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第58回 | 恋に効く心理学テクニック

【心理学】「恋は盲目」はウソだった?

「恋は盲目」という言葉がある。相手に対する恋心が強すぎるあまり、まわりが見えなくなって正常な判断ができなくなってしまう 状態を表すものだ。

そんな状態になるほど相手のことを好きになれるのは、それはそれで素晴らしい気もするが、パートナーを選ぶ際に、判断を間違えてしまうことがあったら困りもの。結婚してから相手の重大な短所に気づくなんて、人生の大惨事だ。

■今回の講師
内藤誼人

心理学者、立正大学特任講師。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。アンギルド代表。近著に『なぜ、島田紳助は人の心をつかむのがうまいのか?』(廣済堂出版)、『手にとるように社会心理学がわかる本』(かんき出版)、『A or B?』(ダイヤモンド社)など。

相手に強く惹かれていた人ほど、正しく相手の心情を見抜いている

「安心してください。心理学の世界ではむしろ、その逆の現象が実証されています。相手に魅力を感じている場合ほど、相手に対する観察力がアップすることが、ある実験によって明らかにされているんですよ」

そう語るのは、心理学者の内藤誼人先生だ。詳しく聞いてみよう。

内藤先生「これは米テキサス大学の心理学者ウィリアム・イックス氏が、実験によって証明したものです。イックス氏は初対面の男女38組のペアをつくり、まずは6分間の会話をさせました。その後、被験者それぞれに、録画しておいた映像を振り返りながら、シーンごとの相手の心情を読み解かせる実験を行いました。同時に、相手に対する好感度、魅力を感じた度合いを測定し、双方の答えを分析したところ、相手に強く惹かれていた人ほど、正しく相手の心情を見抜いていたことが判明したのです。つまり、相手に対して“素敵な人だな”と感じること自体が動機づけになり、観察力が増すのだとイックス氏は結論づけています」

たしかに、相手にまったく関心がなければマジマジと観察することはないし、下手をするとスマホをいじりながら、あるいはそっぽを向いて話すことだってありそう。

つまり「恋は盲目」の状態で見えなくなるのは、あくまで相手以外の世間や常識。2人さえよければ安心して相手と向き合えばいいのだ。

Text by Satoru Tomokiyo

取材協力
内藤誼人

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