SUV&ピックアップ,NAIAS
- モーターショーからの最新リポート -

SUV&ピックアップが世界で最も“熱い”ショー

毎年1月に開催されるNAIAS(North American International Automobile Show=北米国際自動車ショー)では北米マーケットらしく、大型SUVとフルサイズ・ピックアップのニューモデルが各社から発表される。今回の注目モデルを紹介しよう。

高級SUVというカテゴリーが北米で発見されてから何年経っただろうか。かつてはレンジローバーくらいしかなかったこの市場に、いまでは欧州メーカー各社がこぞって参入し、これからも拡大し続ける勢いだ。 SUV&ピックアップ,NAIAS ポルシェ「カイエン ターボS」(上)とアウディ「Q7」(下) このカテゴリーで最も勢いがあるのがドイツメーカー勢だろう。今回のショーでも、ポルシェがカイエンのトップモデルとなる「カイエン ターボS」を発表。最高出力が570馬力まで高められたこのモデルは、世界で最も過酷と呼ばれるニュルブルクリンクの北コースを7分59秒74で周回し、世界最速の市販SUVの称号とともにデビューした。またアウディはSUVのトップレンジ「Q7」をフルモデルチェンジ。先代比で-325kgという大幅な軽量化を成し遂げたと発表した。 SUV&ピックアップ,NAIAS メルセデスベンツ「GLE クーペ」(上)とフォルクスワーゲン「クロスクーペ GTE」(下) 同じくドイツのメルセデスベンツは新型の「GLE クーペ」を披露した。GLEはこれまでMLと呼ばれていたクラスの新しい呼称で、このGLE クーペも現行のMLプラットフォームをベースに設計されている。BMWのX6やレンジローバーのイヴォーグが代表するSUVクーペ・カテゴリーで魅力的な1台となるだろう。さらに今回、このカテゴリーではフォルクスワーゲンがコンセプトカー「クロスクーペ GTE」を発表しており、今後同社がアメリカの工場で生産するであろうSUVへの期待を集めた。 SUV&ピックアップ,NAIAS ベントレー「ベンタイガ」(上)とジャガー「F ペーサー」(下) さらに、このSUVカテゴリーがこれからも拡大していくと思わせる発表が、2つのイギリス車メーカーから相次いだ。ベントレーは2012年のジュネーヴショーで発表した同社初のSUV「EXP 9F コンセプト」の市販モデルが2016年にデビューし、カナリア諸島にある大きな峰「ベンタイガ」の名で呼ばれると発表。またジャガーも、2013年に発表した「C-X17」というSUVコンセプトカーが「F ペーサー」の名で市販されることを発表したため、レンジローバーに続くイギリス勢にも期待が高まった。 SUV&ピックアップ,NAIAS ダッジ「Ram 1500 Rebel」(上)とGMCの「キャニオン ナイトフォール・エディション」 (下) 大型SUVとともに、デトロイトならではのフルサイズ・ピックアップにも注目のニューモデルが登場した。フォードのF150 ラプターは前編でお伝えしたが、他にもダッジはタフでアグレッシブなデザインを施した「Ram 1500 Rebel」を発表。GMCも同社のピックアップ「キャニオン」に特別仕様車「キャニオン ナイトフォール・エディション」を追加した。またアメリカのメーカー以外では日本のメーカーがフルサイズ・ピックアップを展開しており、今回のショーでも日産が新型「タイタン」をデビューさせ、新たにカニンガム製の5.0リッターV8ディーゼルターボエンジンを搭載するモデルが注目を集めた。トヨタは「タコマ」に6速ミッションを追加し、グリルなどの意匠を変えたモデルを発表した。 SUV&ピックアップ,NAIAS 日産の新型「タイタン」(上)とトヨタ「タコマ」(下) こうした北米ならではのモデルが発表され、ヨーロッパのショーでは見られない傾向をうかがい知れるのもデトロイトショーの魅力といえるだろう。

Text by Koyo Ono

NAIAS report Vol.3 では、ショーの華でもあるスポーツカーを紹介 Top Image: GMCの特別仕様車「キャニオン ナイトフォール・エディション」