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- 男女トラブルの法律問題 -

年の差恋愛はあれど、18歳未満の少女を好きになったら…

とある会社員の男性が、インターネットを通じて知り合った女子高生にわいせつな行為をしたとして逮捕された…みたいな事件がしばしば報道されます。ほとんどの都道府県は、青少年保護育成条例で「18歳未満の青少年」への「淫行」を禁止しており、会社員男性はこれに引っかかったというわけです。しかし…。

結婚はOKだけど、淫行はNGなのは…

他方で、日本の法律では、13歳未満の男女との性行為は完全にNGですが(刑法176、177条)、男は18歳、女は16歳になれば結婚(ということは子づくりも)できることになっています(民法731条)。いわば青少年保護育成条例は、法律よりも厳しく男女の営みを規制していることになります。これって、地方自治体の条例が法律より上位にあるってことなのか。

というとそうではなくて、条例よりも法律の方が効力は強いのですが、地方ごとに、法律が引いた最低ラインに上乗せして淫行を規制するのはOKと考えられています。ただし、たとえば罰則が重すぎるとか、法律が想定している範囲を超えた規制はダメ。ちなみに淫行条例違反の罰則は、東京都を例にとると「2年以下の懲役または100万円以下の罰金」で、他の道府県もだいたい同じだそうです。

では、「淫行」の定義とは? そして、ずばり、成年男性が18歳未満の女の子と交際したうえ性行為に及んだら捕まってしまうのか? かつて最高裁判所が示した基準によれば、青少年保護育成条例における「淫行」とは、

・青少年を誘惑し、威迫し、欺罔(ぎもう)し、または困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交または性交類似行為

・青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交または性交類似行為

を指します。「淫行」というと、広く性行為一般を指すようにも思えますが、それでは処罰範囲があまりにも拡大してしまうので、このように限定的に解釈されたんですね。よって、「互いに恋愛感情が生じ、人格的な交流のある真剣な交際である場合」には、18歳未満の女の子と性交渉があったとしても「淫行の罪」には問われません。また、当然ですが「好きになる」あるいは「プラトニックなお付き合い」レベルなら、法律上、年齢は関係ありません。

Text by Hikaru Sudo