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- あなたにもいつか「親のこと介護のこと」 -

これなら老後も明るい!? 豪華すぎる高齢者向け賃貸施設がスゴい!

かつて、老後の施設というとどこかうら寂ししいイメージがあった。しかし、最近はさまざまな形態の施設が登場し、そのイメージも総じて明るいものとなってきているようだ。

高齢者向け施設は各種あるが、同じカテゴリのものにおいてもその充実度はピンキリ。では、入居費3000万円オーバー、月の管理費15万円からの施設とはどのようなものなのか。世代的に入居対象となる親を持つ筆者が、大人の社会科見学のつもりでお邪魔してみた。
今回うかがったのは、オリックス・リビングが手がける賃貸戸数74戸を数える高齢者向け賃貸住宅「プラテシア 芝浦アイランド」。JR田町駅から徒歩で約11分、芝浦アイランドという複合開発地区にある。入居条件は概ね60歳以上、入居時に自立、もしくは要支援の状態で介護までは必要がない方となる。

入居時にかかる費用は、前払賃料(償却期間15年)、入居権利金あわせて3445万円~、月額費用は賃料、管理費合わせて14万2000円から。企業の経営者や重役であった方、そのご夫人も多く入居しており、なかには未だに現役で、ここから出勤している方もいるらしい。

いたって普通? 賃貸居住スペース

24時間体制の1F事務室につながる専用電話、バスルームなどに緊急呼び出しボタン、そして在宅時に人の動きを一定時間検知しない場合、緊急事態としてスタッフに自動通報がなされる生活サイクルセンサーが存在する。しかし、そのほかはいたって普通の1LDK(2LDKの部屋もアリ)。廊下に立って見渡すと、マンションというよりもホテルのような印象を受けるのが居住スペースだ。

なお、こちらのプラテシア 芝浦アイランドは、下の階には介護付き有料老人ホームが併設されており、要介護の方はそちらに入居と、住み分けがなされている。

つまり、「プラテシア側」の住人は元気な方が多く、自由に活動ができるため、暇があればそれを持て余してしまう。そこで、次に日々を楽しく過ごせるように用意された共用施設を見ていきたい。

時間を持て余す心配を解決! “遊”の共用施設

まず覗いてみたのが全自動卓3卓を構える麻雀ルーム。麻雀は脳の体操になるといわれているが、入居する前から雀荘で鍛えた猛者ならいざしらず、高齢になってから「頭の体操を」とフリー雀荘に入店するのも難しいだろう。居住者同士という知れた顔で楽しめるのはありがたいはず。

その隣にあるビリヤードルームには、本物のビリヤード台が1台。入居してから始めたという人も多いらしく、夜は賑わうらしい。世代的に考えると、1961年ポール・ニューマン主演の映画『ハスラー』を思い出しながらプレイしている方もいるのではないだろうか…。

また120インチスクリーン、サラウンドスピーカーを備えるシアタールームはときにカラオケルームに、ときに楽器スタジオにもなる。さらには時折、往年の名画がかかる名画座にもなるのだ。

歳を重ねた体の“健康”を支える共用施設

高齢者であっても、健康管理にはやはり運動が欠かせない。フィットネスルームにはトレーニング用マシーンが用意されていた。なお、その隣にミスト付低温サウナ、シャワーゾーン、リラクゼーションスペースを完備したスパがある。汗をかいてから流すまでがここで完結している。うらやましい…。

もちろん健康には“食”も欠かせない。各居住施設にはキッチンが、そして近所にスーパーもあり自炊の環境は整っているが、共用施設フロアにはレストランも用意されている。メニューは日替わり、かつAかBから選べるようになっており、もちろんすべてこのレストランで済ませたとしても問題ないように栄養バランスが考えられている。実際に朝昼晩、レストランで済ませる方もいるらしい。

そして、その隣にあるメインバーでは各種アルコールが楽しめるほか、入居者が集ってウイスキーやワインを嗜む「お酒を飲む会」が開かれることもあるという。また、貸切予約をすれば、外部の友人を呼んでパーティーを開くこともできるのだとか…。

その他、ヘアケアからボディケアまでが受けられるビューティーサロン、絵画や陶芸などの教室も開かれるアトリエ、家族や友人を招いた際に使えるファミリールーム、コミュニケーションスペースとなるラウンジなどがあるが、これ以上は文字数にも限りが。詳細については割愛させていただこう。
以上が、今回の“社会科見学”である。
当初はどこかしかに“高齢者感”があるのでは、と想像していた。しかし、実際に訪れてみると、むしろ仕事や子育てから開放された分、我々世代よりもある意味でアクティブな人たちが集う場所、という印象が強く残った。

なお「プラテシア 芝浦アイランド」の公式HPを見ると、高齢者向け賃貸住宅という現在は見られないカテゴリとなっている。これは現在の制度が施行される前にできた施設のため。

契約の形態などが異なるものの、それでも、この価格クラスの民間施設、とくに比較的元気な高齢者の方が、将来の安心のために入るという面では近しいサ高住の施設、サービスがどのようなものなのかを知る参考になると思う。なお、広報の方によれば、こちらは他のプラテシアと比べた場合、港区という土地代が反映された価格設定になっているという。つまり「場所がいいだけに、金額的にはちょっと割高になっていることも考慮」していただければ、より参考になるだろう。

ちなみに、こちらに住まわれている方の平均年齢は、80歳。女性の単身住まいの方が多いという。また、先に地方から都心に移り住み始めていた息子、娘が親御さんを地方から呼び寄せる形で面倒をみているケースが多いらしい。

同居は叶わぬとも、できれば楽しく幸せな老後を過ごしてもらいたい。親孝行について、そろそろ焦りをもって考えてみるべき世代にいるのが我々だ。まずは気軽に。こうした施設のHPでも眺める機会を作ってみてはいかがだろうか。

Text by Masayuki Utsunomiya