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- 恋に効く心理学テクニック -

【心理学】恋人を好きな理由が「わかる」方が長続きしない!

「僕(私)のどこが好き?」――なんだか甘酸っぱい問いかけだが、カップルにとってはわりとありがちな質問だろう。そこで、「真面目なところ」とか「ルックスが好み!」など、具体的な回答をくれる人もいるだろうが、「わからない」「ぜんぶ!」などと答えを濁す人だって少なくないはず。相手のどこに惚れたのかがハッキリしないなんて、先行きが心配になってしまうが…。

■今回の講師
内藤誼人

心理学者、立正大学特任講師。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。アンギルド代表。近著に『なぜ、島田紳助は人の心をつかむのがうまいのか?』(廣済堂出版)、『手にとるように社会心理学がわかる本』(かんき出版)、『A or B?』(ダイヤモンド社)など。

恋愛の初期段階で感じる長所は、後に欠点に変わりやすい

「いえ、そうともかぎりませんよ。心理学ではむしろ、相手の“ここが好き!”というのが明確なカップルほど危険とのデータがあるんです。これはフェイタル・アトラクションと呼ばれる現象で、恋愛の初期段階で感じる長所は、後に欠点に変わりやすい傾向があるためです」

と教えてくれたのは心理学者の内藤先生。ちなみにフェイタルとは「致命的な」の意で、アトラクションは「魅力」。つまり、人がパートナーに対してもっとも魅力を感じる部分は、そのまま恋愛関係における致命傷になり得るというのだ。

内藤先生「実際にそれを裏付けるデータもあります。米カルフォルニア大学の心理学者、ダイアン・フェルムリー氏が行った実験で、恋人のいる301人の学生を対象に、相手の魅力的な部分をヒアリングしました。数カ月後、その中からすでに恋人と破局してしまった人を対象に、別れた理由を尋ねたところ、その多くは相手の魅力の裏返しとも取れる回答が得られたんです」

データによると、「一緒にいて楽しい」ことを魅力に挙げていた人が、「いい加減でつまらない」という理由で別れたケースが22.8%で最多。次いで、「頭がいい」が「教養のひけらかしが鼻につく」(17.1%)、「ドキドキできる」が「安心できない」(10.1%)と解釈を変え、それぞれ破局の理由になったという。

内藤先生「ひとつの強烈な魅力というのは、両刃の剣なんです。すごく好きだけど理由をひとつに絞れないというカップルの方が、トータルで判断されているぶん、安泰といえるかもしれません」

恋愛感情に理屈なんていらない…といえば気取りすぎかもしれないけど、あながち間違いではないのだ。

Text by Satoru Tomokiyo