニックLUNA・ANNEX(現:女性内科・漢方内科)開設、2012年LUNA骨盤底トータルサポートクリニック(現:女性泌尿器科・乳腺科)開設、2015年女性医療クリニックLUNA心斎橋開設。医学博士、経営学修士、横浜市立大学客員教授、日本泌尿器科学会専門医、日本東洋医学会専門医。

尿の切れの悪さ、尿漏れの原因は尿道周りの球海綿体筋や骨盤底筋の筋力低下にある

40代~50代を迎え、正常に排尿できなくなってしまう男性が増えるのはなぜなのだろうか。

関口さん「男性の排尿が終わるときは、尿道周りを取り巻くようについている球海綿体筋が収縮することで、尿道にたまった尿が絞り出されます。しかし、加齢とともに、その球海綿体筋の収縮力や柔軟性が衰え、動きが低下することで尿を出し切れずに、チョイもれしてしまうのです。

改善するには、球海綿体筋や、尿道の下で骨盤を支えている骨盤底筋を鍛えて、尿を排出する力を取り戻すことが必要になります

そのほかにも、尿漏れの原因として、前立腺肥大症と前立腺癌の可能性も考えられるので、症状がひどくなる前に病院に行くなどして気をつけるようにしてください」

睾丸を持ち上げるイメージで骨盤底筋を収縮させ鍛えることで、尿の切れや尿漏れを予防・改善

尿の切れ、尿漏れ改善に効果的な骨盤底筋のトレーニング方法を教えてもらった。

関口さん「尿の切れの悪さ、尿漏れに悩んでいる男性にぜひおすすめしたいのが『骨盤底筋トレーニング』です。

最初は、肛門を締めた状態を5秒間キープ。その後5秒休憩。これを8回繰り返してください。続いて、睾丸を持ち上げるようなイメージで尿道を締めて5秒間キープ。その後5秒休憩。これも8回繰り返してください。

最後は、息をゆっくり吐きながら、肛門と尿道を締めて、骨盤底筋を胃の方に持ち上げた状態を10秒間キープ。その後10秒休憩。これを8回繰り返してください。

この3つの動きを1セットとして、朝、昼、夜に1セットずつ計3セット行うのがベストなやり方ですが、難しい人は、1日1セットでもいいので、毎日習慣づけてすることが何より重要です」

太ももとお腹周りの筋肉を鍛えることで、尿の切れ、尿漏れ予防・改善により効果的

骨盤底筋と連動する筋肉も鍛えると、さらなる効果が期待できるという。

関口さん「骨盤底筋と密接な関係のある、太ももの内側の内転筋、お尻の筋肉の殿筋、腹部を腹巻きのように包んでいる腹横筋が衰えることでも、排尿の調子が悪くなることがあります。

そのため、下半身の筋肉を鍛えるためにスクワットなどの運動に加えて、腹横筋の機能を維持し、自律神経のバランスを整えるために、姿勢正しく腹式呼吸を心がけることも、排尿の調子を整える上で大事になるでしょう」

最後にアドバイザーからひと言

「加齢に伴い、骨盤底筋は衰えていくので、トレーニングを習慣化して尿の切れ、尿漏れを改善しましょう!」

Text by Akihiro Fukuda(Seidansha)