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アウディQ2日本上陸──高級SUV市場に吹き込む新風

メルセデス・ベンツ『GLA』やBMW『X1』、プジョー『3008』、そしてアウディ『A3』。俗にいう「プレミアムコンパクトSUV」は、いま売れ筋のカテゴリーのひとつである。しかし、日本の道路事情からすると「コンパクト」という表現に違和感をおぼえる人もいるのではないか。たしかに、フルサイズのSUVに比べると「コンパクト」。しかし、国産車で「コンパクトSUV」といえば、マツダ『CX-3』やトヨタ『CH-R』、ホンダ『ヴェゼル』などを思い浮かべてしまう。取り回しのいい車格はありがたいが、プレミアム感を損なってしまっては、大人のカーガイには少しもの足りないだろう。その難題をクリアして日本市場に上陸したのがアウディ『Q2』だ。

日本の都市部でも扱いやすいアウディ『Q2』の抜群のサイズ感、しかし走りは妥協なし

『Q2』は、『Q3』よりもひと回り小さいプレミアムコンパクトSUVだ。特徴は、なんといっても日本の都市部でも優れた機動性を発揮するサイズだろう。

全長は『Q3』と比べると20cmほど短いが、前後オーバーハングを切り詰めてホイールベースは2595mmを確保。室内の居住性は損なわれていない。一方で、最少回転半径は5.1mと取り回しがよく、標準装備のプログレッシブステアリング(電動パワーアシストとともに、操舵量に応じてギヤレシオが変化)と相まって、街中や駐車時でも快適なハンドル操作が可能だ。全高は1530mm。このサイズは、立体駐車設備の利用率が高い都市の環境にも順応している。

サイズが小さくなっても、走りは妥協していない。「山椒は小粒でぴりりと辛い」といったところだ。日本導入モデルの心臓部は、1.0Lと1.6LのTFSI(ターボ付き直噴ガソリン)エンジン。1.0L直列3気筒は、最大出力85kW(116ps)/5000ー5500rpm、最大トルク200Nm/2000ー3500rpm。1.6L直列4気筒は、最大出力110kW(150ps)/5000ー6000rpm、最大トルク250Nm/1500ー3500rpmのパワーを発揮し、スポーティなパフォーマンスを実現している。組み合わされるトランスミッションは、2つの乾式クラッチを用いた軽量設計の7速Sトロニックで、高効率とクイックで滑らかなシフト感覚を両立。ワインディングロードでのダイナミックなドライビングが愉しめそうだ。

ボディ・エンジン・ミッションを軽量化し、充実のハイテク機能で安全運転をサポート

ボディ、エンジン、トランスミッションのすべてに共通するのが軽量化だ。サイズをコンパクトにしただけでなく、ボディには軽くて強度が高い超高張力鋼板を全体の22%に採用。わずか1205kgの重量を実現した。また、1.0LのTFSIエンジンは88kg、クラッチも70kgと軽量化を突き詰めた。

ドライバーズアシストシステムでは、他のアウディの車種と同じく、セグメントをリードする充実ぶりだ。衝突軽減システムの「アウディプレセンスフロント」や「アダプティブクルーズコントロール」を標準設定しており、さらに「セーフティパッケージ」により、アウディサイドアシスト、アウディアクティブレーンアシスト、トラフィックジャムアシスト、リヤクロストラフィックアシスト、アウディプレセンスベーシック、ハイビームアシスト…などの最新ハイテク機能をひとまとめに選択することができる。

「ポリゴン」をモチーフに従来と違うデザインを採用した『Q2』、価格は299万円から

エクステリアデザインのモチーフは「ポリゴン」。いわゆる多角形だ。アクティブながらどこかポップで愛らしい造形は、これまでのアウディデザインにない新鮮な印象を与えてくれる。フロントビューでは、ボンネットに立体的な造形を施し、高い位置にポリゴンを象徴する8角形のシングルフレームグリルを配置。SUVらしさを醸し出している。サイドラインはクーペを思わせる低いルーフラインがスタイリッシュだ。リヤは長いルーフスポイラーや、アーチ型をしたバンパー、アンダーボディプロテクション風のディフューザーなどにより、ダイナミックな印象が強調されている。
インテリアだが、クーペの流麗さを感じさせるSUVだけに、室内もその両方の良さを兼ね備えている。SUVらしく、乗り降りがしやすく視界も良好。一方で、前席にはスポーティなシートポジションを設定した。クーペのような傾斜したルーフラインを持つにもかかわらず、後部座席にも十分なヘッドルームとレッグルームを確保している。

SUVにとって重要な荷物の出し入れも気が配られている。ラゲージはサイドウォールが完全に平らな設計。低めのラゲージシル(仕切り)もあり、使い勝手は高い。ラゲージは、60:40の2分割可倒式リヤシートをすべて折りたためば最大1050Lの大容量。フル乗車で折りたたむことができない状態でも、405Lを確保している。
日本でのラインナップは、『Q2 1.0TFSI』(299万円)、『Q2 1.0TFSI sport』(364万円)、『Q2 1.4TFSI cylinder on demand sport』(405万円)の3タイプ。加えて、日本での発売を記念して『Q2 1st edition』(490万円)を280台限定で販売する。プレミアムSUV市場で大きな存在感を示すアウディ『Qシリーズ』に、新たな風を呼び込む『Q2』。コンパクトでありながら圧倒的なプレミアム感を携えて、日本市場を席巻しそうだ。

Text by Tsukasa Sasabayashi