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- スーパーカーブランド【ロータス】 -

エヴォーラGT430──史上最強430馬力のロータス

電子制御などの進化により、スポーツカーにもドライバーの操作にダイレクトに応えるモデルが少なくなってきた。そうしたなかでも、電子制御を前面に押し出すのではなく、「走る」「曲がる」「止まる」というクルマ本来の性能を追求しているストイックなメーカーが英国のロータス・カーズである。お家芸は“軽量”であることを追求したライトウェイトスポーツ。2017年8月、そのロータスがロードゴーイングレーシングカーと呼ぶべき最高出力436psを誇る高性能モデル『エヴォーラ GT430』を発表した。いわく「ロータス史上最高もっともパワフル」という、全世界60台の限定モデルだ。

スーパーカーのような佇まいを持った『エヴォーラ』の進化版『エヴォーラGT430』

現在日本に正規輸入されるロータスのラインナップは、『エリーゼ』『エキシージ』『3-イレブン』、そして『エヴォーラ』の4モデル。このうち『エリーゼ』『エキシージ』『3-イレブン』はいずれも2シーターのライトウェイトスポーツカーだ。このロータスの伝統は、1970年代終わりに池沢さとしの『サーキットの狼』で脚光を浴びた名車、『ヨーロッパ』の頃と少しも変わらない。

しかし、2009年に登場した『エヴォーラ』は少し毛色が異なる。『エヴォーラ』はこれまでのモデルよりもグランドツーリング性能が高められ、室内には2+2シーターの4人乗りの快適な空間が与えられている。ボディも流麗な曲線を描くスーパーカーのような佇まいとなり、高級感も加味された。

とはいえ、ピュアなスポーツカー作りを信条とするだけに、やはりロータスも乗り心地の良いGTカーでは満足できなかったのかもしれない。すでに『エヴォーラ』には、各国で高い評価を受けている『エヴォーラ400』『エヴォーラ スポーツ410』というエヴォリューションモデルが存在するが、そのさらなる進化版として登場したのが限定モデルの『エヴォーラGT430』だ。

『エヴォーラGT430』の最高速度は305km/h、まさしく「史上最速最強のロータス」

車名にある「430」という数字でもわかるように、ミッドシップに搭載されたパワーユニットは『エヴォーラ スポーツ410』よりも20psアップとなる320kW(436ps)/7000rpmを発生する3.5L V6スーパーチャージドエンジン。最大トルクは440Nm(44.8kgm)/4500rpmだ。

トランスミッションは、6速MTのみ。これは現代のモデルでは思い切った設定といえる。0-100km/hまでの加速は3.8秒。最高速度は305km/hに達する。

この加速とトップスピードに大きく貢献しているのが軽量化された車体だ。もともとロータスは伝統的に“軽さ”を最も重視してきたメーカーだが、『エヴォーラGT430』はカーボンで作られたボディに加え、エンジンにより軽量なチタン製エキゾーストを組み込んだ。これによってリアアクスルにかかる重量を10kg削減。シートの削減なども含めて、車重はコンパクトカー並みの1258kgに抑えられている。

ほかにも、オーリンズ製の車高調整ダンパーやアイバッハのスプリングなど、豪華なチューニングパーツが随所に散りばめられた。

エンジンパワーは車内から任意に変更が可能で、「ドライブ」「スポーツ」「レース」「オフ」の4つのダイナミックドライブモードを搭載。可変トラクションコントロールも装備され、3%、6%、9%、12%、オフと、リアのスリップ量を5段階まで設定できる。よりダイナミックなスポーツランが愉しめそうだ。

インテリアの雰囲気はレーシングカー、価格は1944万円で世界60台のみの限定販売

エクステリアでは、リアに立てられた大型スポイラー「モータースポーツカーボンリヤウイング」が印象的だ。フロントのエアダクトやリアのディフューザー、エンジンフードは『エヴォーラGT430』専用で、軽量なカーボン製に変更されている。

これらのエアロデバイスにより、エアロダイナミクス性能も大幅に向上。最高速度の305km/hに達する時点で最大250kgのダウンフォースを発生させるという。この高速域での安定性は、まさに車体を路面に“粘らせる”という表現がふさわしい。

インテリアもピュアスポーツカーらしい雰囲気が一層高められている。ハンドル、ドアパネル、アンダーパネルに至るまで、すべてアルカンターラとレザーのみが用いられ、シートは後部座席が取り払われて2シーターとなった。高級感を纏いながらも、その雰囲気はレーシングカーのそれ。きっとハンドルを握った瞬間、サーキットを走りたくてたまらなくなるに違いない。
インテリアのカスタマイズも豊富に用意された。アルカンターラの内装はレザーに変更可能で、シートにはレーシングカーでおなじみの「スパルコ」製スポーツシートを選択できる。

ボディカラーは全12色。そのほか、グロスブラックかグロスレッドの鍛造ホイール、カーナビ&リアビューカメラ、エアコンユニットなどがオプションで選択可能。最後の仕上げはユーザーに委ねるというわけである。

まさにロードゴーイングレーシングカーと呼ぶにふさわしい『エヴォーラ GT430』。ただし、価格はやや高めの1944万円で、全世界60台のみの限定モデルとなっている。手に入れるためのハードルは高いが、それと引き換えに得られる悦びを考えれば苦にならないだろう。

Text by Tetsuya Abe